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世界展望目ざめよ! 1984 | 8月8日
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わけではない」と付け加えている。さらに,オリンピック競技は「国旗や国歌を利用する」から,「国家主義の祭典」であると述べ,米国の金メダル獲得者4人のうちの一人であるスキー選手のフィル・メイヤーがインタビューで,自分は家族のためでも国のためでもなく,『自分自身のために』スキーをしたのだと言ったことをほめている。
『幼児の能力』
● エール大学の教授エドワード・ジグラー博士は,「心理学の全分野における非常に感動的な発展の一つは,幼児の優れた学習能力に関する新しい理解である」と驚嘆して述べている。しかし,子供を教えるのはどれほど早くから始めるべきだろうか。国際読書協会のバーニス・E・クリナン博士は,「病院から子供を連れて来た時から読むことを教え始めるべきだ」とはっきり述べている。つまり本の中のさし絵を見せながら声を出して読んでやるのである。しかし同女史は,「どんな子の場合でも6歳までは,あるいはもっとあとまで」読み方を正式に教えようとすべきではないと考えている。他の権威者たちは,それよりももっと早くから教えても別に害はないとみているが,親が子供に圧力を掛けるのはよくないという点では大体意見が一致している。「親が余り早くから無理に読ませようとすると,子供はそっぽを向いてしまう」と,スタンフォード大学心理学の教授,ジョン・H・フラベル博士は述べている。
年とともに鋭敏になる
● 社会生活に参加し,知的な関心を常に保ち,順応性のある性格を持っていることは,老年になって精神能力を保持もしくは向上させる主要な要素である,とニューヨーク・タイムズ紙に掲載された,老年に関する研究報告は述べている。事実,最も重要な形の知力の発達の幾つかは,80歳代になってもかなり続くことがあると同報告書は断言している。例えば,結晶型知能,すなわち判断を下したり,色々な問題を解決したりするのに情報を活用する能力は,脳卒中のような脳に影響する病気のない,「健康で活動的な人々の場合,生涯にわたって進歩し続ける」。「高齢者の脳細胞は死滅すると広く考えられているが,根拠はないようだ」と同報告書は述べている。
「トウィンキー・ディフェンス」
● サンフランシスコに住むある男は,市長の頭に4発の弾丸を撃ち込み,また弾を充填して今度は市のある監督官にさらに5発の弾を発射し,殺してしまった。その男が最近,たった5年服役しただけで仮釈放された。どうしてそんなに早く釈放されたのだろうか。オハイオ州クリーブランドのプレイン・ディーラー紙の伝えるところによると,その男の裁判の時にある精神科医が,この人が食べていた,栄養価の低いスナック食品は砂糖の含有量が極端に多く,「脳の化学的バランスを失っていた」ために,「犯意をもって行動することは不可能だった」と証言したためである。そのために陪審はこの男を軽い罪と評決した。このいわゆるトウィンキー・ディフェンス(アメリカで人気のある,砂糖のたくさん入った菓子の名前を使っている)の理由づけを批判して同記事は,もしこれがオハイオ州だったら,被告は軽い判決を受けることはなかっただろうが,酒に酔っていた時の犯行であれば判決は軽いものになったかもしれないと述べている。
十二宮図論争
● オッセルバトーレ・ロマノ誌に,十二宮図を読むカトリック教徒を批判する記事が載ったため,宗教論争が持ち上がった。筆者である神学者のジノ・クンチェッティは,「占星術,手相を見ること,トランプ占いなどの類と同じく,十二宮図は聖書の宗教的原則に反するものである」と述べた。しかし教会の役員の中にはこれに反対の意見の人たちもいる。イエズス会の神学者,ビルジニオ・ロトンディは,十二宮図を読むことは別に罪ではなく,「多くの人々は十二宮図の中に避難所を見いだす。[十二宮図は]彼らの価値観を保護する助けになる」と言った。十二宮図の支持者たちは,少なくとも3人の法王が十二宮図を定期的に読んでいたと主張した。国民の90%以上がカトリック教徒であるこの国では十二宮図が新聞に連載されている。こうした習慣に対する聖書の見方については,申命記 18章10節から12節を参照されたい。
『劇的な減少』
