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ガボンはほんとうに「友情の国」といえますかものみの塔 1971 | 8月1日
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だれが投票しなかったかは,わからないはずです。それにまた,この禁令が出される前の3年間選挙はありませんでしたし,それ以後も4年間はないことになっています。では,ガボンが突如直面したのは,この投票の問題でしょうか。それはまず考えられないことです。
人々の間に混乱をひき起こしたという非難はどうでしょうか。エホバの証人は神の王国の良いたよりを伝道します。彼らはその音信を受け入れて証人になるように他の人を強制するようなことは決してしません。彼らはイエスの助言に従います。イエスは次のように言われました。「人の家に入らば平安を祈れ。その家もしこれに相応くば,汝らの祈る平安はその上に臨まん。もし相応しからずば,その平安は,なんぢらに帰らん。人もし汝らを受けず,汝らの言をきかずば,その家,その町を立ち去るとき,足の塵をはらへ」― マタイ 10:12-14。
1958年以来エホバの証人はガボンで公に自由に伝道してきました。なぜ12年後の今になって,政府は突然,混乱をひき起こしているという非難を証人たちに浴びせなければならないのでしょうか。
それが根拠のない非難であることを示すために,エホバの証人は前述の諸点を説明した4ページの弁明状を政府に送りました。政府からの回答は,証人の法人は「無効とされた」という簡単なものでした。そして政府がいちど決定したならば,それは「至高のものであって変えることはできない」ということもつけ加えられていました。
しかし非難は偽りの非難であり,崇拝の自由も関係している以上,それは変えられるのが当然ではないでしょうか。当然変えられるべきです。
エホバの証人は,自分たちの立場を説明し,浴びせられた偽りの非難に答えるべく,種々の径路をとおして大統領に会おうとしました。しかしその要求は無視されました。政府は,エホバの証人に,禁令発布の責任者である高官に彼らの立場を説明する機会を与えませんでした。
あなたは援助を差し伸べることができます
政府は証人の説明を受け入れようとしませんが,あなたは援助を差し伸べることができます。もしあなたが,そのような崇拝の自由の否認,聖書の押収,平和なクリスチャンたちに対するその他の不親切な行為に賛成されないなら,前頁に掲げたリストの中のひとりかそれ以上の政府高官に,書状によりあなたの見解をお伝えください。自国の憲法と,神の意志を行なおうと努める人々とを尊重するように促してください。
そうすれば,ガボン政府は問題を再検討し,方針を変えて,ガボンが彼らの主張どおり「友情の国」であることを示すことに努めるかもしれません。
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覚えておられますかものみの塔 1971 | 8月1日
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覚えておられますか
あなたは最近の「ものみの塔」誌を注意深く読まれましたか。そうであれば,次の点を覚えておられるでしょう。
● 神の王国とはなんですか。
それはイエス・キリストの手中にある,神の天の政府。―164,165ページ。a
● 「神が昔のご自分の聖なる預言者たちの口を通して話された,すべての物事の回復の時」の始まりはいつですか。―使行 3:21,新。
神が話された「すべての物事」とは,メシヤによる王国と地上におけるその権利であるゆえ,その「時」は西暦1914年に始まった。その年にイエス・キリストは王として天で就任させられ,全地に対する王権を行使しはじめた。―244,245ページ。
● 進化論を受け入れながら,同時に真のクリスチャンであることはできません。なぜですか。
なぜなら,進化論の教えを受け入れる人は,聖書の創造の記述および人間が罪に陥ったことについて聖書が述べる事柄を退けねばならないから。そうする人にとって,イエス・キリストのあがないの犠牲は意味をなさなくなる。―274,275ページ。
● 「良いたよりをもたらす者……の足は,山々の上にあってなんとうるわしいのだろう」という預言は何を意味していますか。―イザヤ 52:7,新。
イエスの油そそがれた弟子たちの足は,彼らが携える王国の良いたよりのゆえに,苦しんでいる人々にとって快く映るものである。―303ページ。
● 聖書のすぐれた知識は,人を永遠の命に至らせる助けとなりますか。そうした知識は命を保証するものですか。
それは人を命に至らせる助けとなる。なぜなら,思いは心が正しい方向に働くのを助けられるから。しかし,知識だけでは命を保証するものとはならない。「命の源」は頭からではなく,心から出ているから。―360,361,370ページ。
