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コロサイ 注釈 1章新世界訳聖書 (スタディー版)
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闇: 直訳,「闇の権威」。または,「闇の力(領域)」。イエスも,処刑の前夜に逮捕された時,反対者たちを支配する「闇」について語った。(ルカ 22:53の注釈を参照。)ここでパウロは,サタンの支配下にある体制が比喩的な闇に包まれていることを強調している。(エフ 4:18; 6:12。コ二 4:4と注釈と比較。)
ご自分の愛する子の王国: パウロがここで言っている王国は,当時存在していた。この節から分かる通り,クリスチャンは既にこの王国に入れられていたから。それでこの王国は,聖書によればパウロの時代よりずっと後に設立されることになっていた天のメシア王国とは違う。(コ一 6:9,10。エフ 5:5と注釈。ペ二 1:10,11。啓 11:15; 12:10。ルカ 19:11,12,15と比較。)パウロが言っている「王国」は,天の王国の相続人となる見込みを持つ聖なる力によって選ばれたクリスチャンたちから成る。(ヤコ 2:5)西暦33年のペンテコステの時に,キリストがその王国の王また統治者になった。その王国は,選ばれたクリスチャンの最後の1人が天に行く時まで地上に存在する。聖なる力によって生み出されたそのようなクリスチャンは天での報いを受けた後,もはやキリストのその王国の地上の国民ではなく,天でキリストと共に王となる。(啓 5:9,10)
入れて: パウロはここで,クリスチャンが闇から救い出されて今はもっと良い所にいることを述べている。「移す」という意味のギリシャ語が使われている。(コ一 13:2と注釈)聖書以外の筆者たちは,同じギリシャ語をある土地の全住民を別の土地に移すことに関して時々使っている。パウロはコロサイのクリスチャンに,サタンの闇の領域から引き上げられて,はるかに良い王国に入れられたことがどれほどの祝福かを思い起こさせている。
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