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  • 驚くべき動物の医師たち
    目ざめよ! 1971 | 3月8日
    • を,あごの左下の方に当てがっていた。また,口の中にも,粘土がいっぱい詰め込まれていた。これは,オランウータンのやるおどけた動作の一つであろうか。そうではない。デルモント氏は,自分のペットのあごがはれており,しかも,歯肉がひどく化のうしていることに気がついたのである。

      オランウータンが何をしようとしているかは,きわめて明りょうであった。患部に冷たい粘土をあて,湿布で治療をしようとしていたのである。その方法は効を奏したであろうか。3日後オランウータンは痛みのもととなっていた歯を抜き,自分の治療がみごとに成功したことを宣伝するために,誇らしげに主人に抜いた歯を持ってきて見せびらかした。このオランウータン医師は,歯の痛みをどうして直すか,ちゃんと心得ていたのである。

      アフリカの水牛も,健康のこととなると,オランウータンに一歩もひけを取らない。デルモント氏は,かつて,悪性のかいせんにかかった水牛の一群に出くわした時の経験を述べている。どうなるかを見届けるために跡をつけたところ,10日間かかって水牛たちは,泥沼の岸辺にたどりついた。そこで動物たちは,食物の量を減らし,大部分の時間,首まで水につかり,泥水の中をころがり回りながら過ごした。

      1か月後,デルモント氏がそれらの水牛のうちの1頭を調べたところ,かいせんに冒されたところには再び毛がはえはじめており,やっかいなダニはほとんどいなくなっていることがわかった。しかし,水牛の群れはそこを立ち去る気配を全然示さなかったので,デルモント氏も観察を続けることにした。数日後,水牛は首の治療にとりかかった。何度も首を泥水の中でぐるぐる回すものだから,かいせんにかかった残りの部分に,泥が厚く固まってくっつく。水牛たちは,完全に直るまで,普通の食生活に戻らず,もっぱらその泥の治療を続けた。

      病気の予防

      言うまでもなく,治療と予防とは全く別の事柄である。そして,この予防に関して,神は動物に予防措置を講ずる本能的な能力を付与されたことがわかる。多くの生物は,大小を問わず,健康を保つためにいろんな方法を取る。

      ラトリッジ氏によると,「寄生虫にかぎらず,伝染病の媒介となるものをからだから除去するために,鳥も動物も定期的に入浴する。入浴と言っても,水・日光・泥・砂…など,いろいろなものが使われる。ウズラやエリマキライチョウ,また,野生のシチメンチョウといった狩猟鳥が,虫につかれないようにするため砂ぶろを浴びるのは,ほとんど日ごとの習慣とも言える」。

      野生のシチメンチョウが,ひなの健康を維持するために何をするかを考えてみよう。雨が降ると,病気に対するひなの抵抗力は低下する。そのため母鳥は,クロモジ類のかん木から苦味のある葉を,強制的にひなに食べさせる。その葉は,シチメンチョウが通常食べるものではないが,そうした大切な時にひなが必要とする強壮剤が含まれている。

      生物の死体を食べる猛鳥の類でさえ,予防医学の見地から判断して,実際に健康法と思われる衛生措置を取る。その食器とも言うべきくちばしを,この上もなく清潔に保つ。猛鳥はさらに,陽光の降り注ぐ高所を選んでそこで羽毛をきれいにするため,翼を広げて休む。ラトリッジが述べているように,猛鳥の生活は,「衛生の点で特別な注意を要するが,猛鳥はこの注意を払っている」。腐肉を食べるそれらの猛鳥が,食べ物から悪い病気をうつされないですむ理由がこれで説明できる。

      春期,冬眠からさめた黒クマは,からだの調子が整っていないから,病気にかかりやすい。そこで,どんな予防措置を講ずるかと言うと,しょう果類や,それにある種の花の球根をたくさん堀り出して食べる。それらに含まれている緩下剤の働きで,黒クマは調子を取り戻すことができるのである。

      イヌやネコなど,毛でおおわれたある種の動物が自分のからだをなめるのは,実は病気に対する予防手段であるのをご存じであろうか。それらの動物はたいてい,食物からはビタミンDを摂取しない。しかし,その毛皮が太陽の働きによってビタミンDを作り出し,それを胃袋の中に取り入れるためにからだをなめる。それで,くる病にかからないのである。

