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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1956
塔56 1/15 25–29ページ

噂話はあなたを亡す

『あなた方に言う。裁きの日に,人は自分の語る無益な言葉に責任を取らねばならぬ。あなた方は,その語る言葉で正しいとされ,その語る言葉で罪に定められる。』― マタイ 12:36,37,新世。

1 噂話をする人々の特徴は何ですか? 私たちはなぜ噂話に対して用心しなければなりませんか?

噂話は悪魔サタンから始まりました。エバは,悪魔の話したヱホバについての悪口を聞いて,その話を信じました。それから,悪魔の話した言葉通りに行動し,そしてその話を自分の夫にも知らせました。その結果,人類の最初の夫婦は,最善の友から分け離されてしまいました。その時から現在にいたるまで,人々は噂話をしており,そして噂話のために苦しんできました。噂話をしない人は,まず居ません。また噂話の害を受けない人も,まず居ません。いつも噂話をする人々は,自分が噂話の害をうけると,いちばんひどく怒ります。人は,自分についての噂話を憎みます,でも,人は自分が語る噂話には,言い繕います。多くの人は,噂話を始める前になんらかの言い訳を述べます。それは,悪いことをしているという良心の苛責を感じているからです。たいてい,このように始めます。『どうも言いたくないんですが,……』と言いながら,面白がつて語り続けます。またはこんな風に始めます『ほんとか,どうかは,よく知らないんですが,……』と言いながら,偽りではないかと思うことを語ります。まつたく,私たちはサタンの企みを良く知るべきであります。悪魔の武器である噂話に用心すべきです。

2 この記事を学ぶときに,何を銘記しなければなりませんか?

2 いつたい,誰に用心すべきですか? 自分自身に対してです。この記事を読む時に,考えて下さい。自分の隣人ではなく,自分自身にどう適用するかを考えて下さい。たしかに,これはあなたの隣人にも適用します。隣人もそのことを認めます。しかし,大事なことは,それがあなた自身に適用することをあなたが認め,そして実際あなた自身に適用することなのです。あなたは自分自身を変えることができます。しかし,あなたの隣人を変えることはできないかもしません。それで,ただ自分自身のことだけに専心しなさい。あなた自身が欠点を持たなくなつたなら,次に隣人をも助けて隣人の欠点を無くさせなさい。あなたの目から梁を取りのぞいた時に,隣人の目の藁を取り除くことができます。ややもすると,私たちは自分に甘くて,他人に厳しくし勝ちです。しかし,自分の身を守るために,その反対でなければなりません。つまり,自分に厳しく,他人には甘くすべきです。―マタイ 7:1-5。

3 噂話をする人々は,なぜ物事を誇張して話しますか? 秘密を洩らす人々はどんな人々ですか?

3 噂話とは何ですか? それは,害をもたらす話です。害をもたらそうとする悪意から噂話はされますが,多くは,人を傷つけようとする気持なしに噂話はされています。害の無い話も,繰り返して語られている中に,話に興を添えるため,いろいろと着色されたり,ねじ曲げられたり,誇張されてきます。それで,その話は害のあるものになります。別段なんの悪意をも感ぜずに人はそのことをします。そして,話を面白おかしくして,人の耳をそばだたせ,話しを聞く人の驚き,びつくり,またドキンとした様子を見てよろこびを感じます。噂話をする人は,話に興を添えようと努めるため,関係者に及ぼす害については,決して考えません。噂話をする人の口は,罠となり,その人自らその中に落ちこみます。そして,ヱホバの次のいましめを破つています。『あなた方の民の間を歩き廻つて,人の悪口を言つてはならない。』『あなた方は偽りの噂を立ててはならない。』『あなた方は群衆に従つて,悪しきことをしてはならない。』たとえ,多くの人が偽りの事柄を述べていようとも,私たちがその群衆に従つて兄弟の悪口を言う必要はありません。話が正しいか,どうかはつきりした確信が持てない時,私たちはその話を言うべきではありません。そして,時には,たとえその話が正しい場合でも,私たちは言うべきではありません。『往きて人の是非を言う者は,密事を洩らし,心の忠信なる者は事を隠す。』『あるき廻つて噂話をする者は,秘密を洩らす。愚かな話をする者と交つてはならない。』他人に何の関係もない秘密の事柄を洩らすことは,愚かな話をしており,干渉して,話を言い触らし,そして噂話をしていることです。その人は信用を破つており,悪をなしています。―レビ 19:16。出エジプト 23:1,2。シンゲン 11:13; 20:19,改訳。

