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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1978
塔78 9/15 12–15ページ

神の王国によって打ち砕かれる人間の政府

バビロンは強大な王ネブカデネザルの支配下で,聖書の歴史上三番目の世界強国の地位にのし上がりました。古代中東の敵対的な政府はおしなべてその圧倒的な軍事力の前に屈してしまいました。神はイスラエル国民の不忠実さゆえに,当時存在していたエホバご自身の模型的な神権政治でさえ,滅ぼされるのをよしとされました。しかしエルサレムが崩壊し真の崇拝のための神殿が破壊されたことはネブカデネザルの思いの中に,自分自身と自分の崇拝するマルドゥク神の方がヘブライ人の神であるエホバやダビデの家系の王たちよりも偉大なのだという考えを抱かせるようになりました。

首都エルサレムを荒廃させるにあたってネブカデネザルは,このバビロン王に当てはまると思われる預言どおりの態度を示します。その預言は次のようなものです。「天にわたしは上って行く。わたしは神の星たちの上に自分の王座を高め,北の最果てにある会見の山[イスラエル人がシオンの山の神殿で崇拝をささげた所]に座す。わたしは雲の高き所に上り,自分を至高者に似せる」― イザヤ 14:13,14,新。

預言は続き,バビロンの王朝が『陰府[シェオール]におとされ,坑の最下にいれられ』ることを予告しています。(イザヤ 14:15)ネブカデネザルの王朝が途絶える幾十年も前,エホバはこの高慢きわまりない支配者を卑しめ,精神的な病気にならせました。七年の間ネブカデネザルは自分が牛であると思い込み,もっぱら草を食べて生活しました。

これより先に,巨大で「恐ろしい」像についての預言的な夢を見たのはこのネブカデネザルでした。この像の様々な金属は,その後何世紀にもわたって地上の舞台に登場する一連の世界政府を表わしていました。その後,神の主権がみ子キリスト・イエスによる王国の支配によってこの地に回復されるのです。

目覚めた時に夢の詳細を忘れてしまっていたネブカデネザルは,魔術を行なう祭司や占星術師を呼びよせ,夢の内容だけでなくその解き明かしを述べるようにと命じました。彼らは全く歯が立ちません。しかしダニエルは王にこう申し述べます。「天に神が,秘密を明らかにされる方がおられます。その方が,末の日に起こるべき事をネブカデネザル王に知らせられたのです」― ダニエル 2:28,新。

解き明かしを行なう前にダニエルはネブカデネザルに夢の内容を次のように思い出させます。「その像は,頭は良質の金,胸と両腕は銀,腹と股は銅,両脚は鉄,両足は,一部は鉄,一部は型取った粘土でした」。(ダニエル 2:32,33,新)この夢にはどんな意味があったのですか。ダニエルはネブカデネザルとその王朝が一連の世界強国の始まりとなることを説明し,「このあなたが金の頭です」と述べます。それから次のように付け加えています。「そして,あなたの後に,あなたに劣る別の王国が起こります。次いでまた別の王国,三つ目,銅のものが起こり,それが全地を治めます。そして,四番目の王国ですが,それは鉄のように強いものとなります。鉄は他のすべての物を砕いたり粉にしたりしますから,物を粉砕する鉄のように,それもこれらすべてを砕いて粉砕します」― ダニエル 2:38-40,新。

しかし鉄と粘土でできている足についてはどうですか。「また,両足とその足指が一部は陶器師のこねた粘土,一部は鉄でできているのをご覧になりましたが,その王国もそれと同じように分かたれたものとなります。……その王国は一部は強く,一部はもろいものとなるでしょう」。両足と足指で表わされている鉄のような「王国」または世界政府の中に部分的に含まれているもろい所は何をもたらすでしょうか。「鉄が水気のある粘土と混ざり合っているのをご覧になりましたが,それら[“第四の王国”を構成している人々]も人の子らと混ざり合うことになります。しかし鉄がこねた粘土と混ざり合ってはいないのと同じように,これら[鉄と粘土によって表わされている人々]も,これと彼と固く付くことのないものとなります」― ダニエル 2:41-43,新。

