ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • 塔55 10/15 387–392ページ
  • 天からの戰爭は地に平和をもたらす

視聴できるビデオはありません。

申し訳ありません,ビデオをロード中にエラーが発生しました。

  • 天からの戰爭は地に平和をもたらす
  • エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1955
  • 副見出し
  • 関連する記事
  • ハルマゲドンの戦
  • ハルマゲドンに備える
  • ハルマゲドン ― いつ来ますか
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1990
  • ハルマゲドン ― 何を意味するものではないか
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1985
  • ハルマゲドンの戦いとは何ですか
    聖書 Q&A
  • ハルマゲドン ― 幸福な時代の始まり
    エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 2005
もっと見る
エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1955
塔55 10/15 387–392ページ

天からの戰爭は地に平和をもたらす

『きたりてヱホバの事跡をみよ。ヱホバはおおくの恐るべきことを地になしたまえり。ヱホバは地のはてまでも戦闘をやめしめ,弓ををり戈をたち戦車を火にてやきたもう。なんじら,しづまりて我の神たるをしれ。われはもろもろの国のうちに崇められ,全地にあがめらるべし。万軍のヱホバはわれらと偕なり。』― 詩 46:8-11。

1 地上の最高峯を登ろうと努める時,どんな困難に面しますか?

ヒマラヤ山脈中には,2万9000フイートにも達する高山が,空中高くそびえています。その山腹は雪と氷で覆われています。そこの温度は,氷点下何十度という極めて寒いものです。身を切るような冷い風は,附近の断崖や山峡ごしに,びゆうーと吹いています。地上でいちばん高いこの山では空気が稀薄なため,そこに人が突然行くとしたら,酸素不足の原因で,すぐに意識を失つてしまいます。そのように高いところでは,筋肉も神経も,又精神自体も急速に壊敗し始めます。そして,危険な無気力を感じます。しかし,人間は長年のあいだエベレスト山に登ろうとして来ました。長年の訓練と経験を積んだ登山家だけが,この難しい山登りをし,多くの危険を冒します。目もくらむ深い裂目が山登りの足下に大きく口を開け,雪と氷のなだれは,ごうごうと大音を立てて上から落ちてきます。いちばん暖い衣服で身を包んでいても,吹き荒ぶ風のために,登山家の熱も力もすぐに失われてしまいます。そして,凍傷の危険にいつもさらされています。荷包みと呼吸用の酸素タンクを背中に背負い,登山用の氷斧を用いながら,登山家は一歩一歩と道をつくります。言葉で言い尽くせない疲労を感じながら,彼らは危険千万な足場をたどりつつ上に向つて進んで行きます。一歩踏み誤まれば,幾千尺もの深さに真逆様に落ちて死んでしまいます。多くの人はこの高山を征服しようと試みて,生命を失いました。1953年5月29日,ふたりの人は勝利の栄冠を得て,風の吹き荒ぶその頂上に立ちました。頂上に達するためには,450人以上で成り立つ遠征隊の後押しが必要でした。ふたりを頂上に達せさせるために,450人も必要だつたのです!

2 私たちの逃げる山が,実際のものではないことはどうして分りますか?

2 あなたは,エベレストに登れると思いますか? キリスト・イエスは,山に逃れよと私たちに警告しました。その山とは,非難の場所を象徴するもので,神の山と同じものです。『すえの日に,ヱホバの家の山はもろもろの山のいただきに堅く立ち,もろもろの嶺よりもたかく挙り,すべての国は流のごとく之につかん。多くの民ゆきて相語りいわん。いざわれらヱホバの山に登り,ヤコブの神の家にゆかん。神われらにその道ををしえたまわん。われらその路をあゆむべしと。』(イザヤ 2:2,3)気をつけて注意していただきたいことは,ヱホバのこの山が他の山々や他の丘の上に聳え立つていることです。もしその山が実際のものであるなら,エベレスト山よりも高いことになります! エベレスト山に登ることのできないあなたに,どうしてそれより高いこの山が登れるでしようか? しかし,聖書の示すところによると,あらゆる国から来る男も,女も子供たちも,大いなる群衆は,ヱホバの山に登れるというのです。それで,私たちの登る山は実際の山ではなく,山で象徴されているものであることは明白です。

3 山は何を象徴しますか? 私たちが逃げている山は,何ですか?