4 何時そして誰に,秘密は時々報告されねばなりませんか? そのような報告は害をもたらす噂話ですか?

4 しかし,人が害を受けようとも,秘密を言わねばならぬ時があります。ある人が秘かに罪を犯していて,ヱホバとの関係を危険にし,また会衆の清さを汚しているとき,あなたは語らねばなりません。誰に語りますか? 会衆内のすべての人に語るのですか? そうする理由はひとつもありません。会衆内にひろめることは悪いことであり,かつ関係者と会衆両方に害をもたらすものです。ある場合には,関係者に話すだけで充分です。しかし,多くの場合に,会衆の委員になつている僕たちに話すことは必要かも知れません。そのような報告をすれば,罪を犯している人に害が及ぼされるように見えるかもしれません。でも,実際から見ると,それはその人の益になるものです。こらしめを受けた当座に,よろこびは感じません。しかし,こらしめを聞いて訓練される者は,遂にはこらしめの益を刈ります。次のことを記憶しましよう。すなわち,事態を矯正し得る権限を持つ人々に秘密を告げるべきであつて,噂話をしてはならないということです。パウロはコリント人にこう書きました。『私の兄弟たちよ,あなた方に分裂のあることをクロエの家の者が私に知らせてくれた。』クロエの家の者は,コリントの兄弟たちについて噂話をしていましたか? いいえ,その報告は,コリント人の益のためにつくられたのです。その報告は事態を直し得る人になされました。その人は彼らを矯正する権威を持つており,彼らをして再び生命の道に歩ましめ,イエスの足跡に従わしめることができたのです。―コリント前 1:11。ヘブル 12:11,新世。

5 ある人々は,なぜ友人についての報告をしませんか? そのような人々は,実際に真実の友ですか?

5 ヱホバの律法によると,悪を行う者たちにたいして,証言がなされました。証言することが禁ぜられているのではありません。ただ,偽りの証言をすることが禁ぜられているのです。この世では,他の者を曝くのを『密告』と考えられ,多くの人に非難されます。特に暗黒社会の掟によると,犯罪者をかばうためには口をつぐむか,偽りの証しをすべきであつて,真実を語つて犯罪者を発くことは憎まれます。しかし,クリスチャン会衆内で,ひとりの兄弟が自分の生命と会衆の清さを危うくする罪を犯すとき,その罪をかばつて隠そうとするのは,かえつて間ちがつた兄弟愛の考えです。ヱホバの会衆の真実の友はその兄弟を叱つて誡るでしよう。また,もし必要なら,罪人を正気に返させるため,会衆の委員に報告して,もつと効力のある叱責がなされるようにします。真実の友は,罪人を永遠に癒すために一時的の傷を加えます。『友の加える傷は誠実にして,敵のする接吻は欺きなり。』それで,罪の行をかくす友は,真実の友ではなく,実際には敵です。暗黒社会の掟から見るとき,その人は賞められるかもしれませんが,しかし新しい世の霊的な原則から見るとき,その人は罪に定められます。―シンゲン 27:6,アメリカ訳。

6 どんな話は噂話でありませんか? 何時それは噂話になりますか? どんな質問を考えてみるとき,私たちの話が正しいか,正しくないかが分つてきますか?

