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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1958
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真のクリスチヤンは政治をどう見るか

クリスチヤンは,政治に参加するよう,しきりに勧められています。真のクリスチャンは,どうすべきですか。世界の改革をこころみるべきですか。それとも,キリスト教に一致するため自分自身を変化させるべきですか。

政治は益々人々の口にのぼつています。そして政党に加わるか,党の候補者を選挙するかどちらかによつて益々多くの人々が政治に参与しています。高まりつつあるこの政治の人気のまつただ中に,宗教の声も聞えてきます。これもまた政治を云々する声です。しかし,宗教は,政治的問題を説教にとり入れるだけでなく,自称クリスチャンたちが政治に活潑になるよう勧めています。1956年7月23日のニューヨーク・タイムスによると,法王ピオ12世は『ローマカトリック教徒に対して,政治に活潑に参加するよう勧告した。』ところが,多くの自称クリスチャンは,宗教家の勧告がなくても,政治にあまりにも深入りしているため,宗教よりも,政治面により活潑に働いています。このことから,ある質問が起ります。

しかし人々は,これらの質問を,めつたに考慮しようとはしません。つまり,人は政治に没頭することによつて,キリストの追随者であることを実証するのでしようか。政治を通して世界を改善しようとすることは,イエスと初期クリスチャンたちの示した模範に従うことでしようか。

私たちは,初期クリスチャンたちが,政治に関して示した態度を,歴史の本で読むことができます。E・G・ハーディ著,「キリスト教とローマ政府」は,初期のクリスチャンに関すること,また『彼らが,すべての市民の義務と公職をきらつた』と述べています。また,ヘッケルとシグマンが著わした「文明への道」というもう1冊の本は,次のように述べています,『クリスチャンたちは,あるローマ市民の義務を拒否し……また政治的地位にはつかなかつた。』

それらの初期クリスチャンたちが,政治に参加して,世界を改善しようとしなかつたのは間違いでしたか。彼らが間違うことなどなかつたのです。彼らは,キリスト教の創立者,キリスト・イエスと,イエスの使徒たちに導かれていたのです。

キリスト教の教科書である聖書は,それらの初期クリスチャンたちが,政治を避けた理由を私たちに教えています。聖書によるとキリスト教の基礎的原則の一つは,この世から分離することです。聖書の記述者ヤコブは言いました,『父なる神のみまえに清く汚れのない信心とは,困つている孤児や,やもめを見舞い,自らは世の汚れに染まずに,身を清く保つことにほかならない。』『不貞のやからよ。世を友とするのは,神への敵対であることを,知らないのか。おおよそ世の友となろうと思う者は,自らを神の敵とするのである。』政治に没頭することは,世の友であることを意味し,この世に友情を示すことは,自分自身を神の敵とすることになるのです。初期のクリスチャンたちが,政治を避けた理由は,そこにあります。―ヤコブ 1:27; 4:4,新口。

神の御国はこの世のものではない

しかし,真のクリスチャンたちが,世界を改善しようとすれば,かなりのことができそうに思われるのに,なぜ政治を避けなければならないのですか。聖書が示しているように,これに対する答は次の通りです。つまり,真のクリスチャンは,この世の苦しみの解決策として,民主主義や,社会主義,共産主義またはその他の形式による人間の政治を唱道したり伝道しないからです。クリスチャンが伝道するのは天の政府,神の御国です。そして,その御国は,この世のものではありません。イエスは言われました,『わたしの国はこの世のものではない。もしわたしの国がこの世のものであれば,わたしに従つている者たちは,わたしをユダヤ人に渡さないように戦つたであろう。しかし事実,わたしの国はこの世のものではない。』― ヨハネ 18:36,新口。

神の御国は,単なる社会の改革ではありません。それは,宇宙を支配するところの政府です。神の御国の宇宙支配に道をあけるため,この世の諸政府は破壊されなければならないと聖書は述べています。この破滅は,人間の手によるのではなく,神から来るものです。予言者ダニエルは次のように宣言しました。『この王たちの日に,天の神一つの国を建てたまわん。これは何時までも滅ぶることなからん。この国は他の民に帰せず,かえつてこのもろもろの国を打ち破りてこれを滅せん。これは立ちて永遠にいたらん。』