● 自由教会連邦会議の事務局長である牧師のリチャード・ハンパーは,英国自由教会の会員の減少について,「過去30年間における減少は劇的なものであった」と述べている。ロンドンのガーディアン紙の伝えるところによると,「教会に所属する子供と若者の数は158万人から57万3,000人に減少し,大人の会員は60万以上減少して105万人になった」。この減少の原因はどこにあるだろうか。その記事は,自由教会の会員が政治的,社会的,神学的に分裂していることを指摘している。そしてハンパーによると,「会議そのものの内部に不変の目的と意志が欠けている」。
ジョギングの「中毒」
● 「LSD(「ゆっくり走る長距離のコース」という意味のlong slow distanceの頭文字をつないだもの)は1980年代の麻薬として登場した」と,航空誌ユナイテッドは述べている。自らジョギング励行者をもって任ずるアメリカ人2,500万人のうち,何千人もの人が,「ジョギングに刺激されて分泌されるエンドルフィンを毎日一定量必要とするようになっている。もし自分で決めている距離を走れなかったりすると,落ち着きがなくなっていらいらする人が少なくない」。この「中毒」にかかると,向こうずねの炎症や,ひざの膜の摩損,足の痛み,ジョギングをしすぎる人がかかりやすい腎障害,モルトン足(足の第二指の肥大),骨に小さなひびが入る,腱炎,女性の場合は生理不順などの被害が出ることもある。それで医学者たちは,走ることに対してもっと節度ある態度で臨むよう勧めている。
「もやしの世代」
● 一部の教育者は今の日本の若者をそのように描写する。その子供たちは20年前の子供に比べると体は大きいが,あとは比較にならない。アサヒ・イブニングニューズ紙の指摘するところによると,学校教育と良い学校へ入ることが余りにも重視されているために,「手でする簡単なことさえできなくなっている子供たちが少なくない」。調査の対象になった若者の60%は,生まれてこのかたリンゴの皮をむいたことも,卵を割ったこともなく,食卓を整えることさえ一度もしたことがない。「近ごろの親は,学校の試験で及第点を取ることだけが大切な事柄のように考える傾向がある」と,文部省のある官吏はみている。
間違った印象を与えるたばこの宣伝
● ニューヨーク・タイムズ紙の報道によると,米心臓協会,米国立ガン研究所,米肺協会は最近,「間違った印象を与える」「無責任な」宣伝があるとして大手のたばこ会社を非難した。何百万ドルもの費用を投じて行なわれている宣伝キャンペーンでは,喫煙が健康に及ぼす害は依然として“未解決の問題”であると主張されている。ある会社のスポークスマンはテレビにさえ現われ,喫煙とガンや気腫や心臓病との間の因果関係は確立されてはいないと述べた。そして,たばこを吸うと「歯は汚くなるかもしれない」ということを認めただけである。白熱した記者会見の席上で,保健関係の役人は,その宣伝キャンペーンは「絶望的な状態にある企業」が張った「煙幕」にすぎないと非難した。その記事によると,役人たちは,「ガン,心臓病,肺疾患その他の害の原因が喫煙にあることは,8万ほどの科学論文によって疑問の余地なく確立されている」と強く主張した。
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今度は創世記と出エジプト記を,あなたのテープ・コレクションに。目ざめよ! 1984 | 8月8日
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今度は創世記と出エジプト記を,あなたのテープ・コレクションに。
聖書の創世記と出エジプト記の生き生きとした朗読に耳を傾けると,人類の歴史がその始まりからよみがえってきます。神の選ばれた国民が確立されるまで数世紀にわたり神の目的が徐々に明らかにされていく様に喜びを感じられることでしょう。送金には,切手または現金書留をご利用ください。
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□ 1,600円を同封します。所要時間4時間50分の創世記のテープ4巻を,郵送料発行者負担で送ってください。
□ 1,200円を同封します。所要時間3時間45分の出エジプト記のテープ3巻を,郵送料発行者負担で送ってください。
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