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コリント第一 注釈 15章新世界訳聖書 (スタディー版)
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死は永久にのみ込まれる: パウロはイザヤが紀元前8世紀に書いた言葉を引用することで,アダムに由来する死がなくなることを神がずっと前から約束していたことを示している。イザ 25:8のヘブライ語本文には,「神は死を永久にのみ込む」とある。パウロはこの言葉を引用する際,直訳すると「勝利の中に」となるギリシャ語表現(ここで「永久に」と訳されている)を使っている。聖書翻訳によっては字義通りの意味を出して,「死は勝利にのみ込まれた」と訳している。しかし,このギリシャ語は文脈によって,「永遠に」,「永久に」という意味にもなる。セプトゥアギンタ訳のイザ 25:8や哀 5:20などで,「永久に」という意味のヘブライ語を訳すのに使われている。それで,特に引用元のヘブライ語本文の元の読みを考慮すると,コ一 15:54でこのギリシャ語表現を「永久に」と訳す確かな根拠がある。
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