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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1969
塔69 3/15 178–182ページ

国民的な幸福の理由

1,2 (イ)再び生まれたこの国民がその再生後600年余にわたってエホバの祝福を受けたと,どうして言えますか。(ロ)パウロはアグリッパの前で,当時のユダヤ人がまさしく一国民を形成していたことをどのように断言しましたか。

紀元前537年のこうした奇跡的な再生後,イスラエルは605年余の間存続しました。その間エホバ神はさらに預言者をつかわすことをよしとされ,その期間のほとんど終わりに至るまで,この国民は神との間に恵まれた特異な立場を保ちました。この国民の再生後,およそ600年を経て,ベニヤミンの部族の,タルソのサウロという名前の割礼を受けた一パリサイ人は,生まれながらに成員となったその国民の恵まれた特権の数々を次のように要約しました。「ではユダヤ人のすぐれたところは何か。また割礼の益は何か。あらゆる点で非常に多い。まず第一に,神のみことのりが彼らにゆだねられたことである」。「わが兄弟わが骨肉……彼らはイスラエル人にして,彼らには神の子とせられたることと,栄光と,もろもろの契約と,授けられたる律法と,礼拝と,もろもろの約束とあり。先祖たちも彼らのものなり,肉によれば,キリストも彼らよりいで給ひたり」。(ロマ 3:1,2,新; 9:3-5)幸福のなんとさまざまな理由があるのでしょう!

2 この同じ記述者は,自分の民のことを「国民」として語り,カイザリヤの町でアグリッパ王に次のように話しました。「わがはじめより〔国民〕のうちにまたエルサレムにおける幼き時よりの生活のさま……わが我らの宗教の最も厳しき派に従ひて,パリサイ人の生活をなししことをはじめより知れり。今わが立ちてさばかるるは,神が我らの先祖たちに約束し給ひしことの希望によりてなり。これを得んことを望みて我が十二の族は夜も昼も熱心に神に事ふるなり…神は死人をよみがへらせ給ふとも,汝らなんぞ信じがたしとするか…しかるに神のたすけによりて今日に至るまでなほ存へて,小なる人にも大なる人にも証をなし,言ふところは預言者およびモーセが必ずきたるべしと語りしことのほかならず。すなはちキリストの苦難を受くべきこと,最先に死人のうちよりよみがえることによりて民と異邦人とに光を伝ふべきことこれなり」― 使行 26:4-8,22,23。

3 再生したイスラエル国民はどんなさまざまな理由で幸福であり得ましたか。

3 それでこの再生した昔のイスラエル国民にとっては幸福であるべき数多くの偉大な理由がありました。彼らには命の与え主である唯一の生きるまことの神エホバの清い崇拝がありました。それゆえに,「悪霊の君」サタン悪魔の配下の悪霊から神によって保護されました。エホバは彼らの神であるだけでなく,彼らの天の審判者また立法者でした。(イザヤ 33:22)彼らはエホバ神の友アブラハムの子孫で,その子イサク,その孫ヤコブ,そしてヤコブの12人のむすこの生来の子供でした。したがってみな肉によれば互いに関係がありました。それでまさに,兄弟姉妹たちで構成される一つの大きな家族もしくは国民,確かに一つの「民」,一「国民」でした。また,いずれも神の約束を持つアブラハム,イサク,ヤコブの直接の子孫であり,さらに,エジプトの地での使役からエホバ神によりあがなわれたゆえに,この国民は神の選ばれた所有物もしくは遺産でした。彼らはたしかにエホバ神に属していたのです。

4 (イ)「アブラハムの裔」であることは,この国民にとって何を意味しましたか。(ロ)他のどんな著しい祝福がこの国民を通じてもたらされることになりましたか。その最高潮として西暦33年にどんなできごとが起こりましたか。

