ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 塔66 8/15 485–491ページ
  • 多くの責任があっても平衡を保つ

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 多くの責任があっても平衡を保つ
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1966
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • 信仰は平衡を生む
  • 平衡のとれた奉仕者は家庭を楽しむ
  • 平衡のとれた配偶者は貴重な存在
  • 平衡のとれた奉仕者は聖書研究のグループを助ける
  • 自分の限界を知る
  • 平衡を保ちなさい ― どのように?
    わたしたちの王国宣教 1988
  • クリスチャンの正しい平衡を保ちなさい
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1969
  • あなたは平衡の取れた開拓者ですか
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1996
  • なすべき事がたくさんあっても幸福になれますか
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1991
もっと見る
エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1966
塔66 8/15 485–491ページ

多くの責任があっても平衡を保つ

「すべて重荷を負うて苦労している者は,わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。わたしは柔和で心のへりくだった者であるから,わたしのくびきを負うて,わたしに学びなさい。そうすれば,あなたがたの魂に休みが与えられるであろう」― マタイ 11:28,29

1 神と人とに満足を与えるものはなんですか。

変化に富んだ健全な食事は味覚を喜ばせます。快よい音楽の流れは耳を楽しませます。実物でも絵でも色彩のおりなす風景は目を楽しませます。機械を作る人は歯車が円滑に動いて全体が調子よく働くとき,深い満足を覚えます。神はないと人々が言う苦難の時代に忍耐し,神に仕えて心の平衡を保つとき,その人の安定した心は勇気によって支えられています。神の民の会衆において,組織の改善を図ることに拘束を感じていらだち,会衆の監督に満足できないように感じても,なお全幅の協力を惜しまず,与えられた務めを忠実にはたす人は深い満足を覚えます。それだけでなく,神もその人の奉仕を喜ばれるに違いありません。

2,3 釣り合いのとれたからだは自動的に生まれますか。平衡は何によって妨げられますか。

2 しかし平衡を保つのはそう容易なことではありません。それは着実に成長することから生まれます。また経験のある,平衡のとれた古い人の援助によって得られます。頼りない赤ん坊が成長して,平衡のとれたおとなになり,経験の浅い人が円熟した,信頼できる人になるのもそのためです。

3 真の安定を得るには,からだに平衡を得させる機能と器官を保護しなければなりません。食べすぎ,飲みすぎ,絶え間のない心配,快楽の追求,飽くことのない物欲は,平衡を保つためからだに備わっているものを台なしにします。

4 今日,神に奉仕する人々の生活はどんなことで忙しくなっていますか。どのように考えてしまう傾向がありますか。

4 しなければならない多くの事に一度に直面し,果たすべき務めがおし迫ってくるならば,どうすればよいのですか。たとえば,家族の世話に忙しい母親を考えてごらんなさい。料理,掃除,洗濯,アイロンかけ。アイロンかけだけで何時間もかかるのです。書かなければならない手紙。家の中の仕事を子供に教えること。買物と家計のやりくり。聖書を読む日課。神に仕える人々と集まって聖書を学ぶ集会。そのうえになお,隣人を訪問して神の国の福音を語る時間を作らなければなりません。「手がいっぱいでどうにもやりきれない」と,あなたは言いますか。今日,神の組織内ではすることが多すぎるのですか。会衆の監督が,わたしたちにもっと働くことを励ますのは無理な話ですか。会衆に関連した多くの責任,家庭の仕事と家族の世話でいらいらしますか。神に仕え,奉仕するのはたいへんなことですか。

5,6 (イ)人間の能力を最もよく知るのはだれですか。(ロ)毎日見ることのできる平衡の例をあげなさい。

5 でもちょっと待ってください。解決策があるはずです。創造者エホバ神は人を造り,人が地上で奉仕者となって働くために,これらの務めや他の務めを人に与えました。マタイによる福音書 22章37節に「あなたは思いをつくし,魂をつくし,心をつくしてあなたの神エホバを愛さねばならない」と言われたのにつづいて,キリスト・イエスは人間が自分を愛するのは当然であることを認めています。しかしイエスはことばをつづけて「あなたは自分のようにあなたの隣人を愛さねばならない」と言われました。