6 それで,続けて行われている罪の行を,適当な僕たちに告げることは噂話ではありません。しかし,矯正する立場にいない会衆の他の人々に,その罪の行を言い広めることは,噂話です。また,心から悔い改めて,その行を改め,そして正しい道を歩んでいる兄弟の過去の罪を,他人に言い触らすのは悪いことです。しかし,兄弟たちについて話し,兄弟たちが何をしており,何処に行き,またどうなつているかなどを話すのは噂話ではありません。私たちは,人々に関心を持つています。特に兄弟たちに関心を持つています。それで,なんの害も及ぼさない場合,兄弟たちの活動について正しく話し合うことは,決して悪ではありません。しかし,もし個人的な事柄を穿つてみたり,兄弟たちの動機に疑をかけてみたり,その行為に疑惑や疑念を投げかけると,その話は噂話になります。あなたの話は,その人の名誉を傷つけていますか? その人の評判を傷つけますか? あなたの話のために,友人たちはその人と交るのを避けるようになりますか? あなたの話は,その人の感情を害するか,不和を播きますか? その話のために,その人は奉仕の特権を失いますか? その話は真実ですか? 真実のものにしても,それを誇張したり,着色したりしたため,その話から受ける印象はまるで偽りのようになりますか? その人よりも勝れているとか,得意,ねたみ,悪意,そして皮肉の気持ちを感じながら話をしますか? その話は潔白で間ちがいがないと,あなたは良心の咎めなしに言えますか? まつたくのところ,その人の面前で,同じ調子,同じ言葉でその話を言うことができますか? あなたの話の結果は何ですか? あなたの話の実は良いものですか,それとも悪いものですか? その実によつて,あなたの話を判断することができます。

7 女は男よりも舌の過ちを犯すと,何が示していますか?

7 すべての人は同じ弱点を持つていません。弱点に対抗するため,まずその弱点を知らねばなりません。あなたは噂話をする弱点を持つていますか? もし持つているなら,そのことを認めなさい。幾百万という他の人々もあなたの仲間です。そのことを認めなさい。そして戦いなさい。認めて戦わないなら,どのようにしてその弱点に打ち克てますか? 女の方の耳には快よく聞えないかもしれませんが,女は男よりも舌の過ちを多く犯すと,聖書は示しているようです。といつて,男は噂話をしない,ということではありません。男も噂話をします。ある男は女よりも多く噂話をします。しかし,全般的に見て,女は男よりも噂話をします。聖書は女を特に戒めています。『年老いた女たちに,その振舞をうやうやしくし,人をそしつたりすることのないように,命じなさい。』また『女は真面目に行い,そしつたりしてはならない。』次の聖句は,女についての言葉です『その上,彼らは何もしないで,家々を遊び歩いている。何もしないだけでなく,噂話をしたり,他人の事柄に干渉しており,口にしてはならないことを語つている。』家庭内でイラ立たせるものは,男の舌ではなく,女の舌です。『妻の相争うは雨漏のたえぬにひとし。』また『相争う女は雨ふる日に絶えずある雨漏のごとし。これを制うる者は,風を制うるがごとく,右の手に油をつかむがごとし。』― テトス 2:3。テモテ前 3:11; 5:13,新世。シンゲン 19:13; 27:15,16。

8 女はなぜ男よりも噂話をしますか? しかし,女の人が良く話すことは,どのように天与の賜ですか?

8 なぜですか? このことについて,男は女よりも高い節義を持つているからですか? 必らずしもそうではありません。男にはなにごとにも積極的に行う気質があるため,男の過ちは女の過ちとはちがうものになるのです。一般に見て,男は女よりも腕力を振つたり,殺人したりする傾向が多いものです。しかし,女は男よりもお話を好みます。そして,人々のことや,人々の活動や,問題や,ロマンスに深い関心を持ちます。女の人が話をすると,自分の関心を持つことがらについて話をします。つまり,人々について話をします。すると,その話から噂話になる危険がいつもあるということになります。男はいろいろな事柄,科学,世界の出来事,経済,または自分の仕事に強い関心を持つています。それで,そういうことについて話をする時に,噂話をする危険は,人々について話する程大きくはありません。話すこと自体は悪くありません。話にたいする女の良い感覚は,しばしば善用されることができます。女の人の語る言葉によつて,小さな子供たちは話をすることを学びます。女の人は何の苦もなく話を始めることができるため,男よりもたやすく真理を人に話せます。また,会衆の集会で,聴衆の参与が求められるとき,女の人は自発的に進んで註解を述べ,大きな貢献をします。しかし,なんのしまりもなく話をして,噂話をするようになると,この天与の賜も罠となります。それで,男も女も,自分は果して噂話をする弱点を持つているかどうかを調べてみなさい。もし,その弱点を持つているなら,自分の話に特別の注意を払わねばなりません。