4 彼らは血筋上,直接「アブラハムの裔」となる立場にありました。地上のすべての国民はこの裔によって自らを永遠に祝福するのです。(創世 22:18,新; 26:2-5; 28:13,14)律法と預言の書そして詩篇から成る聖書を持つことにより,エホバ神の「みことのり」あるいは託宣をゆだねられたのは彼らだけでした。そして,そうした「神のみことのり」のすべてに関して,またその中に含まれている神のすばらしい約束や希望についても教えを受ける特別の恵まれた機会を持っていました。彼らは預言者モーセを通して自分たちの神と国家的な約束あるいは契約を結んでいました。また,忠実なダビデ王の王統に関する神の特別な契約を通して,神のメシヤもしくはキリストの治める永遠の御国に関する神の約束を持っていました。事実,このメシヤあるいはキリストは,この国民のひとりとして生まれ,直接彼らにつかわされると約束されていました。(ダニエル 9:24-26)彼らのメシヤなる王は首都エルサレムに乗り込み,平和と救いを彼らにもたらすとも約束されていたのです。(ゼカリヤ 9:9)歴史によれば,彼はまさしく,また時をたがえず西暦33年に到来しました。―マタイ 21:1-14。ヨハネ 12:12-18。

5 西暦70年,どんな恐ろしい事態がこの国民に生じましたか。どんな憂慮すべき質問が持ち上がりますか。

5 しかしきわめて大きな恵みを受けたにもかかわらず,肉によるこの国民は西暦70年の夏に滅ぼされました。このたびはローマの軍隊により首都エルサレムは2度目の滅びをこうむり,崇拝のための貴重な宮は破壊され,ユダヤの地は荒廃しました。この災害をのがれたユダヤ人は捕虜として連れ去られ,奴隷として国々に売られました。なぜこうなったのですか。肉によるこのイスラエル国民はなぜこうした不幸に陥ったのですか。

6 最初の滅亡と2度目の滅亡の理由にはどんな関係が見られますか。

6 では,これと同様の最初の国家的な災害が彼らにふりかかったのはなぜでしたか。この国民の幸福は自分たちの神としてエホバをあおぐことにかかっていたのですから,彼らの救い主,また保護者であり,祝福の与え主であるこのエホバ神から離れたことがその理由でした。それでこの同じ国民のこうむった2度目の災害も同じ理由によるものでした。彼らは人間の言い伝えや人間の規則の影響を受けて,心をかたくなにし,不信に陥り,「神のみことのり」を退けました。そしてこの事態の危機的な最高潮に至って,彼らは約束のメシヤ,神の御子を拒絶しました。こうしてエホバの「幸福な」国民としてとどまる根拠を失いました。

7 (イ)ここでどんな重大な質問が生じますか。(ロ)生来のイスラエル国民の再生が不要なのはなぜですか。

7 今や重大な質問が生じます。聖書にしるされている神の約束が成就するには,この肉のイスラエル,割礼を受けた生来のユダヤ人からなる国民がもう一度再生しなければならないでしょうか。1948年5月15日のイスラエル共和国の誕生は,預言の現代における成就ですか。また,地のすべての民族や国民を祝福することに関してアブラハムに与えられたエホバの約束は,この民主主義的なイスラエル共和国に成就するのでしょうか。聖書によれば,そうではありません! 割礼を受けた生来のイスラエル国民のそうした再生は少しも必要ではありません。なぜですか。西暦70年のエルサレムとその宮の崩壊の37年前,エホバ神は真の国民をすでに生み出されたからです。神の「みことのり」に関するさらに多くの預言はこの国民の上に成就し,生者死者を問わず全人類に益がもたらされるのです。

霊的イスラエルの誕生

8,9 (イ)霊的なイスラエルはいつ誕生しましたか。(ロ)シオンの王,キリスト・イエスがゼカリヤ書 9章9節の成就としてエルサレムに乗り込んだのちにその町で起きたことを述べなさい。

8 この国民の誕生は西暦33年シワンの第6日,エルサレムで起こりました。割礼を受けた生来のユダヤ人はその日を「シャブオス」(「週」の意)と呼び,ギリシア語を話すユダヤ人は「ペンテコステ」(「第50」の意)と呼びました。