3 山は,全人類の上に立つて,その支持をうける諸政府,あるいは世界の支配力を象徴しています。世界勢力のバビロンが,多くの国を亡していたとき,ヱホバはバビロンを山になぞらえて,こう言われました。『ヱホバ言いたまわく,全地を亡したる滅ぼす山よ。視よ,われ汝の敵となる。われ手を汝の上に伸て,女を巌より転ばし汝を焚山となすべし。』ヨハネ黙示録の中で,7つの世界勢力は,7人の王で示され,またそこに述べられている獣の7つの頭で表わされています。この頭あるいは世界勢力について,『七つの頭は七つの山である。』と記されています。キリストの御国とその領域も山と語られています。ダニエル書の中で,キリストの御国は『もろもろの国を打ち破りて,これを滅せん。これは立ちて永遠にいたらん。』と書かれています。御国は,サタンとその悪鬼,およびこの古い世の国々を表し示す偶像を打ち砕いて転倒させる石で示されています。こう書かれています。『その像を撃たる石は,大なる山となりて全地に充てり。』象徴的な山,つまり私たちの登る山は,キリストの支配をうける御国制度であつて,いまやその新しい組織制度は地上に建てられています。この新しい御国政府から,ヱホバの律法と言葉は出てきます。そして,すべての国の人々は,いまこの山に来てヱホバの道をまなび,ヱホバの路に歩んでいます。―エレミヤ 51:25。黙示 17:9,新世。ダニエル 2:44,35。

4 実際の山に逃げることはなぜ無用のものですか?

4 地上にあるあらゆる山よりも,一際高い実際の山に登ることは,まつたく不可能なことです。しかも,不可能ということだけでなく,その山に登つたにしても,ヱホバの怒りを避けることができず,安全の場所にはなりません。『たといかれら陰府に堀くだるとも我手をもてこれを其処より曳いださん。たといかれら天に攀のぼるとも我これをそこより曳おろさん。たといかれらカルメルの嶺にかくるるとも我これを捜して其処より曳いださん。たといかれら海の底にかくれて我目を逃るるとも,我蛇に命じて其処にて之を咬しめん。』(アモス 9:2,3)しかし,すべての国の人々は,いまヱホバの新しい組織制度に逃げることができます。そして,それはヱホバの造られるものであるために,安全の場所であり,ヱホバの怒りを受けません。ヱホバの山は,他のすべての山々よりも高いとイザヤの予言の述べるごとく,キリストの支配下にあるこの聖なる崇拝の場所は,古い世に属する地的のあらゆる政府よりも勝つており,優れています。

ハルマゲドンの戦

5,6 この世の人々は,ハルマゲドンをどのように見なしますか?

5 『山に逃げよ』という助言を,イエスはなぜ言われましたか?『世の初めから今にいたるで全くなく,又今後も二度と起らないような大きな患難』を避けるためです。その患難は,戦争です。しかも天からの戦争であつて,その戦争の行われるところは,『ヘブル語でハルマゲドン』と呼ばれます。(マタイ 24:16,21,新世。黙示 16:16)ハルマゲドンの戦争は,人間のすろ戦争ですか? 人間の現代の戦争は,空中でなされます。空の要塞は,空中から爆弾を降らします。―都市は廃墟となり,家々は灰燼に帰し,人々は打ちつぶされ,木葉みじんに吹き飛ばされます。現代の戦争が,ますますその残酷さを増すにつれ,人々の傾向は,現代の戦争や将来の戦争をハルマゲドンと言います。特に,水素爆弾が爆発して以来,この傾向は強まつています。