6 自然に目をとめるならば,天体から植物,動物,山々,森,海に至るまで調和が見られます。「エホバよなんぢのみわざはいかに多なる,これらは皆なんぢの知恵にてつくりたまへり,汝のもろもろの富は地にみつ」と詩篇 104篇24節(文語)に歌われているとおり,自然の営みに挫折はありません。妨げられることなく自然が無限のエネルギーをもって営みをつづけ,驚くべきわざを全く容易に成し遂げていることは平衡を物語っています。

7 (イ)今日,神の組織にどんな人々がいますか。(ロ)その人々すべてはどのように円熟に進歩できますか。

7 エホバの天の組織は働きます。地上にこられたイエス・キリストは地の組織がどう働くべきかを教えました。パウロは,どんな人々があがないの益を受け入れたかを,テトスへの手紙 2章13,14節に次のように書いています。「キリストが,わたしたちのためにご自身をささげられたのは,わたしたちをすべての不法からあがない出して,良いわざに熱心な選びの民を,ご自身のものとして聖別するためにほかならない」。パウロがコリント人への第一の手紙 15章58節に述べているように,これらの人はさらに訓練され,導かれます。「だから,愛する兄弟たちよ。堅く立って動かされず,いつも全力を注いで主のわざに励みなさい。主にあっては,あなたがたの労苦がむだになることはないと,あなたがたは知っているからである」。このすすめを実行している今日の会衆は活動と変化に富み,また何よりも重要なことにエホバの霊で満たされています。子供でも成長の仕方は子供によって異なります。クリスチャンの奉仕者の場合も同様です。なすべき事は多く,したがって,進歩の早い人はエホバへの賛美を増し加えることができます。何事においても組織と歩調をそろえて行くのが自分には難しいからといって,あなたは地上の組織全体が歩みをおそくすることを望みますか。もちろん,そのようなことはありません。自分の能力に限度があることを認めているにしても,神の新しい事物の秩序においてじゅうぶんに生命を享受する機会を他の人々に与えたいという願いにかわりはないはずです。すぐれた能力の持ち主もそうでない人も,それぞれ最善をつくしてエホバに奉仕するように訓練を受けなければなりません。それで能力は人によって異なるかもしれませんが,できる人には,どんどん働いて円熟に進むための仕事があり,おそい人も自分たちの力に他の人々の力が加わってエホバのわざが大きく成し遂げられることを喜ぶでしょう。今日,エホバの組織は,御国の福音を全世界に宣べ伝えるという大きなわざを行なわねばなりません。(マタイ 24:14)このわざは,変化と動きと動揺のはげしい状態のただ中にあって,手をゆるめることなく緊迫感に包まれて行なわれています。エホバの証人の1966年度年鑑は,このような圧力の下で組織がいかによく平衡を保っているかを物語っています。

信仰は平衡を生む

8 平衡の基礎となるものはなんですか。マタイによる福音書 13章22節は,平衡を失う危険をどのように警告していますか。

8 神のことばは苦難の時がくることを述べたあと,「しかし,あなたは,何事にも慎み,苦難を忍び,伝道者のわざをなし,自分の務を全うしなさい」と教えています。(テモテ第二 4:5)自分の責任すべてをはたすには平衡が必要です。平衡はしっかりした基礎の上に保たれていなければなりません。詩篇 62篇7,8節はそのことを次のように述べています。「わが救とわが誉とは神にある。神はわが力の岩,わが避け所である。民よ,いかなる時にも神に信頼せよ。そのみ前にあなたがたの心を注ぎ出せ。神はわれらの避け所である」。信仰,エホバに信頼すること,エホバのことばを日毎に学ぶことは平衡を生みます。「混じりけのない霊の乳を慕い求めなさい。それによっておい育ち,救に入るようになるためである」。(ペテロ第一 2:2)しかし望みどおりの結果を得るには,集まって勉強する時も,ひとりで勉強する時も,ほかの事を忘れて勉強しなければなりません。気の散るようなやり方,つまりほかの事をしながら勉強しようとするのは,みことばをふさぎ,平衡をもたらすよりも混乱をひきおこします。(マタイ 13:22)仕事ばかり変えて落ち着かない人は今日多く見られます。新しい事に熱中し,ようやく少しわかってきたころに別のものにひかれるといった調子では,エホバへの献身を土台として生活を築くことも難しいでしょう。娯楽に時間を費やしすぎて体力を消耗し,聖書的な責任をはたす力も時間もほとんどない人がいるかもしれません。このような人は緊張して心も乱れ,平衡を欠いています。