● 情欲をいだいて女を見つづける人は,心の中で姦淫を犯した,とどうして言えるのですか。
なぜなら,心の動機付けはあるが,機会がない,もしくは,『うまくやりとげる』のは無理ではないかと恐れて,思いとどまるかもしれないから。―366ページ。
● 現代において,エホバの証人の主要な敵対者たちの実体はどのように明らかにされましたか。彼らはだれであることが明らかにされましたか。
キリスト教世界の僧職者は,王国の良いたよりを宣布した神の民に対する迫害の主要な扇動者であるゆえ,神に敵する者であることをみずから明らかにした。―407ページ。
● クリスチャンの妻は,不信者の夫をどのように「救う」ことができますか。
クリスチャンとしての自分の行ない,神への忠誠を堅く守ること,および聖書を調べるよう夫を励ます機会を愛の気持ちから追い求めることとによって。それに答え応じて信者となる夫は救いを得ることになる。―426ページ。
[脚注]
a すべて1971年の「ものみの塔」のページ数をさします。
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読者からの質問ものみの塔 1971 | 8月1日
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読者からの質問
● 黙示録 19章10節(新)にある『イエスについての証をするのは,預言することに霊感を与えるものです』という表言は何を意味していますか。―アメリカの一読者から
これは,老齢の使徒ヨハネが感きわまってひとりの天使の前で拝そうとした時,その天使がヨハネに語ったことばの一部です。天使はこう言いました。「注意しなさい。そうしてはなりません。わたしは,イエスのために証する仕事を持つあなたと,あなたの兄弟たちとの仲間の奴隷以外の何者でもありません。神を崇拝してください。イエスについての証をするのは預言することに霊感を与える[文字どおりには『の霊である』]ものだからです」。(黙示 19:10,新)質問の部分の基本的な意味は,聖書預言の「霊」すなわちその意図および目的全体は,イエス・キリストをさしているということです。
エホバはご自分の名前を清め,地と人類をその取り決めの中の正しい立場に回復させるという神の目的を成し遂げる上で,その主要な役目をみ子イエスに割り当てられました。(エペソ 1:9,10。コロサイ 2:3)神の偉大な目的の成就はことごとくイエスと深いかかわりを持っています。したがって,聖書預言すなわち神から送られたそのしもべを通しての霊感による音信の主旨は,イエスをさし示していました。
へび,すなわち神の敵である悪魔の頭を「すえ」が最終的に砕くと予告した時,神は自らこの預言することを始められたのです。(創世 3:15。黙示 12:9)すえとその地位および彼が成し遂げる事柄に関する,霊感による数々の預言すべては,イエスについて証していました。(創世 22:18。サムエル後 7:12-16。詩 2:6-12; 110:1-7。イザヤ 53:1-12。ミカ 5:2-6)まさに,『彼(キリスト)につきては預言者たちも皆証す』と,使徒ペテロが述べたとおりです。(使行 10:43)黙示録にある数々の預言的な幻の中にも,神の王として勝利を収めつつあるイエスに関するものがたくさん含まれています。―黙示 5:12–6:2; 19:11-16。
天の忠実な御使いたちでさえ,ヘブル語聖書中のキリストに関する預言に興味をもっていました。(ペテロ前 1:10-12)彼らは,地上にいる神のしもべたちとともに,イエスが死に至るまで自分の忠実性を証明し復活を受けるや,「神の約束は多くありとも,然りと言ふことは彼によりて成(った)」と認めることができました。(コリント後 1:20)したがって,ヨハネに語りかけた天使は,これらの預言の「霊」全体すなわちその意図と目的の全体がイエスを証すべきものであったことを正しく指摘できたのです。
クリスチャン・ギリシア語聖書で述べられている預言することや預言についても同じことが言えます。そうした事柄には明らかに,イエスについて直接に証することや,イエスからゆだねられた伝道のわざを成し遂げること,あるいはイエスを王としていただく王国をとりまく神の目的を理解することが含まれます。(使行 21:9-13。コリント前 14:22-25)これは,「エホバの大いなる畏るべき日」の前の「終わりの日」に神のしもべたちが預言することと類似しています。(ヨエル 2:28-32)エホバの証人は将来に関する新しい預言をしているのではなく,聖書中に記録されている預言の現在および将来における成就を宣布し,さらに今日神の音信を宣明するという意味で預言をしているのです。彼らはこのわざにおいて,エホバの目的における主要な者,つまり神の王国の王という,イエスの役割を強調します。
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