6 ニューヨーク,ディリー・ミラの社説は,原子武器の管理についてロシヤと戦うべし,と論じて,こう述べていました。『それとも我々は自重忍耐して,世界をしてハルマゲドンに突入させるか?』 ロスアンヂェルスの一新聞は,次の戦争についてこの見解を示していました。『それは歴史上で最大のものであろう。それはハルマゲドンであろう。』テンポという雑誌は,『原子核ハルマゲドン』に近ずいていると述べていました。マッカサー元帥は,議会の合同集会に演説をなし,以前に述べた警告をくり返して言いました。『軍事同盟,勢力の均衡,国家連合,これらはみな失敗して来た。ただ,悲惨な戦争のみが残されている。今日の戦争の物凄い破壊力は,戦争以外の道をふさいでいる。我々には最後の機会が残されている。偉大なもので,より公平な制度を考案しないならば,我々のハルマゲドンは戸口に近づいているのである。』フランダース上院議員は,『全く正直なところ,世界はハルマゲドンの大いなる戦に備えて動員しているように見える。』と述べました。最後に,大平洋で行われた水素爆弾の試験後,ニューヨーク,ワールドテレグラム,アンド・サンの主筆はこう言つていました『ありていに言えば,アメリカの自由世界の指導者たちとソビエットの指導者たちは恐怖を感じている。ここ8週間から10週間にかけて,彼らはハルマゲドンに直面していることを悟つた。……今日,ワシントンとモスコーの両都市は,恐れに覆われている。』

7 ハルマゲドンとは何ですか? 誰がその戦争に戦いますか?

7 実際のところ,人間の戦争をハルマゲドンと呼ぶことは,盗みを行うものです。それは,ハルマゲドンの真実の意味を盗み取つています。そのために,人々は実際のハルマゲドンに対して警戒を払いません。ハルマゲドンは,人間のする戦争ではありません。ハルマゲドンを第3次世界大戦の原子戦争と見なすことは,ハルマゲドンの真実の意味について目を閉じていることになります。ハルマゲドンは,聖書の言葉であつて,特に『全能の神の大いなる日の戦争』と定義されています。(黙示 16:14,新世)それはヱホバの戦争です。キリストの支配をうける天の軍勢は,その戦争を行い,地から悪をことごとく引き抜くとともに,その代りに永遠の平和を植えます。『それから私が見ていると,天が開かれ,見よ白い馬がいた。その馬に乗られている方は忠実,真実な者と呼ばれ,正義によつて裁き,戦争を行う。それに,天の軍勢は,白い馬に乗つて彼に従い,純白で,汚れのない麻布の衣を着けていた。諸国民を打つために,彼の口から鋭い長い剣が出る。彼は鉄の杖をもつて諸国民を治め,また全能の神の激しい怒りの酒槽を踏む。そして彼は,原の蛇,悪魔サタンである龍を捕えて千年のあいだ縛つた。』― 黙示 19:11,14,15; 20:2,新世。

8,9 ゼパニヤとイザヤとエレミヤは,どのようにハルマゲドンを説明していますか?

8 人間と諸国家と軍隊は,ヱホバに対して罪を犯したために,ヱホバの激しい怒りは彼らの上に降ります。いくら賄賂をしようとも,ハルマゲドンを避けることはできません。『ヱホバの大いなる日近ずけり。近づきてすみやかに来る。聴けよ是ヱホバの日なるぞ。かしこに勇士のいたく叫ぶあり。その日は忿怒の日,患難および痛苦の日,荒かつ亡ぶるの日,黒暗またをぐらき日,あつき雲および黒雲の日,ラッパをふき鯨声をつくり,堅き城を攻め,高き櫓を攻むるの日なり。われ人々に患難を蒙らせて盲者のごとくに惑いあるかしめん。彼らヱホバにむかいて罪を犯したればなり。彼らの血は流されて塵のごとくになり,彼らの肉は捨てられて糞土のごとくになるべし。かれらの銀も金もヱホバの烈しき怒の日には彼らを救うことあたわず,全地その嫉妬の火に呑るべし。すなわち,ヱホバ地の民をことごとく滅したまわん。ヱホバ言いたもう。是ゆえに汝らわが起て獲物をする日いたるまで我を俟て。我もろもろの民を集え,もろもろの国を集めてわが憤恨とわが烈しき忿怒をことごとくその上にそそがんと思い定む。全地はわが嫉妬の火に焼ほろぼさるべし。』『ヱホバはよろずの国にむかいて怒り,そのよろずの軍にむかいて忿恚り,かれらをことごとく滅し,かれらを屠らしめたもう。』― ゼパニヤ 1:14-18; 3:8。イザヤ 34:2。