9 平衡のとれた奉仕者の態度とはどんなものですか。聖書はどんな道に従うことをすすめていますか。

9 平衡のとれた人は落ち着いた人であり,頼りになる人です。このような人は「神に育てられて」毎日少しずつ成長します。(コロサイ 2:19)親の目にはほとんど見えなくても,子供は毎日,成長しています。神の奉仕者も同じように少しずつ成長します。しかし不釣合いなほどに成長がおそくて落胆することがあるかもしれません。時間が限られていたり,家の者を顧みるために多くの時間を必要としていたり,あるいは老齢のためにはかどらなかったり,また他の人ほど理解が早くなかったりして落胆するかもしれません。自分自身に対して分別を持たず,自分の力以上のことをしながら同時に義務をはたそうとして自分に重荷を負わせることがあります。箴言 11章17節は人を落ち着かせる良い助言です。「いつくしみある者はおのれ自身に益を得,残忍な者はおのれの身をそこなう」。この同じ分別を他の人に示すことが役立つと同時に自分自身,平衡を得る助けとなります。「あなたがたの寛容〔分別,新世〕を,みんなの人に示しなさい」― ピリピ 4:5。

10 ピリピ人への手紙 1章10節を平衡の問題にあてはめなさい。心を乱されないようにするため,何を避けるべきですか。

10 自分の責任のすべてにそれぞれ時間をかける能力を身に着けるには,「何が重要であるかを判別する」という,ピリピ人への手紙 1章10節に述べられた事実に直面しなければなりません。神の奉仕者であるあなたは聖書の助けをかりて,最も重要な事柄をまずあげることができるでしょう。また必要な物とほしいだけの物とを区別することができます。そして神経を緊張させ,時間を浪費する活動をやめることができます。それでなすべき事柄がこのような活動のためにできなくなる心配はありません。ガラテヤ人への手紙 5章19節から21節には,放縦,憎しみ,怒り,ねたみなど,緊張を生み出す多くのものが述べられています。時間が少しでもある時には良いわざをすすめて時をかせいでおき,突発的なことや追加の割り当てにそなえることができます。あとで大きな報いとなってもどってくるものに時間を投資できるのに,時間があるのにまかせて不善を行なう法はありません。

11 平衡を保つことを願う人に肝要なのはどんな事ですか。

11 毎日,祈りによってエホバ神に近づき,そのようにして平衡を保ってください。他の人々と一緒にいて,だれかが皆を代表して祈る時だけでなく,ひとりだけの時にも父エホバ神と語ることは大切です。全宇宙の平衡はこの同じ神の力によって保たれています。神に守護されることの安全を考えてごらんなさい。ピリピ人への手紙 4章6,7節にあるエホバのことばは,神により頼むことをすすめています。「何事も思い煩ってはならない。ただ,事ごとに,感謝をもって祈と願いとをささげ,あなたがたの求めるところを神に申し上げるがよい。そうすれば,人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が,あなたがたの心と思いとを,キリスト・イエスにあって守るであろう」。