このわけで,初期クリスチャンたちは,政治に干渉しないよう注意しました。彼らは,神の御国が,すべての政府を滅ぼすよう定められていること,そして政治に巻きこまれている人々は神の敵であり,滅びの列に連なつていることをよく知つていたのです。初期クリスチャンは,神の御国を力強く伝道しました。そして,人間の支配者たちにたよることが全く無益であることを教えたのです。使徒パウロは次のように書きました,『しかしわたしたちは,円熟している者の間では,知恵を語る。この知恵は,この世の者の知恵ではなく,この世の者の滅び行く支配者たちの知恵でもない。』私たちは,やはりまだ,聖書が『現在の悪しき組織制度』と呼んでいるものの中に住んでいます。しかし現在切迫しているハルマゲドンの戦争で,この世の支配者たちは間もなく滅び去つてしまうでしよう。この世を友とする人々の最後はみな同じです。―コリント前 2:6,新口。ガラテヤ 1:4,新世。

イエスは,御自分の追随者たちが,この悪しき世と共に滅びることなく,生きのびることを希望されたため,彼らが,政治に参与しないで,この世から離れているように勧められたのです。イエスは自ら模範を示し,ご自分の言葉通りに生活されました,『わたしは世のものではない。』― ヨハネ 17:16。

ある時,ガリラヤの人々は,イエスが政治に参与されるのを望んだことがあります。人々はイエスが正しくて,知恵の深いことに気づき,彼こそ理想的な政治的支配者になるだろうと考えました。その時その場で,王国を建設することができたのに,将来の御国などを宣べ伝えて,イエスはそのよい機会をむざむざと逃していると人々は考えたかも知れません。群衆のこの要望に対して,イエスはどのように応じましたか?『イエスは人々がきて,自分をとらえて王にしようとしていると知つて,ただひとり,また山に退かれた。』

自分を変えてキリスト教に一致しなさい

この群衆の行為は,今日の大衆がキリスト教に対してなそうとすることを思いおこさせます。そのグループは,実際にキリスト教の生活をするのに関心を持つていたわけではありません。もちろんキリスト教の副産物には大いに関心がありましたが,キリスト教そのものには少しも興味はなかつたのです。彼らは,もしイエスが,パンと魚と,よりよい住居を与え,労働時間を短くし,賃金を上げて仕事を軽くし暇な時間を多くしてくれるならば,イエスに従いまた自分たちの王に選んでもよいと考えました。自分自身の利己的な目的のために,人々はイエスが王になること,またイエスがキリスト教を変化させるよう望んだのです。しかしイエスは,人々の都合のよいように,この世から分離するというキリスト教の必要条件を曲げませんでした。もしキリストの追随者になりたいならば,キリスト教に一致するよう人々自身が変化しなければなりませんでした。

今日の大衆の態度は,当時より少し異なつています。一つの結果として,キリスト教は大衆にとり,手加減された信仰,キリスト教の要求を好まない人々の気分にあうように変えられ,取りこわされ変造されてきた信仰です。この世から分離せよというクリスチャンに対する要求が,聖書にはつきりと述べられているにもかかわらず,キリスト教徒と自称する大多数の人々は,自分たちの都合のよいように,この要求をたやすく変えてしまいます。しかし真のクリスチャンはこの要求を変えないで,この要求にあうように自分自身を変化させます。聖書はこのように命令しています,『この世の組織制度に従うのを止めなさい。むしろ,神の善にして御旨にかなう全き御心をわきまえ知るためにあなた方の思いをかえて変化しなさい。』― ロマ 12:2,新世。

世界の政治に参与することは,クリスチャンにとつて自分自身をこの組織制度に従わせることです。クリスチャンが,もし真のクリスチャンであるならば,むしろ,『御旨にかなう 全き御心』に従つて,自分自身を変化させます。ですから,神の御要求が何であるかを学んだ後に,その要求を変化させるのでなくて,その人の中に変化が生じなければならないのです。『以前の生活に属し,情欲にしたがつて腐敗して行く古き人格を脱ぎ捨てなさい。』人の内部に変化が生ずると,この世のものではなく,神の御心にかたどつた新しい人格が生じます,『神の御心にしたがい,まことの義と愛のうちにつくられた新しい人格を着なさい。』― エペソ 4:22-24,新世。

『新しい人格』を着る人は,もはやこの世の一部であることはできません。その人は,追随者たちに次のように言われたイエス・キリストの足跡にかたく従わなければならないのです,『わたしが世のものでないように,彼らも世のものではありません。』『もしあなたがこの世から出たものであつたなら,この世はあなたがたを自分のものとして愛したであろう。しかし,あなたがたはこの世のものではない。かえつて,わたしがあなたがたをこの世から選び出したのである。だから,この世はあなたがたを憎むのである。』― ヨハネ 17:16; 15:19,新口。