噂話の悪

9 余計な世話をする者や,お節介をする者について,聖書は何と言つていますか?

9 ヱホバの御言葉は,噂話をすることに対して,くり返し警告を与えておられます。噂話をする人は,他人の事に干渉して,余計な世話をやき,自分の為すべき事をも打ち棄てて他の人にお節介をする人です。クリスチャンたちは,次の警告をうけています『あなた方の中のある者は,だらしない生活をしており,働くことをしないばかりか,自分に関係ないことに余計なお節介をしている。』私たちがクリスチャン忠実を守るために苦しむことがあつても,余計な世話をやいたために苦しんではなりません。あなた方は,『殺人,盗人,悪を行う者,または他人の事柄に余計な世話をやくために苦しむことがあつてはならない。しかし,クリスチャンであるために苦しむなら,恥ずかしく思つてはならない。』事やかましく,他人の事柄に干渉するようなことをせず,むしろ『静かな生活をなして,自分の仕事に身を入なさい。』『愚か者は,他人の事柄に干渉する。』と聖書は述べています。何を好んで,愚か者になりたいのですか?―テサロニケ後 3:11。ペテロ前 4:15,16。テサロニケ前 4:11,新世。シンゲン 20:3,欽定。

10 噂話をする人々は,どのように問題を起しますか? 彼らはなぜ友ではないのですか?

10 他人の事柄に干渉する噂話は,問題をひき起します。その噂話は,他人の事柄についてお喋べりし,話に色を着けたり,誇張したり,悪く話したり,また事実を曲げて話します。そして,その噂話によつて問題をひきおこします。『薪なければ火はきえ,人の是非をいう者なければ,争論はやむ。煨火に炭をつぎ,火に薪をくぶるがごとく争論を好む人は争論を起す。人の是非をいうものの言葉はたはむれのごとしと雖もかえつて腹の奥に入る。』人の面前ではつきり言わず,人のうしろに隠れてこそこそと囁きます。そして,噂話をよろこんで聞く人々は,その悪口を一も二もなく受け入れてしまいます。その噂話のために生ずる印象は,うわべだけで止まらず,身内深く達して,全部噛みつくされ,そして消化されます。『友は何の時にも愛す。兄弟は危難の時のために生る』しかし,噂話を言う人は,友ではありません。問題があつて悩んでいたり,また,危難で苦しんでおり,友人か兄弟の援助を最も必要とするとき,噂話をする人は一番悪い噂をまきふらし,その人の友人たちを遠ざけてしまいます。『噂話をする人は親しき友を離れしむ。』『人の事を言いふるる者は,友を相離れしむ。』― シンゲン 26:20-22; 17:17; 16:28; 17:9,改訳。

11 この終の日には,どんな種類の話が行われると予言されていましたか? 知らずに偽をひろめ,噂話をする者の責任は何ですか?

