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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2015
塔15 3/1 13–15ページ
いろいろな香料

王にふさわしい贈り物

「東方からの占星術者たちが……自分たちの宝物を開き,幼子に贈り物を,金・乳香・没薬を差し出した」。―マタイ 2:1,11。

あなたなら,とても大切な人へのプレゼントに何を選びますか。聖書時代には,金と同じほど高価な香料がありました。それほど貴重だったので,王に献上するのにふさわしい贈り物とされました。a それで,占星術者たちが「ユダヤ人の王」に差し出した贈り物のうちの2つは,香料だったのです。―マタイ 2:1,2,11。

バルサム油

バルサム油

聖書は,シェバの女王がソロモンのもとを訪れた時のことについても,こう述べています。「彼女は金百二十タラントと,非常に大量のバルサム油と,宝石を王に贈った。シェバの女王がソロモン王に贈ったそのバルサム油に匹敵するものはかつてなかった」。b (歴代第二 9:9)他の王たちも友好の印としてソロモンにバルサム油を贈りました。―歴代第二 9:23,24。

聖書時代に,そうした香料とその製品が非常に貴重で高価だったのはなぜでしょうか。美容や宗教儀式で,また埋葬の際に重要な役割を果たしたからです。(「聖書時代における香料の使用」という囲みをご覧ください。)需要が高かったことに加えて,輸送や流通にも費用がかかったので,香料は高価なものになりました。

アラビア砂漠を越えて

カシア

カシア

聖書時代,ヨルダン渓谷に生育していた香料植物もありましたが,それ以外の香料は輸入しなければなりませんでした。聖書には様々な香料が出てきます。比較的よく知られている物としては,サフラン,沈香,バルサム,肉桂(シナモン),乳香,没薬があります。これらに加えて,クミン,はっか(ミント),いのんど(ディル)など,一般的な香辛料もありました。

これら外来の香料や香辛料はどこで取れたのでしょうか。沈香,カシア,シナモンは,現在の中国,インド,スリランカに相当する地域に生育していました。没薬や乳香といった香料は,アラビア南部からアフリカのソマリアにかけて広がる砂漠地帯の樹木から取れました。そしてナルド,つまり甘松は,ヒマラヤ山脈原産で,インドの特産品でした。

サフラン

サフラン

イスラエルに届く香料の多くは,アラビアを越えて運ぶ必要がありました。それが1つの要因となって,アラビアは西暦前2千年紀と西暦前1千年紀に「東西の物流を独占」するようになった,と「香辛料の本」(英語)は説明しています。イスラエル南部のネゲブにあった古代の都市や城塞や隊商宿をたどると,香料の商人たちが使った交易路が浮かび上がります。また,これらの場所は,「アラビア南部から地中海に至る……貿易が莫大な利益をもたらしたことを示している」と,ユネスコ世界遺産センターの報告は述べています。

「かさが張らず,値段が高く,常に需要がある香料は,絶好の商品だった」。―「香辛料の本」

これらの香料を運ぶ隊商は定期的に,アラビアを越える1800㌔ほどの旅をしました。(ヨブ 6:19)聖書には,ギレアデからエジプトに「ラダナムゴム,バルサム,やに質の樹皮」といった香料を運ぶイシュマエル人の隊商のことが出てきます。(創世記 37:25)ヤコブの息子たちはその商人たちに,弟ヨセフを奴隷として売り飛ばしました。

「これまでで最も巧みに守られた商売上の秘密」

ディル

ディル

アラビアの商人たちは,何世紀にもわたって香料貿易の大部分を支配し,カシアやシナモンなど,アジア原産の香料の供給を独占するようになりました。アラビア人たちは,地中海地方の国々が東洋の生産者と直接に取り引きするのを阻止しようとして,香料の入手にまつわる恐ろしい作り話を広めました。「香辛料の本」によると,香料の入手先についての真実は,「恐らくこれまでで最も巧みに守られた商売上の秘密」でした。

