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  • 聖書の原則を適用して商売する ― それは引き合うか
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エホバの王国を告げ知らせるものみの塔 1975
塔75 8/15 483–485ページ

聖書の原則を適用して商売する ― それは引き合うか

商売を営むのは,このごろでは危険の多い企てと言えます。商業経営の分野における,シカゴの一専門家によると,いま商売を始めて成功する確率は,せいぜい五分五分にすぎません。

商売をするのに苦労が多い一つの理由は,不正直な商行為がまかり通っていることです。競争相手がわいろ,ぴんはね,顧客に対するごまかし,税金の“節約”という手段に訴えるとき,正直な商売人にとって,数量をごまかすことなく,良いサービスをしてなお適正な利益を上げることは余計に難しくなります。

小売業界においてどの程度不正直な行為が広まっているかは,アメリカの三つの州にわたる最近の調査から明らかです。包装してレッテルに数量を記したいろいろな商品 ― ビタミン剤,くぎ,ペーパークリップ,電子部品,ティッシュ-ペーパー,食料品 ― の検査が行なわれました。その結果,数量にごまかしのある包装商品は驚くほど多く,例えば食料品では40%にも達しました。“八匹”入りの冷凍えびの箱に六匹しかはいっていなかったり,“100錠”入りのビタミン剤のびんが85錠入りだったりしました。検査した商品全部を平均すると一割から三割の不足という結果でした。

そのうえ,従業員と管理職による盗みは,万引きと強盗の被害総額を上回るほどに増えています。これもすべての商人の負担を重くしています。

このように不利になることがいろいろあっても,人は正直に行ない,しかも利己的な商売の世界で生き残ることができますか。また聖書の教えを商売の上で実践することには実際的な益があるでしょうか。

「自分にして欲しいと思うことはみな,同じように人にもしなければなりません」と聖書は教えています。(マタイ 7:12)また商取引きに関しては「あなたがたは……物差しにおいても,はかりにおいても……不正を行ってはならない」。(レビ 19:35,36,口語訳)『二種[ひとつは売る時,ひとつは買う時のため]のふんどうはエホバに憎まる 虚偽のはかりはよからず』― 箴 20:23。

神のご意志を顧みる商人は,これらの原則に従うでしょう。そうする人が変わり者あるいは愚か者とさえ見られることがあるのは事実です。不便なことや面倒なことに出あう場合もあるでしょう。しかし清い良心を保つならば,それは神の目に大きな価値があり,そしてお金よりも価値があります。そのうえ,正直に徹して,しかも商売が繁じょうしている人は大勢います。

それは,多くの人の考えるよりも正直が強力な武器であるためです。他方,不正直は「両刃の剣」であり,それを使う人は自分がけがをする破目になったり,身を滅ぼしたりすることがあります。不正直な商人がそのことを見破られると,多くの場合,顧客を失います。しかし正直な商人は顧客や取引先の信用を得ます。従業員もまたそのような主人に敬意を抱き,主人に対して正直に振る舞おうとするでしょう。

迅速で能率的なサービス,消費者にとって値段だけの価値がある,品質のよい製品,顧客に対する親切と正直,こうしたものの価値を低くみることのできる商人はいません。

こうした資質に欠けている商売の場合,全く立ち行かなくなる危険は正直な商売に比べてずっと大きいと言えます。この事実はエホバの証人の経験に照らしても明らかです。

例えば,米国南部で三つの食料品店を経営している人の例を考えてみてください。健康に及ぼすたばこの悪影響が医学的に証明されたとき,この人はその事を真剣に考慮しました。健康を害するものを顧客に売ることはできないと考えて,(このような商品を広告,陳列,販売することは良心的にできないと心底から感じたので)マネージャーたちと相談の結果,一切のたばこ製品を扱わないということで同意が得られました。これは冒険でした。たばこの販売は利益が大きいだけでなく,人々は食料品を買うついでにたばこも買える店で買物をする傾向があるからです。

これはどんな結果になりましたか。三か月のあいだ,三つの店の売上げは激減しました。しかし再び上昇を始め,遂には正常のレベルまで回復したのです。なぜでしょうか。顧客は,これらの店で受ける親切,正直,思いやりのあるサービスを認め,たばこはほかで買うことにして,食料品はこれらの店で買うことをいとわなかったからです。

従業員との関係

経営者は従業員との関係において聖書の原則を適用するならば,商売のうえでも益を得ることになります。聖書はこう教えています,「すべて悪意のある苦々しさ,怒り,憤り,わめき,ののしりのことばを,あらゆる悪とともにあなたがたから除き去りなさい」。(エフェソス 4:31)脅したり,どなったり,“こき使う”ことは従業員から喜びを奪い,したがって商売の不振を招きます。聖書はその理由をこう述べています,「柔らかい答は憤りをとどめ,激しい言葉は怒りをひきおこす」― 箴 15:1,口語訳。