9 ハルマゲドンの時に用いられるヱホバの御力は,全地を震わします。そして全地にわたつて人は殺され,その状態はまつたく悲惨なものです。『視よ,ヱホバこの地をむなしからしめ,荒廃れしめ,これを覆してその民をちらしたもう。民おきてにそむき,法を犯し,とこしえの契約をやぶりたるがゆえに地はその下にけがされたり。このゆえに,呪詛は地をのみつくし,そこに住める者は罪をうけ,また地の民はやかれて僅かばかり遺れり。地は砕けにくだけ,地はやぶれにやぶれ,地は揺にゆれ,地は酔える者のごとく蹌きによろめき,仮蘆のごとく,ふりうごく。その罪はそのうえにおもく,遂にたおれて再びおくることなし。』『その日,ヱホバの殺したもう者は,地のこの極より地の彼の極に及ばん。彼らは哀まれずあつめられず,葬られずして地の面に糞土とならん。』― イザヤ 24:1,5,6,19,20。エレミヤ 25:33。

10 ハルマゲドンの亡びは,人間の戦争とどのようにちがいますか? それにもかかわらず,人間はどのように事態を逆にしていますか?

10 この世の人々は,ヱホバのなされるこの亡びのことを聞くと,非難の声をはり上げます。そして,そのような亡びをもたらす神は,残酷無慈悲な方であると言い立てます。しかし,この世の人々は,こう考えています。地から金属を掘り出して,それから戦車や,鉄砲や,軍艦や,飛行機や,ロケットや,そして爆弾をつくり,そして無罪の人と有罪の人の区別を問わず,また善人と悪人のけじめもつけずに,これらの殺人武器を人々に投げつけ,流血で地を染めるのは悪くないと考えているのです。人間は,この地をも,地上の人々をも,また自分自身をも所有していません。それでいながら,地を汚し,人々を殺しても決して悪いとは感じないのです。しかし,地とそのすべてのもの,また地上のものでも地下のものでも,生命を持ち呼吸をするあらゆる生物の所有者であるヱホバは,生命を取つてはならない,と人間は言います。人間の戦争は,有罪と無罪の区別をつけることなく,多くの人を殺します。ヱホバの戦争は,区別をつけてなされるもので,悪人のみを殺します。そして,正義を愛して,ヱホバを求める人は,ひとりといえども殺されることはありません。それにもかかわらず,人間の残忍で勝手気儘な戦争は良いが,ヱホバの正義の戦争は,悪いと人間は言います。事態を逆にしているため,彼らは禍をうけます。『禍なるかな。かれらは悪をよびて善とし,善をよびて悪とし,暗きをもて光とし,光をもて暗とし,苦をもて甘しとし,甘きをもて苦とする者なり。』(イザヤ 5:20)人間は,雑草を枯らしても作物に害を与えぬ化学薬品を畠に撒布します。しかし,悪人をこなごなに吹き飛ばしても,無罪な者だけを残す爆弾を都会に投下できないとは,残念至極のことであります。

11 ハルマゲドンは,ヱホバの属性と,どのように一致していますか?

11 ハルマゲドンの戦は,正義の戦であり,正義,力,智,そして愛というヱホバの属性に一致しています。その戦は,善と悪の区別をして亡びをもたらす故に,正義のものであります。その戦は,死に値する者たちを殺します。その戦は,ヱホバに奉仕を捧げる善意者たちを殺しません。この戦はヱホバの御力を表明します。そして,あますところなく十二分に行われて,定められていた亡びを達成いたします。この戦は,全く正当なものですハルマゲドンに対抗できるだけの強い力は,他にありません。ハルマゲドンは,ヱホバの智を表明するものです。なぜならば,災を起す人や,平和を乱す人を,地より一掃することにより,永久の平和が設立されるからです。そして,ハルマゲドンの戦は,神とキリストに仕えようと欲し,かつ友なる人間と平和の中に住もうと欲する人々にたいして,愛を示します。悪しき人や国が,絶えず戦争をしかけたり行つたりする時,人々はどうして平和を楽しめますか?

