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コリント第二 注釈 4章新世界訳聖書 (スタディー版)
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宝を土の器に入れ: または,「宝を粘土のつぼに入れ」。聖書はしばしば人間を土のつぼに例えている。(ヨブ 10:9。詩 31:12)パウロの時代,古くからの港や市場の近くに,壊れた器が山のように積まれていた。それらの器は,ぶどう酒,穀物,油などの食糧や液体,さらに銀貨や金貨を運ぶのに使われたものだった。価値のある中身を届け終えると,器は壊れたり廃棄されたりすることが多かった。粘土の器は高価なものではなかったが,価値のあるものを目的地に届けるには有用だった。そうした器は重要なものを保管するためにも使われた。(エレ 32:13-15)1例は死海文書で,それはクムラン地域でつぼに保管されていた。パウロの例えの「宝」は,神から与えられた務め,神の王国に関する命を与えるメッセージを伝える奉仕のこと。(マタ 13:44。コ二 4:1,2,5)土の器は,エホバがその宝を託したもろい人間のこと。その人たちは限界のある不完全な体を持つ普通の人々だが,神はその人たちを用いて「宝」を目的地に届ける。
普通を超えた力: パウロはここでギリシャ語ヒュペルボレーを使い,「普通を超えた」力,つまり神だけが与えることのできる並外れた力について述べている。コ二 12:7の注釈を参照。
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