世界強国の興亡をこの像の頭から足まで,時の流れに従ってたどってみると,それがバビロンから始まり,メディア-ペルシャ,ギリシャ,ローマと続いて行くことが分かります。両脚と両足によって表わされている“第四の王国”はローマ帝国から始まりました。時の経過と共にこの国の勢力は衰え,事実上古代のローマ帝国から派生した大英帝国が台頭してきます。世界強国の地位をめぐって大英帝国がローマ帝国の残存勢力と争ったことがあったとしても,このことに変わりはありません。(ダニエル 7:19,20)この像に10本の足指があることには別に預言的意味はないようです。像に二本の腕,二本の足,その他が備わっているのと同じようにこれは人間に生まれつき備わっている特徴です。

大英帝国は君主国として発足し,古代ローマ帝国が表わした鉄のような特質を数多く示し続けました。そしてアメリカの13の植民地が大英帝国に反逆したとはいえ,アメリカ合衆国政府は実質的に保守的な,つまり鉄の型の支配を拡張して世界の物事を扱う上で英国政府と密接に提携してきたのです。そのため,世界強国の興亡を像の足と足指の方向へたどってゆく時,英米世界強国が“鉄”の一部に違いないということが分かります。終わりの時代に入ってかなりの時が経過しており,強敵が現われたとは言え,この国は依然として世界強国なのです。

夢の中の像に関して言えば,“第五の王国”が興ることについては何も述べられていませんが,ダニエルが後になって見た幻の中にはローマ帝国を表わす恐ろしい形をした“第四の獣”が出てきます。その獣からは大英帝国を象徴する『小さな角』が生え,それが非常に大きくなっていきます。(ダニエル 7:7,8,19-26; 8:9-11,23-25)支配力を手中に収めるため,ローマと英米世界強国はじつに鉄のようになり,諸王国や諸国民を『砕いて粉砕し』てきました。

もちろん,19世紀から20世紀にかけて,幾つかの国が興っては世界の舞台に登場し,英米世界強国の鉄のような支配を弱めようとしました。急進的,社会主義的なグループはこの第七世界強国の機構や影響力や支配力を弱めさせる勢力として発展してきました。「その王国も分かたれたものとなります。……鉄が水気のある粘土と混ざり合っているのをご覧になったとおりです」と述べられています。それは「人の子らと混ざり合うことにな」るでしょう。ですからこの像の“粘土”は,人々が確立された権威に反対して立ち上がった結果進展してきた,労働者階級の要素を象徴するものでしょう。一般大衆は労働組合,デモ,ストライキなどの抗議運動によって,英米世界強国やその影響を受けた領域に見られる伝統的で資本主義的な統治形態を徐々に弱めようとしています。

他の国々における,外部の共産主義的な政府は多くの場合,英米世界強国の領土やその影響を受けている領域内のこの“粘土”を進展させる手段そして誘因になっているとはいえ,この像の中には共産主義的政府に相当する部分はありません。忘れてならないのは,その像は特にエホバの民に関連のある,またその像が破壊されてキリストによる神の王国がすべての地的な支配に取って代わる時までの,地上における世界強国の興亡の概略を示しているということです。バビロンの時代以降,世界に登場した強大な政府や王国は数え切れないほどあり,その中にはオリエントの古代の諸帝国,ヨーロッパ,アフリカ,そして南北アメリカの諸地域さえ含まれます。しかしこれらの国々は1914年の異邦人の時の終了時に至るまでエホバの民とかかわりを持つひときわ目立った世界強国とはならなかったので,この像の中でそれを象徴する部分はないのです。それとは対象的に,啓示 13章1節に出てくる『十本の角と七つの頭を持った野獣』の中にはすべての政治体制が含まれます。その野獣には,エジプトから英米世界強国にまで及ぶ七つの世界強国を表わす七つの頭があるだけでなく,他のあらゆる政治的存在を包含する胴体があります。この野獣は全体として,その始まりであるニムロデの時代にさかのぼる世界の全政治支配体制を象徴しているのです。