ハルマゲドンに備える

12 どんな二つの級の人々は,警告をうけていますか? 彼らはどのように答え応じますか?

12 ヱホバはハルマゲドンが近ずいているという警告を宣べ伝えさせていますが,それはまたヱホバの愛のあらわれであります。それにより,生きようと欲する人々は,神と和解する時間が得られ,そしてヱホバと戦おうと欲する者たちには備えをする時間が与えられます。ヱホバは,平和を欲する者たちにこう助言しています。『すべてヱホバの律法を行うこの地の遜るものよ,なんじらヱホバを求め,公義を永め,謙遜を求めよ。然すれば,なんじらヱホバの忿怒の日にあるいは匿さるることあらん。』ヱホバは,戦を切望する者たちを招いています。『戦争の準備を為し,勇士をはげまし,軍人をことごとくちかより来らしめよ。なんじらの鋤を剣に打ち変え,なんじらの鎌を鎗に打ちかえよ。弱き者も我は強しと言え。』(ゼパニヤ 2:3。ヨエル 3:9,10)諸国民は,謙遜を求めよという助言を聞き入れず,むしろ戦争の準備をせよとの招きの言葉に従つています。1952年,スペインの聖晩餐集会で,スペルマン枢機官は,こう述べました。『安全と安定は地上に存在していない。いまや大軍隊が結集しつつある。世界の銀工場は鋤を鉄砲や剣に変えている。研究室の科学者は,全滅をもたらす戦争の武器を発明している。宣伝は,正常を逸した憎しみをあおり立てており,殺して亡してしまおうという狂気を人間の心に植えつけている。おそらくは,世界はハルマゲドンにむかつて突進しているのであろう。どの国家といえども,ハルマゲドンを生き残ることはできないのである。』― ニューヨーク,タイムズ紙,1952年5月29日。

13 『弱き者も我は強しと言え』というヱホバの御言葉は,どのように適当なものですか?

13 『弱き者も我は強しと言え。』というヱホバの言葉に注意して下さい。地上の弱い人間は,自分自身の力に恐れを感じ,心配しています。人間は,その原子爆弾や水素爆弾,そしてあまりに恐ろしくて試験もできないコバルト爆弾の強烈な力に恐れおののいています。人間は,原子戦争で表わされる自分の軍事力を恐れて生活しています,しかし,水素爆弾の試験についての資料が発表された後,1954年4月7日のアメリカの一新聞はこう報じました。『ある科学者の言葉によると,水素爆弾は強力なものであるが,自然はもつと強力なものである。地震や暴風雨は,一番強力な水素爆弾よりも,もつと強力なものであると,一気象専門家は言つている。また,ちよつとした地震は1万個の原子爆弾よりも,はるかに強力なものであると言う。さらに,水素爆弾には地震を起したり,火山の爆発を起させるほどの力はないと言う。別の気象台の科学者は,暴風雨を始めさせたり止めさせたりする水素爆弾の力を疑うと言つている。そして,2000万トンのトライナイトロトリュン(一種の爆烈薬)爆発に匹敵する水素爆弾は,暴風雨の進行を25秒間止めるだけの力しかない。しかし,暴風雨は幾日も,幾週も続くのであると彼は述べている。』1954年6月の『科学アメリカン』はこう計算しました。『十分発達した暴風雨は,500兆馬力のエネルギーを発散する。それは,1秒間に数千個の原子爆弾爆発に匹敵するものである。』ヱホバは,あらゆる要素の創造主であり,それらの要素を制禦し,そしてそれらの要素を用いてハルマゲドンについての御言葉を成就いたします。『火よ,霰よ,雪よ,霧よ,みことばにしたがう狂風よ。』人間たちは,爆弾を持つていて,自分は強い者と考てていますが,しかしなんと弱い者なのでしよう! ―詩 148:8。

14 ハルマゲドンの時にこの世の人々がヱホバに助けを求めるとき,ヱホバはどのように答えられますか?