11 『悪口を言う者は,愚かなる者なり。』大部分の噂話は悪口です。かりに真実があつたにしても,まもなく大袈裟に言い触らされ,その話の大部分は偽りになります。友たちは,悪口の言われている人から遠ざかります。そして,ヱホバの憎しみは,会衆内の『兄弟の間に不和を播く』噂の語り手にのぞみます。悪口を言うことは,終りの日に多くなされると予言されていた罪の一つです。そのわけからも,この古い世は亡びをうけるのです。それで,クリスチャンたちは,『偽善や,しつとや,あらゆる種類の悪口』を特に避けるべきであります。(シンゲン 10:18; 6:19。ペテロ前 2:1。テモテ後 3:3,新世。)多くの場合,なんの悪意もなく,また人を傷つける気持なしに,噂話がなされます。しかし,それには係りなく害がなされます。ふとしたはずみで過つて人を殺したにせよ,故意に殺した場合と同じくその人は死んでしまいます。たとえ,自分で真実だと考えながらも偽りのことをひろめるならば,それは実際には偽りであり,あなたは偽りを言つていることになります。責任を他の者になすりつけようとして,ある人がその話を語つてくれたのだと言うかもしれません。それでは,その人はまちがいなく偽りを言いました。しかし,あなたがその話をくり返して語つたとき,あなたは偽りを言つたことになります。毀損法によると,もし人が偽りを印刷して繰り返し述べるなら,その偽りを最初に言つた者が誰であろうと,また誰の言葉を引用しようとも,そういう事には関係なく,その人は有罪となります。結局のところ,噂話を始めて言い出した者だけが話すなら,噂は遠くにひろまらず,それに多くの害もなされないでしよう。幾世紀も昔に始められた宗教的な偽りを繰り返し言う者に対して,ヱホバは今日その責任を問うてはいませんか? また偽りを始めるにしても,又はひろめるにしても,ヱホバは噂話をする人の責任を問うております。

12 噂話をする人々は,何を忘れるように見えますか? たとえ,思い出すとしても,何と言いますか?

12 もし知らないで偽りをひろめるなら,その人は故意に偽りをひろめる人程の重い責任はありません。しかし,その人も無罪というわけには参りません。もしその人が真実に悔い改めるなら,必らず注意深くなつて,将来,話を繰り返すことをしないでしよう。でも,噂話を愛する人は,そのような注意を払いません。パウロは自分の信仰を証明するのに関連して,こう述べました『後のものを忘れて,前のものに向つて進み続ける。私は上からの召の賞を得るため目標にむかつて走り続ける。』パウロは過去を忘れて将来を見ましたが,それは良い目的を考えていたからでした。しかし,噂話をする人々は,昔自分の話した偽りの話を忘れてしまい,将来ますます熱心に話を言い触らしたいようです。そのような人は,自分で昔に話した噂話が何度偽りであつたかを憶い出し,多分これから先は,もつと注意深くなるべきであろうと,あなたは考えることでしよう。しかし,注意深くなるような人はまずいません。かりに過去の偽りを考えることがあるとしても,それはその偽りを正当化するためです。そのような人は,偽りを言つたことを否定します。または,他の人の言つた事をただ繰り返して語つただけと,言います。あるいは,別の偽りを語つて最初の偽りを隠してしまいます。かりに,そのような人が,二人は結婚するだろうという噂をひろめると仮定してごらんなさい。時が経つても,結婚が行われません。すると,噂を始めた人々は,あの二人は仲違いして結婚を止めたのだと言います。でも噂話をした人は,最初から頭の中の空想と疑いから話をつくりあげたのであつて,たしかな根拠はひとつもないのです。もし,その偽りが為した害をよく見るならば,これからも,もつと多く噂話をしようなどという気持はなくなるはずです。

13 噂話はなぜ,卑怯なもので,人を殺すものですか? 噂話を行い続ける人には,どんな結果が生じますか?

