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コリント第一 注釈 10章新世界訳聖書 (スタディー版)
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エホバの杯: パウロは5節前で,主の晩餐でキリストの血を象徴するぶどう酒の杯について述べている。(コ一 10:16)そこでは,この式で使われた杯について,「私たちが感謝の祈りをし,感謝の杯から飲む」と書いている。イエスはこの式を制定した時,感謝の祈りをしてから弟子たちに杯を回した。(マタ 26:27,28。ルカ 22:19,20)その型に従って,感謝の祈りをしてからその杯を回す。とはいえ,イエスの贖いの犠牲を含め,クリスチャンのために全てのものを用意したのはエホバ。イエスがその犠牲の価値を差し出したのはエホバに対して。その犠牲がどのように使われるかを決定したのはエホバの意志。新しい契約を予告し制定したのはエホバ。(エレ 31:31-34)それで,「エホバの杯」と言うのは適切。付録C3の序文とコ一 10:21(1)を参照。
邪悪な天使の杯……邪悪な天使の食卓: 主の晩餐は共食で,いわばエホバと一緒に食事をする古代イスラエルの共食の犠牲とある面で似ていた。(レビ 3:1-16; 7:28-36。コ一 10:16)同じように,偶像崇拝者と一緒に食事をするなら,クリスチャンは邪悪な天使と食事を共にすることになった。クリスチャンは主の晩餐に参加しながら,偽りの神々を崇拝する異教徒の食事に参加することはできなかった。
エホバの食卓: この表現はマラ 1:7,12から引用しているかそれに暗に言及していると理解されている。そこではエホバの神殿の祭壇が「エホバの食卓」と呼ばれている。「食卓」と呼ばれているのは,祭壇で捧げられた犠牲が「食べ物[直訳,「パン」]」に例えられているから。(マラ 1:7。エゼ 41:22)イスラエル人は神への共食の犠牲の一部を食べた時,神と分け合うことになり,まるで神と一緒に食事をしているかのようだった。祭壇は神を表していたから。この節のエホバの杯に関する注釈,付録C3の序文とコ一 10:21(2)を参照。
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