14 この古い世の人間と国家は,自ら選んで自分の力に頼つており,その軍事力に依存しています。そして,ますます増加する原子武器の背後に安全を求めます。現代人や,また口先きでは神と神の御言葉に仕える人々も,聖書を非実際的なものときめつけて押しのけてしまい,金や武力に依存します。実際のところ,彼らはそのような物質を自分の神々となし,その神々に頼つて自分の安全と保護を得ようとしています。彼らは,ヱホバに背を向けて,その代りに不信仰な目で見ることのできる物質の神々を選んだため,彼らに対するヱホバの怒りが燃える時,いくら全能者に願い求めても,それは全く無益なものであります。『然るになんじら我を棄てて他の神に事うれば,我かさねて汝らを救わざるべし。汝らが選める神々に往て呼れ。なんじらの艱難のときに之をして汝らを救わしめよ。』またそのような利己的な者にむかい,こう言われています。『彼らは背を我にむけて,その面を我に向けず,されど彼ら災にあうときは,起てわれらを救い給えという。なんぢがおのれのためにつくりし神は何処にあるや,もし汝が災にあうとき,かれら汝を救うを得ば,起つべきなり。』人間のつくつた神々に頼るのではなく,私たちは人間をつくつたヱホバ神に頼るべきであります。―シシ 10:13,14。エレミヤ 2:27,28。

15 『靴をつけたまま死ぬ』ことより,何が勝つていますか?

15 『靴をつけたまま死ぬ』という諺があります。ヱホバは,ハルマゲドンで彼らのその願をかなえさせ,『靴をつけたまま死な』せます。ヱホバは彼らが最強の力に達し,それから戦をするのを許します。軍靴をつけたまま死にたいのが,この世の人の願いなら,その願はかなえられましよう。しかし,ヱホバに奉仕する私たちは,彼らの靴をはきたいとは欲しません。私たちのつけたいと欲する他の靴があります。それは,エペソ書 6章14,15節(新世)で述べられている靴です。『平和の福音の備えを足にはきなさい。』ハルマゲドンに私たちが備えることはいまこの神権的な靴をはき,そして設立されたキリストの御国の良いたよりを学んで,それから家から家へ,また街頭で,そして公共の集まるところで ― 適当な機会があるところならばどんな場所であろうと,その良いたよりの伝道に出かけることです。このようにして,私たちは謙遜と公義を求め,かつヱホバのいましめに従います。そして,ヱホバの恵みをいただき,ハルマゲドンの際に保護されます。しかも,私たちだけではなく,他の多くの人も保護されるでしよう。この古い世が軍靴をつけたまま死にたいなら,その願はかなえられましよう。しかし,私たちは神権的な靴をつけて生きましよう。そして,平和の良いたよりを伝道し,ヱホバ神の讚美を歌い続けましよう!

16 ヱホバは,ハルマゲドンに備えねばなりませんか? あなたは,なぜそう答えますか?

16 さて,ヱホバ神についてはどうでしようか? ヱホバ神はハルマゲドンに備えますか? ハエを殺すためにあなたは準備しますか? 虫ケラをつぶすのに,準備をしますか? ハエをピシャリと叩けるようにするため,幾週ものあいだ毎朝体操をいたしますか? 虫ケラをつぶすために,筋肉を発達させ,強い力を得る目的で何ヵ月ものあいだ体操用の鉄唖鈴で訓練しますか? そのことは必要ですか? 特別な訓練などをしないでも,ハエや虫ケラを退治することはできませんか? 虫を退治するということに関する限り,そのような準備は無用のものであり,かつ時間の浪費ではありませんか? それと同じ理由からして,ヱホバがハルマゲドンに備えるのは全く不必要です。ヱホバの目から見るとき,人間は蝗のようです。ヱホバは宇宙を創造しました。この地は宇宙の宏大さから見るとほんの一点に過ぎず,人間は宇宙から見るときほんの微小物にすぎません。ヱホバには,特別に御使たちを訓練して戦わせることも,また地上の弱小な国家と軍備競走をする必要はありません。ヱホバは,一瞬の予告をも必要とせずにハルマゲドンを戦い,そしてハルマゲドンに勝つことができます。―イザヤ 40:15,22。

17 警告が与えられているにもかかわらず,ハルマゲドンはなぜ盗人のように人に来るのですか?