『この世のものではない』― これこそ真のクリスチャンのとる立場です。といつてもこれは,この世のすべての人々と交際を全く断ち,世間から遠ざかつた僧院の中で,世捨て人の生活をするという意味ではありません。イエスは,この世の汚れから身を守るために,修道僧などにはなりませんでした。イエスは伝道したり,人々の家庭を訪問しましたが,それでも自分自身をこの世の友とはしませんでした。この世の政権が,『この世の支配者』『この組織制度の神』悪魔サタンによるもの,もしくはその配下にあることを,イエスはよく知つていましたから,この世のものとなることを望まれなかつたのです。『全世界は悪しき者の配下にある。』― ヨハネ 12:31。コリント後 4:4。ヨハネ第一 5:19,新口。

この世の友となることが,なぜ神に敵することになるか,これで全く明らかになるではありませんか! この世は,神の第一の敵悪魔に支配されているのです。この世の友は,とりもなおさず神の敵なのです。クリスチャンが,この世の政治に手を出して,どうして神の承認を期待することができるでしようか。そういうことは決してできないのです!『世と世にあるものとを,愛してはいけない。もし,世を愛する者があれば,父の愛は彼のうちにない。』― ヨハネ第一 2:15,新口。

キリスト・イエスは,真実に父ヱホバを愛されました。そして,いつでもこの世の汚れから身を清く保ちました。この世の支配権を提供された時でさえも,イエスは,父に対する愛と,この世から分離するというクリスチャンの立場を保持して,それを拒否されたのです。聖書は私たちに次のように告げています,『次に悪魔は,イエスを非常に高い山に連れて行き,この世のすべての国々とその栄華とを見せて言つた,「もしあなたが,ひれ伏してわたしを拝むなら,これらのものを皆あなたにあげましよう。」するとイエスは彼に言われた,「サタンよ,退け。『あなたの神であるヱホバのみを崇拝しなければならない。』と聖書に書かれている。」』― マタイ 4:8-10,新世。

この世と世の政治は滅びに行く

イエスの時代にすべての王国を支配した悪魔は,今でもやはり支配しています。しかし間もなく『この世の支配者』は追い出され,現在の悪い組織制度は永久に,終りをつげるでしよう。ですから,真のクリスチャンは,政治を通してこの世を一時的に改革したり改善しようとせず,この世を破壊してしまう神の御国を宣べ伝えることによつて,キリストの追随者であることを実証しています。この組織制度の支配者たちが,いかに多くの投票数を獲得しても,この世は滅びに定められています。いかに大きな政治運動も,いかに多くの自称クリスチャンが政治に参加しても,教職者や政治家たちがいかに多くの祈りを捧げても,確かな破滅からこの世を救うことはできません。『世と世の欲とは過ぎ去る。しかし,神の御旨を行う者は,永遠にながらえる。』― ヨハネ第一 2:17,新口。

ハルマゲドンの戦いで,この世が激しい終りを告げる時,どのような政治的イデオロギーや,宗教的信念を持つていようと,地上のすべての支配とその支持者たちは,ヱホバに選ばれた王の王,主の主キリスト・イエスに敵対するでしよう。黙示録はこう記録しています,『なお見ていると,獣と地の王たちと彼らの軍勢とが集まり,馬に乗つているかたとその軍勢とに対して,戦いをいどんだ。』政治的勢力は,キリスト・イエスと彼の天的軍勢の前に敗退し,永久の滅亡である『硫黄の燃えている火の池』ゲヘナに投げ込まれるでしよう。―黙示 19:19-21,新口。

この悪い組織制度が滅ぼされ,サタン悪魔が取り除かれた後,神の御国の下に,新しい正義の世が出発します。この御国は,人類に,完全な政府を与えるのみでなく,永遠の生命を得る機会をも与えます。全能の神ヱホバの『大いなる日の戦争』を生き残る人々は,『一つの世界』である正義の新しい世を享受するでしよう。というのは新しい世には一つだけの政府が存在し,しかもその政府は天的なものであるからです。政略は永久になくなります。あらゆる宗教の人々を分裂させ,同じ宗教を持つ者さえ,国家のために殺しあうことをさせた政治は永久になくなります。―黙示 16:14,新世。

あなたは,この地球全域を支配する,正義の政府または御国の永遠の祝福を楽しむことができます。そのためには,自分自身が変化して,キリスト教の要求に調和しなければなりません。その主要な要求とは,この世から分離せよという命令です。

今日,ヱホバのクリスチャン証者たちは,初期キリスト教のヱホバの証者と同様に,この世から身を清く守つています。彼らは良心のためにこの世の政治に参加せず,投票することさえ避けます。政治に参加することは,無益であるばかりでなく,神の怒りを引き起すことを彼らはよく知つています。政治に対する真のクリスチャンの見解を保持することは,この悪しき組織制度から身を清く保ち,またハルマゲドンの後の新しい世の完全な政府の下に,永遠の生命を得るために大きな助けとなります。

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