9 ペンテコステの名の意味と一致して,この国民の誕生は,イエス・メシヤもしくはキリストの死からの復活の50日目に起こりました。その墓はエルサレムのごく近くにあったのです。彼はシオンの王であり,ゼカリヤ書 9章9節の預言の成就としてエルサレムに乗り込みましたが,数日後,不信仰なエルサレムの宗教指導者はローマの兵卒の手で彼を殺しました。しかしその死の3日後,全能の神エホバは彼をよみがえらせ,かつて御国契約を結ばれたダビデの王国の永遠の相続者,メシヤあるいはキリストとして天の命に高めました。天に昇る前のこと,イエス・メシヤあるいはキリストはご自分の忠実な弟子たちに,神の聖霊が注がれるときまでエルサレムにとどまるようにと告げました。―使行 1:1-15。

10 (イ)ヨエル書 2章28,29節の預言はペンテコステの日にどのように成就しましたか。その成就は何の証拠でしたか。(ロ)今やイエス・キリストはどんな初穂をエホバにささげましたか。

10 弟子たちがその時から待たねばならなかったのはペンテコステの祝日までのわずか10日間でした。やがてその日となり,弟子たちのうち120人ほどの者がエルサレムのとある2階の部屋に集まっていました。すると突然,神の聖霊がヨエル書 2章28,29節の預言の成就として彼らの上に注がれたのです。激しい風のような音がするとともに,火の舌のようなものが彼らの頭上に現われ,弟子たちはみな,かつて習ったことのない外国語で話しはじめました。これはイエス・キリストが天で神の御前に着き,今や『主およびキリスト』として神の右に座されたことの証拠でした。(使行 2:1-36)これは預言的なペンテコステの日であり,この日,イスラエルの大祭司はエルサレムの宮で,収穫された小麦の初穂を神にささげたので,神の大祭司としてイエス・キリストは霊の初穂を神にささげました。それはなんですか。その日,エルサレムに集まった120人の弟子たちで代表されたクリスチャン会衆です。(出エジプト 34:22-24。レビ 23:15-21)彼らは神の霊によって生み出され,「その造り給へる物の……初穂」になりました。―ヤコブ 1:18。

11 これらのできごとが新しい国民の誕生をしるしづけたとどうして言えますか。それはだれの立場に立ちましたか。

11 こうして西暦33年のペンテコステの日,この新しい国民は天の主,イエス・キリストをその王として生まれました。(コロサイ 1:13)その日その場にいて,注がれた霊の力に導かれて最初の話をした使徒ペテロは,それを国民と呼びました。ペテロは,霊によって生み出されたこの会衆の成員にあてて最初の手紙をしたため,こう語りました。「これらの者[割礼を受けた肉のユダヤ人]は,みことばに対して不従順であるゆえにつまずいている。彼らはまたこうした結末に定められていたのである。しかし,あなたがたは『選ばれた種族,王なる祭司,神聖な国民,特別な所有物となる民』である。それは,暗やみからすばらしいみ光の中に招き入れてくださったかたの『卓越性をあなたがに広く宣明するためである』」。(ペテロ前 2:8,9,新)割礼を受けた生来のイスラエル国民は,キリストおよび主であるイエスを拒絶したために,エホバ神から退けられました。したがってこの新しいクリスチャンの国民が,前者の占めていた神に対する立場に立ちました。

12 この国民が存在した最初の3年4か月後,だれがその市民としてこの国民に加わりはじめましたか。

12 この「神聖な国民」は,その存在の最初の3年4か月間,生来のユダヤ人や,ユダヤ教に改宗して割礼を受け,生来のイスラエルに迎え入れられた,いわゆる「改宗者」だけで構成されていました。(使行 2:5-11,33-42)しかし西暦36年の初秋,エホバ神は,割礼を受けたユダヤ人と改宗者のみを用いるという差別を除去しはじめ,使徒ペテロをカイザリヤにつかわされました。そして,イタリヤ人の百卒長コルネリオおよびその敬虔な友人たちは,エホバのメシヤもしくはキリストとしてのイエスに対する信仰に改宗しました。それから,これら信仰をいだいた異邦人は天から聖霊を受け,その働きを受けて預言しはじめました。(使行 10:1–11:18)この時以来,割礼を受けていない異邦人で,エホバのメシヤを信ずるようになった人々が「神聖な国民」に加えられ,こうしてこの新しい国民,「神のイスラエル」の成員は増し加わりました。―ガラテヤ 6:16。