クミン

クミン

アラビア人はどんな話を広めたのでしょうか。西暦前5世紀のギリシャの歴史家ヘロドトスは,近づきがたい断崖にシナモンの木の皮で巣を作る恐ろしい鳥の話を記しています。それによれば,この貴重な香料を手に入れるには,大きな肉の塊を幾つも断崖の下に置きます。そして,鳥が欲張ってたくさんの肉を巣に運ぶと,その重みで巣が壊れて地上に落ちます。その時にすかさずシナモンの木の皮を拾い集めて,商人に売るのです。そうした話が広まり,シナモンは「手に入れるのに様々な危険が伴うとされていた」ので,「非常に高い値で売られた」と,「香辛料の本」は述べています。

ミント

ミント

やがて,アラビア人の秘密は暴かれ,独占は終わりました。西暦前1世紀までには,エジプトのアレクサンドリアが大きな港として香料貿易の拠点になりました。船乗りたちがインド洋の季節風の利用法を知ると,ローマの船がエジプトの港からインドに向かうようになりました。その結果,ぜいたく品だった香料はずっと豊富に手に入るようになり,価格も下がりました。

今日の香料は金よりもずっと安くなっています。そして香料を,王にふさわしい贈り物と思う人はいないでしょう。しかし,世界中の非常に多くの人が今でも芳香や薬として,またもちろん食べ物に風味を添えるスパイスとして,香料を用いています。確かに,香料はその魅力的な香りのゆえに,何千年も昔と変わらず,今日でも人の心をとらえています。

シナモンスティックの束

シナモン

a 聖書で「香料」と訳されている原語は主に,調味料ではなく,芳香植物,つまり香りの良い植物から取れた物を指しています。

b 「バルサム油」とは,樹木から取れる芳香のある油または樹脂のことです。

聖書時代における香料の使用

そそぎ油と神聖な香。エホバはモーセにそそぎ油つまり塗り油と,神聖な香の製法を教えました。どちらにも4つの香料が使われました。(出エジプト記 30:22-25,34-38)そそぎ油の調合とそれらの供給を監督することは,一部の祭司たちだけが行ないました。―民数記 4:16。歴代第一 9:30。

香物と塗り油。粉末の香を買う余裕のある人は,それを使って家や衣服や寝台や体に良い香りを付けました。(エステル 2:12。箴言 7:17。ソロモンの歌 3:6,7; 4:13,14)ラザロの姉妹マリアは,非常に高価な「香油」つまり「本物のナルド」をイエスの髪と足に注ぎました。小さな容器に入った「本物のナルド」の値段は,1年分の賃金に相当しました。―マルコ 14:3-5。ヨハネ 12:3-5。

遺体の埋葬準備。ニコデモは,イエスの遺体の埋葬準備のために,「一巻きの没薬とじん香」を提供しました。(ヨハネ 19:39,40)イエスの弟子の幾人かも,「香料と香油」を準備し,墓に持って行きました。―ルカ 23:56–24:1。

調味料。イスラエル人は香料や香辛料を,魚料理や肉料理の風味を増すためにも用いたようです。ぶどう酒の効きを良くするために用いる場合もありました。―ソロモンの歌 8:2。

イエスに差し出された2つの香料の特徴

乳香(オリバナム)も没薬も,ゴム状の樹脂から作られました。その樹脂は,小さな木やとげのある低木の樹皮に切り込みを入れることによって集められました。

乳香の木はアラビア南部の沿岸に,また没薬の木は現在のソマリアやイエメンにあった半砂漠地帯に生育していました。どちらの香料も,その芳香ゆえに高く評価されていました。エホバご自身もそれらをご自分の崇拝に関連してお用いになりました。没薬を聖なるそそぎ油の成分として,また乳香を聖なる香の成分として用いたのです。(出エジプト記 30:23-25,34-37)しかし,この2つの香料の使い方は異なっていました。

乳香は普通,香として用いられ,香りを出すために焚く必要がありました。一方,没薬の木から取った樹脂は,そのまま使われました。没薬はイエスに関する記述の中で3回出てきます。赤子だったイエスへの贈り物(マタイ 2:11),ぶどう酒に入れて,杭に掛けられるイエスに差し出された鎮痛剤(マルコ 15:23),イエスの遺体の埋葬準備に使われた香料の1つ(ヨハネ 19:39)としてです。

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