17 ハルマゲドンに備えるヱホバの業は,ただ人間の益のために警告を述べ伝えることです。神に善意を持つ人々は,キリストの支配下にある新しい組織制度,すなわち山に逃げることができます。しかし,サタンの支配下にあるこの崩れゆく古い組織制度を好む者たちは,敗け戦に備えることができます。ハルマゲドンの攻撃は,こそこそした卑怯なものではありません。しかし,この世の人には夜の盗人がくるのと同じように来ます。『ヱホバの日は,夜盗人がくるのと全く同じように来る。』(テサロニケ前 5:2,新世)どうして,そういうことになりますか? 警告は述べられています。警告は,口の言葉を通して全世界に伝道され,そして100以上の言語で出版される幾千万冊の本や,冊子や雑誌は配布されています。そのように広く喧伝されている戦が,この世にはなぜ盗人のごとく来ますか? なぜならば,この世の人の目は見えず,その耳は聞えず,その心は見分けることができないからです。(マタイ 13:14,15)彼らの目は閉じ,耳は閉じ,心は閉じています。しかし彼らの口はいつも開いています。そして,ヱホバがいま御自身の証者をして宣明させている警告の音信を嘲笑し,馬鹿にするために開いているのです。このこと身体,私たちがこの古い世の終の日にいるという証拠であつて,しかも予言されていたものです。『終の日には,嘲ける者が,自分自身の欲望に従つて歩みながら嘲けりをもつてやつて来てこう言うであろう。「約束された彼の臨在はどこであるのか? 私たちの祖先が死の眠りについて以来,すべてのものは創造の最初の時とそつくりそのままではないか?」』 さらに,彼らは『自分の欲望に従つて』事実を見ないと,聖書は述べています。彼らの目は,ただ自分の計画を見るだけであり,その耳は自分の企てのみを聞き,その心は自分の理論のみを考えます。彼らは自分自身の欲望に従い,良いたよりの伝道とハルマゲドンの警告には,目をつぶつて耳をふさぎ,それを見分けようとはしません。―ペテロ歿 3:3-5,新世。

18 誰が暗やみにいませんか? 彼らは,ハルマゲドンの後に何を見ますか?

18 しかし,忠実な者たちは,ヱホバの御言葉の予言的な光を通して,この時代に生ずる出来事を見ます。そして,彼らに対して聖書はこう述べています。『しかし,兄弟たちよ,あなた方は暗やみの中にはいない。それで,その日が盗人のように,あなた方を不意に襲うことはないであろう。あなた方はみな光の子であり,昼の子であるからだ。』かく霊的に目覚めている者にむかい,イエスはこう言われました。『あなた方の目は見ており,あなた方の耳は聞いているからさいわいである。』(テサロニケ前 5:4,5。マタイ 13:16,新世)そのような人は,ハルマゲドンについてのヱホバの御目的をいま見て,聞いて,そして見分けることにより,そしてヱホバの警告に注意を払い,かつヱホバのいましめに従つて山に逃れることにより天からの戦争に生き残ります。そしてそれが地にもたらす平和をたのしみます。彼らは,ハルマゲドンの大破滅にもこの感覚と知覚力を保ち続け,かつ生残者に与えられる次の招きの言葉に応じてその感覚を用います。『きたりてヱホバの事跡をみよ。ヱホバはおおくの懼るべきことを地になしたまえり。ヱホバ地のはてまでも戦闘をやめしめ,弓をおり,戈をたち戦車を火にてやきたもう。なんじらしづまりて我の神たるをしれ。われはもろもろの国のうちに崇められ,全地にあがめらるべし。万軍のヱホバはわれらと偕なり。』― 詩 46:8-11。

    日本語出版物(1954-2026)
    ログアウト
    ログイン
    • 日本語
    • シェアする
    • 設定
    • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
    • 利用規約
    • プライバシーに関する方針
    • プライバシー設定
    • JW.ORG
    • ログイン
    シェアする