      海中に住む生物は,四六時中おふろの恩恵に浴している,とわたしたちは考えがちだが,深海の生物といえども,からだに付着するよごれを絶えず除去している。甲殻類の多くは,そのために脚を使う。よごれたものを食べてくれる,小さな甲殻類の動物をからだに着けた魚もいる。このように,海の生物。とて,予防措置を講じているのである

      かつて英国博物館の館長であったR・ランケスター卿は次のように語った。「驚くべきことだが,人間を別にしては,自然界に見られる有機体の環境に対する順応ぶりは,厳格と言えるほど完全であり,そうした条件下では,病気が絶えまない正常な現象としては考えられない。動物が病気にかかる場合,短期間で直ってしまう,きわめて数少ない例外を除いては,すべて人間が干渉してもたらされる」。

  • 生物の目は各の必要にかなっている
    目ざめよ! 1971 | 3月8日
    • 生物の目は各の必要にかなっている

      ● 「わたしは,自然界の生物の目が,最も性能のよいカメラの特色はもちろんのこと,ベネシアン・ブラインド,色メガネ,二重窓,二焦点レンズ,自動車のワイパーなどに相当するものを,人間が作った多くの文明の利器よりもずっと前からもっていたことを発見した」と,コンスタンス・ワーナーはナショナル・ジオグラフィック誌に書いている。眼科医の夫と死別したこの婦人は,何年もかけて,さまざまな生物の目を写真に撮った。彼女はさらに次のように語っている。「わたしは,生物の目を通して輝く論理に驚いている。どの生物も,自分にしか合わない目をもっている…

      「たとえば,穴を掘って隠れるプレーリードッグは頭のてっぺんに目を持っており,猟獣の多くがそうであるように,目と目の間かくが広い。目そのものは180度の視野を持つので,目立つ動作をしなくてもよい。プレーリードッグの眼球を解剖すると,野原のまぶしい光をやわらげる,コハク色のレンズがみつかる。…

      「ふつうのウナギはま水と海水の両方で生息し,石の間や泥の中,時にはかわいた所にさえいる。ウナギの目は旋回し,その上をおおう,じょうぶで透明なピクチャー・ウインドーによって十分保護されている。つまり,頭部の皮膚の中のすきとおった場所にある。

      「くぼみにうずくまる,キューバ産の,広くて平らな鼻をしたヒキガエルは,上まぶたを,下のまぶたに深くおおいかぶさるように閉じるので,まぶたは封筒のようにしっかりした泥よけになる。アメリカ南西部に住む毒トカゲは,あらい砂を掘って水や他の動物の卵をさがすが,その小さな目のふちには,ビーズ状のウロコがあり,厚手の白いサテンに似た部厚い第三のまぶたで保護されている。

      「鳥には,第三のまぶたと言える,まばたきする膜があり,それは色やもよう,また感触の点で,おどろくほど変化に富んでいる。冠頂のあるカワアイサは,水中で魚を追跡するのに便利な,ガラスのような膜をつけている。アメリカ北部のケワタガモは,うす暗い海底を鼻で掘り,ヒトデやウニその他トゲのある食物をあさる。したがって,その第三のまぶたは不透明なロウのように見える。

      「敏速なハヤブサは,時速300キロという猛烈な急降下の打撃に耐え得る,よくすきとおった第三のまぶたを持っている。それよりも速度の遅いアオカケスのまばたきする第三のまぶたは不透明で美しいあやめ陰影が付いており,アメリカ産のコマドリの第三まぶたにはタマネギのようにスジがある」。

      中央アメリカにいる,アナブレプという魚は,「水面を泳ぎ,二つの,球根状の眼球は半分に分けられ,空中の物体を見るのに適した部分と水中の物体を見るのに適した部分とになっている。このように別種の働きをするためには,一つのレンズに二つの焦点距離がなければならない」。このことはアナブレプにとって何も問題にならない,というのは,アナブレプには「タマゴ形の二焦点レンズがあり,空中の物体の光線は短い焦点のところに映り,水中の物体の光線は,長いほうに映るからである」。

      光学上の,これらすばらしい事実のすべては,盲目的な偶然の力の働きによるものであろうか。そう考えるのはおろかであろう。むしろそうした事実は,理知的に設計されたもの,すなわち神の手のわざであることを確証するものである。

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