13 この「神聖な国民」の市民となった異邦人の信者をパウロがどう見なしたかを述べなさい。

13 使徒パウロはこれら異邦人の信者がこの神聖な国民の仲間の市民になったことを説明して,こう書きました。「肉によりては異邦人にして,手にて肉に行ひたるかの割礼ありと称ふる者に無割礼と称へらるる汝ら,さきにはキリストなく,イスラエルの民籍に遠く,約束に属するもろもろの契約にあづかりなく,世にありて希望なく,神なき者なりき。されどさきに遠かりし汝らいまキリスト・イエスにありて,キリストの血によりて近づくことを得たり。彼はわれらの平和にして…二つのものを一つとなし隔の中がきをこぼち給へり…かつきたりて,遠かりし汝らにも平和を宣べ,近きものにも平和を宣べ給へり。そはキリストによりて我ら二つのもの一つ御霊にありて父に近づくことを得たればなり。されば汝らはもはや,旅人また寄寓人にあらず,聖徒〔の仲間の市民〕また神の家族なり。汝らは使徒と預言者との基の上に建てられたる者にして,キリスト・イエス自らその隅の首石たり」― エペソ 2:11-20,〔新〕。

14 この新しい国民を結び合わせるきずなはなんでしたか。彼らの国籍はどこにありますか。

14 神がこの新しい国民にだれを入れられるかにかんする基準は,もはや肉に基づく個人の人種や国籍ではなくなったため,それら成員を一国民の仲間の市民として結び合わせるきずなは霊的なものでした。それは霊的な国民でした。そして,神の聖霊によって油を注がれ,神の国の良いたよりをあらゆる場所で宣明するだけでなく,神の霊によって生み出され,イエス・キリストとともに神の天の御国の成員となる希望と約束を持つ,神の霊的な子たちとなったのです。この理由で使徒パウロは彼らにあてて次のように書き得たのです。「われらの国籍は天にあり,我らは主イエス・キリストの救主としてそのところより来りたまふを待つ」。(ピリピ 3:20)ゆえにこの「神聖な国民」は神の霊的なイスラエルです。

15 西暦70年以後,エホバが生来のイスラエルをもう一度再生させる必要はなぜありませんでしたか。

15 イエス・キリストの死と復活の37年後の西暦70年までには,この霊的なイスラエル国民の成員はローマ帝国の内外で幾千人となくふえました。したがって,チツス将軍の率いるローマ軍がエルサレムとその宮を滅ぼし,ユダヤの地を荒廃させ,割礼のある生来のイスラエル国民が滅びたのちの当時でも,また今日でも,退けられたその国民をエホバ神が再生させるのは不要なことです。西暦70年ユダヤ人の国家が滅亡した時,エホバ神はすでに37年間ご自分の霊的なイスラエルの「神聖な国民」を用いておられたのです。

16 それでは聖書の数多くの預言は今日だれの上に成就していますか。「エホバを自分たちの神とする国民」に何がもたらされましたか。

16 聖書の数多くの預言はこの霊的なイスラエルの上に,また,この国民を通して今日に至るまで成就し続けてきました。滅亡したイスラエル国民の生来の肉のユダヤ人は現代に至るまで生き残りました。それでは,真の霊的な「神のイスラエル」の成員はなおさらのこと今日まで生き残っているべきではありませんか。エホバ神に賛美と栄光を帰すべきことですが,この霊的な「神のイスラエル」は神の加護のゆえに今日まさしく存在しており,また,「エホバを自分たちの神とする国民」の言い表わしがたい幸福を経験しているのです。―詩 33:12。ガラテヤ 6:16。

[181ページの図版]

新しい国民は西暦33年のペンテコステの日に生まれた

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