平衡のとれた奉仕者は家庭を楽しむ

12 (イ)会衆の監督の中にはどんな責務のある人がいますか。(ロ)何を第一にすべきですか。そのことは家族にどんな影響を与えますか。

12 今日エホバの組織には2万4158人に上る会衆の監督がいます。そのうち大多数の人には二つの責任があります。これらの兄弟は何を第一にすべきかをたびたび思いおこさなければなりません。それは家族ですか。それとも会衆ですか。この点で平衡を失うのはよくあることです。それで神のことばから教えを受けるほうが賢明です。テモテへの第一の手紙 第3章は監督の資格を述べており,4節に監督は「自分の家をよく治め,謹厳であって,子供たちを従順な者に育てている人でなければならない」ことを定めています。テモテへの第一の手紙 5章8節はさらに具体的に,「もしある人が,その親族を,ことに自分の家族をかえりみない場合には,その信仰を捨てたことになるのであって,不信者以上にわるい」と明言しています。それで監督は家族に対する責務を主要なものと考えるでしょう。勉強することを家族に教え,家族そろって学ぶ聖書研究を司会し,家族を宣教に訓練し,衣食住を備え,健康に気をくばり,学校の勉強を助け,有益な休暇と娯楽を計画するなど,多くのことをしなければなりません。家のかしらが示す良い手本を毎日見ている家族は恵まれています。家族を愛し,真理を愛し,エホバを愛する心が,平衡のとれた家族を幸福にします。責務をじゅうぶんにはたす,平衡のとれた夫の下で,家族は満足を味わうでしょう。それはどんな時にも平衡を失うことのない,慎重な人の運転する車に乗っているようなものです。車に乗っている人は安心してくつろぎ,ドライブを楽しむことができます。

13,14 賢明な監督は家庭生活と会衆の活動の両方において,どんな方法を用いますか。

13 しかし一家のかしらがすべてをすることはできません。そこで家の者を訓練して責任を分担することが必要です。初めは父親ほど上手にできなくても,訓練の結果やがては,手伝う者のほうが上手に仕事をできるようにさえなるでしょう。責任を持つことを幼い時から教えられた子供は,長じてエホバの有用な奉仕者となります。

14 このように父親に要求される事柄は会衆の監督に要求されているものと同じです。家族の人数という点で相違があるにすぎません。つまり四,五人のかわりに50人とか100人が一家族となります。監督は各人に気を配り,ガラテヤ人の手紙 6章2節のことばどおりにします。「互に重荷〔めんどうなこと,1950年版新世訳の注〕を負い合いなさい。そうすれば,あなたがたはキリストの律法を全うするであろう」。ここでもひとりで万事をすることはできませんから,他の人に責任をわけるのが賢明なことです。監督は会衆内の人々が自立できるように助けます。

15 献身した奉仕者は会衆内の務めをはたすため,どのように訓練されますか。

15 平衡は会衆にも及びます。そこで監督は,組織のすべての活動に会衆が参加するようにとりはからいます。監督は,「それを正しくやりたければ自分でしなさい」というような態度をとりません。監督はこのような態度を決してとらないでしょう。監督は熟練しており,能率の点でいちばんすぐれているとしても,ひとりで何もかもできるわけではありません。ですから別の兄弟にまかせて,たとえ時間と忍耐が必要でも,その兄弟が代わってできるようになるのを待つのは賢明なことです。赤ん坊も訓練され,また自分でやっているうちに,初めて歩くことも食べることもできるようになります。まちがいがあるのは当然です。しかし長い目で見,また「何事にも慎み」と述べたテモテへの第二の手紙 4章5節のことばを心に留めて平衡を保ってください。出エジプト記 18章17節から27節にあるように,「重過ぎる」荷を負っていたモーセに何がすすめられたかを考えるのは有益です。

16 聖書は,会衆が監督を支持すべきことをどのように教えていますか。

16 会衆の支持が必要なことは言うまでもありません。物事が自分の思うとおりに行なわれていないからといって不平をならべたり,しびれをきらしたりせず,会衆内のすべての人が監督を尊敬すべきことを,聖書は教えています。監督もまちがいをします。あれこれ考える事が多く,重い責任を負っているので,監督は物事を忘れたり,計画に手落ちがあったりしがちです。離れたところから見ていて,他の人のすることに欠点を見つけることはだれにもできます。もう少し近づいて自分が当事者になり,監督を助けて責任をはたすのにあずかるならば,監督を嘆かせるかわりに祝福となることもできるでしょう。「あなたがたの指導者たちの言うことを聞きいれて,従いなさい。彼らは,神に言いひらきすべき者として,あなたがたのたましいのために,目をさましている。彼らが嘆かないで,喜んでこのことをするようにしなさい。そうでないと,あなたがたの益にならない」― へブル 13:17。