雇用者は,雇われている人々が奴隷ではないことを覚えておかねばなりません。しかし奴隷所有者と奴隷に対する聖書の教えは,今日いささかも効力を減ずることなく雇用者と従業員の双方に当てはまります。「何をしていても,人にではなくエホバに対するように魂をこめてそれに携わりなさい。あなたがた[奴隷]は,しかるべき報いである相続財産をエホバから受けることを知っているのです……悪を行なっている者は,自分が行なった悪の報いを必ず受けるのです。不公平はありません。主人である人たちよ,自分にも天に主人がいることを知り,奴隷に対して,義にかなったことまた公平なことを行なってゆきなさい」― コロサイ 3:23–4:1。

従業員の立場にあって正直

従業員の立場にあって不正直に振る舞うように圧力を受けるのも,珍しいことではありません。商品の品質について正しいことを言わなかったり,あるいはうそを言うことを雇用者が従業員に奨励する場合もあります。度量衡のごまかしがあります。直接の上司が,いろいろな思わくで,仕事を“さぼる”ことや“遅くする”ことを勧めるかもしれません。

しかしいろいろな実例から明らかなように,雇用者は正義の原則をかたく守る従業員の価値を認めます。そしてそのような従業員は忠実であり,雇い主を偽らないことを知っています。

一例として西アフリカのある国で,次のようなことがありました。政府のある役人は部下の一人で有能な若い人に自分の秘書になるよう勧めました。この職に就けば給料も上がるうえに他の恩典もあります。喜んで受けたいが,一つだけ出来ないことがあると,その若い人は説明しました。その役人が勤務時間に仕事を休んでいる場合,大統領から電話があると,いま席をはずしていますというのが決まった返事なのですが,彼は良心的にそれをできないと言いました。同じ職場の他の人,そして信心深い人でも,このような“罪のないうそ”をつくことは平気でしていると,役人は反論しました。若い人は答えて,神の前で良い名を持つことは地位や金よりも重要である,そして「神の不興を招くようなことは一切したくありません」と言いました。役人は感心して,このように信頼できる人は国家に有用な人材であると語りました。

ニューヨーク市でのこと,数か所に支店を持つ,ある会社の従業員たちは,盗みの疑いで監視されていました。遂に会合が開かれ,従業員たちは一人ずつ呼ばれては,次々に解雇されました。彼らは盗みをしているところを見られていたからです。そして聖書の原則に従って生活している四人の人の番が来たとき,事件を調べてきた探偵は四人をほめました。何も盗んでいなかったのは彼らだけであったからです。その全部はエホバの証人であって,この人々は管理職につくように求められました。

同様にラテン・アメリカのある国で,一製粉工場の小麦粉部門が損失を被っていました。小麦粉の袋が出荷の際に盗まれていたのです。小麦粉が床の上にこぼれており,袋が破れたという言訳がされていました。そこへ一人の人がその部門の監督として雇われ,何年来初めて利益が上がるようになりました。これを調べて分かったのは,最近雇われた人はエホバの証人であって,聖書の原則に従って生活するこの人が盗みをやめさせたということでした。経営者はこの人を工場全体の支配人にしました。

このような経験は,正直の価値を認める人々がいること,そして正直は報われることを示しています。不正直にならせようとする圧迫のために職を辞したり,職を失ったりする人々が中にはあるとしても,従業員の立場にいて聖書の原則を実行するのは報いのあることです。そして正しいことを守る人は詩篇作者の次のことばに慰めを見いだします。「わたしは,むかし年若かった時も,年老いた今も,正しい人が捨てられ,あるいはその子孫が食物を請いあるくのを見たことがない」。(詩 37:25,口語訳)イエスもまた次のように語って弟子たちを慰めました。「それで,思い煩って,『わたしたちは何を食べるのか』,『何を飲むのか』……などと言ってはなりません。……王国と神の義をいつも第一に求めなさい。そうすれば,これらほかのものはみなあなたがたに加えられるのです」― マタイ 6:31-33。

ですから経営者であっても従業員であっても,聖書の原則を本当に実行する人は聖書の次のことばから勇気を得ます。「エホバの目は義人の上にあり[彼らの益はおもんばかられる]」。また「正しい者は良い報いを受ける」ことを確信できます。(ペテロ第一 3:12。箴 13:21,口語訳)そしてなかでも最大の報いは,神と人との前における清い良心です。

[483ページのグラフ]

(正式に組んだものについては出版物を参照)

米国における従業員の盗みは,1974年に100億ドル(約3兆円)の巨額に達した。

万引きはその半分,強盗はその70分の1である。

異なった数字を示す推計も他にある。

単位は1億ドル

100 従業員の盗み

80

60

万引き

40

20

強盗

0

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