神のご要求について学ぶよう人々を助ける新しい道具

「平易で直接的，また親切な方法が取られているので，期待以上の成果が得られるでしょう。論題の取り上げ方が複雑でなく，感じがよいので，誠実で探求心のある人なら，『神はほんとうにあなた方の中におられる』と言うでしょう」。（コリント第一 14:25）これは，「神はわたしたちに何を求めていますか」という新しいブロシュアーについて，タイのエホバの証人の一人が語った言葉です。このブロシュアーは，1996年から1997年にかけての「神の平和の使者」地域大会で，ものみの塔協会によって発表されました。

この32ページから成る四色刷りのブロシュアーは，聖書研究の課程を目的としており，聖書の基本的な教えを扱っています。言葉遣いは簡潔で的を射たもので，神がわたしたちに何を求めておられるかを明快に説明しています。読者は難なく内容を理解できるはずです。この新しいブロシュアーを使って，どのように聖書研究を司会できるでしょうか。

質問を用いる。各課の初めには，質問が幾つか設けられています。それぞれの質問の後の括弧の中には，答えの出ている節の番号が記されています。これらの質問は，最初に全体のあらましを説明するときにも，復習をするときにも，教える際の助けとして用いることができます。例えば，家庭聖書研究の始めにそれらの質問をして，研究生の注解を引き出すことができるでしょう。答えが間違っていても，すぐに正すのではなく，研究を進めることができます。一つの課を終えたなら，質問に戻り，研究生が今度は聖書に調和した答えを言えるかどうか，確かめることができます。

聖句を調べる。それぞれの課は，聖書の真理を短い文章で伝え，その根拠となる聖句を挙げています。そのほとんどは，引用聖句ではなく，参照聖句です。それで，それらの聖句を自分の聖書で調べるよう研究生に勧めるのは大切なことです。神の言葉を生活に当てはめることができるようになるには，まずその言葉を読んで，黙想しなければなりません。―ヨシュア 1:8。

写真や絵を際立たせる。このブロシュアーには，写真や絵がふんだんに用いられ，全部で50を超えるアートワークがあります。これらは視覚効果のためだけでなく，教える際のもう一つの助けとしても用意されています。例えば，最後の二つの課（それぞれが1ページで，両ページが向かい合っている）の題は，「神のご意志を行なうよう他の人を助ける」，「神に仕えるというあなたの決定」というものです。2ページにわたって並べられた写真は，同じ人の霊的な進歩の跡をたどっており，その人が非公式に証言し，家から家の業に参加し，献身して，最後にバプテスマを受ける様子を示しています。これらの写真に研究生の注意を向けるなら，神に仕えるために求められる幾つかの段階を理解するよう，研究生を助けることになります。

関心を示す人が，字を読むことに困難を覚える場合，または全く読めない場合はどうすればよいでしょうか。協会は，幾つかの言語で，この新しいブロシュアーのカセットテープを入手できるよう計画しています。そのカセットには，ブロシュアーの本文と，参照聖句の多くが収録されています。録音は次の要領で行なわれています。最初の質問が読まれた後，その質問に答えている節（複数のこともある）と，幾つかの参照聖句が読まれます。それから，次の質問が読まれた後，その質問に答えている本文と聖句が読まれる，という具合です。研究生はテープを聴いて研究の予習ができます。このカセットは，研究を司会するときにも使用できます。

大会に出席した人たちは，この新しいブロシュアーを野外宣教で用いることに意欲的でした。例えば，米国の二人の開拓者（全時間の福音宣明者）は，このブロシュアーを受け取って何日もしないうちに，以前から訪問していた若いカップルにそれを配布しました。そのカップルは目次を見て，「神が憎んでおられる習わし」という課に興味を引かれました。若い女性のほうは，「神は何も憎まれない，神はひたすら愛を示す方だと，ずっと教えられてきました。まずこの部分を読んでみます」と言いました。翌週，二人の開拓者が再び訪問すると，若い女性はこう言いました。「この新しい冊子は，読ませていただいています。すべき事を全部行なうのは，たいへんです。エホバは，私たちのことを喜んでおられないと思います。私たちは結婚していないんです。でも決めました。来週の金曜日に結婚できるよう，手はずを整えました」。二人は開拓者の夫婦を抱き締めて，「定期的に研究できなくて，申し訳ないと思っています。でも，これで晴れ晴れとした気持ちになりました」と言い添えました。

ぜひ，新しい「求め」のブロシュアーを用いてください。それは，人々が神のご要求について学ぶのを助ける優れた道具です。

[17ページの図版]

あなたは新しいブロシュアーをどのように用いますか