平衡のとれた配偶者は貴重な存在

17 献身した妻には,家庭を平衡のとれたものにするための,どんな基礎がありますか。

17 監督の家族は監督と一緒に生活しているため,家族と会衆の両方に気を配る監督の仕事に影響を与えます。夫を助けて家のことをきりもりする妻の仕事は小さな務めではありません。しなければならない無数の事をこまかく書き並べると,あまりにも多くてとても全部はできないと感ずるでしょう。それに宣教の責務まで加えるならば,自分には無理のように思えるかもしれません。平衡のとれた妻に関して箴言 31章を読んでごらんなさい。彼女は多くの務めをはたし,夫をもりたてます。しかも30節には「エホバを畏るる女は誉められん」と述べられています。多くの務めをはたすには時間の計画が必要です。ひとつの事にあまり多くの時間をかけず,全部の仕事を考慮に入れなければなりません。それで限られた時間を用いて仕事を改善する方法を考えるようになります。食事の準備があります。食事は家族とくに夫が平衡を保つうえに大切なものです。夫が会衆内のしもべであれば,時間どおりに出される,健康によい食事は祝福となります。妻は集会におくれずに出席するため,子供たちに準備をさせます。幼い時からの母親のしつけによって,子供たちは集会にいつも出席するため,学校の宿題や遊びをすませてしまうことの大切さをじゅうぶんに認識しています。

18 家庭と会衆の両方において,妻はどのように夫を支持しますか。

18 母親あるいは妻にも霊的に平衡を保つため,勉強が必要です。『真理を慕い求め,それによって育た』なければなりません。(ペテロ第一 2:2)家族そろっての勉強が毎週行なわれるように万事を都合して,この面でも夫をもりたててください。会衆の活動のプログラムにいつも注意を払い,平衡を保つうえに大切な会衆のすべての活動に参加できるように家の中の計画をかげんする用意も必要です。内助の功を毎日夫からほめられないにしても,自分の成し遂げたことは大きな励みとなります。実業家は見識と独創力のある,平衡のとれた人を求めており,そのような人には高い給料を惜しみません。主婦にはそれ以上の価値があるのです。そのことを実際に示しましょう。平衡のとれた妻を持つ夫は帰宅することを楽しみにしています。また何よりも,「妻を得るものは美物を得るなり,且エホバより恩恵をあたへらる」と箴言 18章22節(文語)に述べられているではありませんか。

平衡のとれた奉仕者は聖書研究のグループを助ける

19 (イ)書籍研究の益を述べなさい。(ロ)研究司会者は群れと関連した自分の働きに,ピリピ人への手紙 2章4節をどのようにあてはめることができますか。

19 エホバの証人の小さなグループは,聖書を学ぶために毎週一度,神の国の福音を伝える宣教に携わるために毎週何回か,多くの家あるいは他の便利な場所に集まります。(マタイ 24:14)これらのグループは小さいので,平衡と円熟を増すための援助が行き届きます。グループは会衆の書籍研究と呼ばれ,その管理者が研究司会者です。司会者は,パウロがテサロニケ人への第一の手紙 2章7,8節に述べているのと同様な気持ちを抱いています。「あなたがたの間で,ちょうど母がその子供を育てるように,やさしくふるまった。このように,あなたがたを慕わしく思っていたので,ただ神の福音ばかりではなく,自分のいのちまでもあなたがたに与えたいと願ったほどに,あなたがたを愛したのである」。研究司会者は委ねられている人々をいろいろな面で助けます。勉強の仕方を教え,戸別訪問による宣教に訓練し,会衆の集会に出席するように助けます。家族を顧みるとともにこれらすべての祝福にあずかるためには実際的な計画をたてることが必要です。そこで司会者は兄弟たちの家を訪問し,この点でも援助します。グループの中で病気になったり,事故にあったり,霊的に病気になった人がいれば,研究司会者はさっそく出かけて行き,霊的な食物を供給したり,励ましたりして,回復するまでの間欠けているものを補います。また病気で外出できない人が何かの方法で宣教に参加するのを助け,病気の時にも平衡を保つように助けることを怠りません。それは当然のことです。聖書のピリピ人への手紙 2章4節は「おのおの,自分のことばかりでなく,他人のことも考えなさい」と教えているではありませんか。言うまでもなく,司会者自身も平衡を保たねばならず,したがって家族を顧み,個人的に勉強し,集会に出席し,会衆のすべての活動に参加するための時間の計画が必要です。司会者は自分の群れの他の奉仕者とともにこれらの事を行なう時,すべての責務を首尾よくはたせることに気づくでしょう。ローマ人への手紙 15章2節に「わたしたちひとりびとりは,隣り人の徳を高めるために,その益を図って彼らを喜ばすべきである」と述べられた助言を心に留め,平衡を保ちましょう。エホバの奉仕者としてすべての活動において平衡を保ち,群れの手本となるのは司会者の特権です。