そういうわけで像の他の部分が有史以来続いてきた局地的な政府や帝国の象徴ではないのと同じように,“粘土”は英米の影響を受ける領域の範囲外にある共産主義的政府の象徴ではありません。しかしこの像が別の世界強国の発展の余地を残さずに終わりの時代を迎えたことや,“野獣”の頭数が八つではなく七つしかないことは,全政治組織が取り除かれる前に完全に支配を行なう,新しい世界強国は台頭しないということを示しています。“粘土”は一つの世界強国の台頭を意味するのではなく,弱体化させるある要因を指しているに過ぎません。

啓示 17章には確かに全体として「それ自身は八人めの王でもある」生き物として,「緋色の野獣」のことが描写されていますが,それは『七つの[世界強国]から出』ると説明されています。『七つの[世界強国]』が地に対する支配力を付与しないとすれば,八人めの王自身は何ら実質的な支配力を持つことにはなりません。実際,第七世界強国が唱道した結果,野獣の“像”が作られ,存在するようになったのです。(啓示 13:11-18と比べてください)人類の「海」から上ってくる「十本の角と七つの頭がある」野獣の「像」である「緋色の野獣」は,明らかに初めの国際連盟,そして後の国際連合のことです。それは世界的規模の組織であるという意味で“八番目の王”ですが,第七世界強国と入れ代わったり取って代わったりすることはありません。継続して興る世界強国を表わす像の中で,粘土の部分は新しく台頭する世界強国を示すのではないのですから,それは共産主義の国家圏を表わすのでもありません。

もちろん,山から切り出された“石”が像の足を打ち,それを倒して崩壊させる時,石は英米世界強国と今なお地上に残っているそれ以前の強国の残存勢力を粉砕するだけでなく,像の中で表わされている世界政府と提携した支配や,像の両足,足指の“粘土”を支持し,援助した人々をも粉々にするのです。これら人間製のあらゆる政府や急進的な集団は,地から取り除かれ,神の任命された王,イエス・キリストによって統治される王国の支配に道を譲らねばなりません。

聖書の示すところによれば,諸国家すべてが自国の主権を固守してやまない以上,戦いを避けることはできないでしょう。啓示 17章12-14節にはこのことと平行して,終わりの時代に著名な世界支配者たち(野獣の“十本の角”で描かれている)が「一時[すなわち短い期間]のあいだ野獣とともに王としての権威を受けるのである。これらの者は一つの考えをいだき,それゆえに自分たちの力と権威を野獣[国際連盟およびその後継者である国際連合]に与える。これらの者は子羊[キリスト・イエス]と戦うであろう。しかし子羊は,主の主,王の王であるので,彼らを征服する」と述べられています。

世界強国の行進は何と不名誉な結末を招くのでしょう。その残忍で高圧的な支配は最期を迎え,地上の人間はもうその影響を受けることはありません。神の王国は正義と平和のうちに支配する世界的な規模の政府となるでしょう。それは王国の臣民である従順な人類に健康と永遠の生命をもたらすでしょう。このことはネブカデネザルに与えられた預言的な像の夢の最後のところで次のように生き生きと表現されています。「その時,鉄も型取った粘土も銅も銀も金も皆共に砕けて,夏の脱穀場から出たもみがらのようになり,風がそれを運び去って,その跡形も見られぬまでになりました。そして,その像を打った石[キリスト・イエスの手中にある神の王国を表わす]のほうは大きな山となって,全地に満ちました」― ダニエル 2:35,新。

聖書預言の示すところによると,この幸福な時は間近に迫っています。現在,あらゆる国の人々に対して,人間の政府に信頼するよりもむしろエホバの主権の側に立つようにとの招待が差し伸べられています。(詩 146:3)エホバの証人は皆さんが神の政府についてより多くのことを学ぶよう,喜んでご援助したいと思っています。

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