13 噂話は悪いものです。噂話は,卑怯なものです。噂話は人を殺します。噂話は良い名前を殺し,良い評判を台無しにし,また人々の心を毒しますので,噂話の犠牲者は害をうけるようになります。『かれらは蛇のごとくおのが舌を利くす。その口唇のうちに蝮の毒あり。』話は死をもたらすことがあります。『その歯は戈のごとく,矢のごとく,その舌は利き剣のごとし』ある人の舌は剣のように鋭く,その吐き出す言葉は矢のように突き刺さります。そした彼らは待伏せしていて,犠牲者の背後から,その言葉の矢を放ちます。『かれらは剣のごとくおのが舌をとぎ,その弓をはり,矢をつがえるごとく苦き言をはなち,隠れたるところにて全き者を射んとす。俄にこれを射ておそるることなし。』しかし,人の後に隠れて噂話する卑怯者は,ヱホバと向い合うことを忘れてはなりません。かりに噂話の犠牲者が,その噂を聞かなくても,ヱホバは聞いておられます。『かれらの舌の故に,神かれらを亡ぼさん。』噂話するその舌は,生ける者の地より,根だやされてしまいます。『なんぢの舌は悪しきことをはかり利き剃刀のごとくいつわりをおこなう。なんぢは善よりも悪をこのみ,正義をいうよりも虚偽をいうことをこのむ。セラ,たばかりの舌よ,なんぢはすべての物を食い亡ぼす言葉をこのむ。されば神とこしえまでも汝をくだき,またなんぢをとらえてその幕屋よりぬきいだし,生けるものの地よりなんぢの根をたやしたまわん。』― 詩 140:3; 57:4; 64:3,4,8; 52:2-5,改訳。

14 噂話は何に通じますか?

14 噂話はまつたく悪いものであり,また多くの害を与えるため,噂話する人は会衆から除名されるべきです。会衆内の冗舌家には亡びが来ます。『その口を守る者はその生命を守る。その口唇を大きくひらく者には亡びきたる。』その噂話のために友たちを離れさせるでしよう。しかし,続けて噂話をするなら,その人自身がヱホバの制度より離されてしまいます。『ヱホバよ,なんぢの帷幄のうちにやどらん者はたれぞ。なんぢの聖山に住まわんものは誰ぞ。その人は舌をもてそしらず,その友をそこなわず,またその隣りをはぢしむる言葉をあげもちいず。』『我は虚偽の口を憎む。』とヱホバは言われています。もしヱホバが憎まれておられるなら,私たちも憎むべきです。そして,ヱホバの憎しみをうける事柄は会衆内にあつてはなりません。私たちは次のように祈ります『ヱホバよ,ねがわくは虚偽のくちびる欺詐の舌よりわが魂をたすけ出し給え。』もしそのようなくちびると舌が会衆内にあるなら,会衆はそのような者を除名することによつて救われるでしよう。―シンゲン 13:3。詩 15:1,3。シンゲン 8:13。詩 120:2。

15 なんのために,噂話は危険なものになりますか? 噂話をする人は,どんな質問を考えねばなりませんか?

15 多くの場合に,噂話は小さな事柄についてなされます。でも,それを大袈裟に誇張して話すため,不和が生じます。噂話は,針小を棒大にし,棒大を針小にしてしまいます。噂話をする人は,不和を播くというような重大な事柄には全く無頓着です。むしろ,小さな事柄を取り上げて,大げさに吹聴します。しかしその結果は,不和を播くという重大な事柄が生じてくるのです。そのような無意味な話は,なんと危険なものなのでしよう! マタイ伝 12章36,37節(新世)には,こう書かれています。『あなた方に言う。裁きの日に,人は自分の語る無益な言葉に責任を取らねばならぬ。あなた方は,その語る言葉で正しいとされ,その語る言葉で罪に定められる。』裁きの期間中,噂の言葉はどう裁かれると,思いますか? あなたの噂は正しいと証明することができますか? 別段害を加える積りでなかつたというあなたの口実は充分でしようか? あなたの話は偽りと分つた後でも,なお噂話をし続けたと,記録が示すとき,あなたの口実は真実味のこもつたものでしようか? あなたの口から出た言葉についての責任を転嫁することができますか? あなたの言葉が噂話であるならば,必らず罪に定められます。害を与える舌ではなく,癒しをもたらす賢明な舌をいま養うことは,どれ程良いものでしようか。『妄りに言葉をいだし,剣をもて刺すが如くする者あり。されど智恵ある者の舌はいやす。』― シンゲン 12:18。

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