自分の限界を知る

20 なぜ自分の限界を知るべきですか。それはエホバに奉仕するうえに妨げとなりますか。どんな態度を持つべきですか。

20 平衡を保つには自分の限界を知ることが必要です。自分の限界をわきまえない人は自分をよく知っているとは言えません。あなたにはどんな能力がありますか。特定の事をする能力を持っているかもしれません。しかし必要なのは訓練です。あなたの力には限りがありますか。あなたには好みがあり,ぜひやりたいと思い,興味をひかれている事があるかもしれません。しかしそれを手がけることができますか。全時間の宣教を行なう開拓者になることが,父親であるあなたの願いかもしれません。しかし開拓者となっても家族を養うことができますか。そのような人もいますが,あなたとは事情が異なっていませんか。熱心のあまりに平衡を失うことをせず,むしろ計画し,自分を訓練することに努めなければなりません。たとえ開拓者になれなくても,信頼できる,平衡のとれた会衆の伝道者となって祝福を味わうことができます。すべての人に同じ能力が必要なわけではありません。自分よりも能力のある兄弟をねたんで平衡を失ってはなりません。むしろエホバが人々に才能を与えてわざを行なわせ,たとえ自分は用いられなくても,わざを改善する兄弟がいることに感謝すべきでありましょう。パウロはこの事に関してエホバのみこころをテモテへの第一の手紙 6章6節から8節に書きしるしました。「信心があって足ることを知るのは,大きな利得である。わたしたちは,何ひとつ持たないでこの世にきた。また,何ひとつ持たないでこの世を去って行く。ただ衣食があれば,それで足れりとすべきである」。喜んで従う気持ちがあればエホバに用いられます。人は訓練次第で多くのことをできるようになります。そして神の組織の中で長く働けばそれだけ有用な者となります。このようにして受ける訓練に終わりはありません。それでたとえわずかでも,着実な進歩に満足してください。しかしたゆまずに進歩することが必要です。イエスはやもめのわずかな寄付に満足されました。あなたとても同様ではありませんか。―ルカ 21:1-4。

21 エホバへの奉仕において平衡を保つため肝要なことを要約しなさい。

21 ひとりで全部をすることはできません。家を治め,子供を訓練し,会衆を治め,書籍研究を司会し,区域で神の国の福音を伝道することは,ひとりの働きでは出来ません。自分のものである特権のすべてにいくらかずつでもあずかりなさい。自分に届く範囲内にあるすべての機会をじゅうぶんにとらえ,そうすることによって平衡を保ちなさい。「ただ,わたしたちは,達し得たところに従って進むべきである」と述べたピリピ人への手紙 3章16節のことばを実行してください。平衡は,心と思いをよく守ることによって得られます。それで日毎に神のことばを学んで心を守らなければなりません。思いわづらったり不必要に心配することをやめましょう。着実に成長し,エホバのわざを喜んで行ない,毎日,祈りをささげてエホバに近づき,エホバに感謝し,また信頼をおいてください。毎日の時間を計画するにあたって,御国の福音の伝道に加わる時間をじゅうぶんに設けてください。それは現在のところ,クリスチャンの生活の中で大切な事だからです。詩篇 109篇30節のことばをあなたの決意にしてください。「われはわが口をもて大にエホバに謝し,おほくの人のなかにて賛めまつらむ」― 文語。

[488ページの図版]

賢明な父親は,責任を果たすことをむすこに教える

[489ページの図版]

賢明な監督は他の人を訓練して仕事を委ねる

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする