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ひとなつこい犬は安全か目ざめよ! 1972 | 1月22日
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高いようである。犬蛔虫による病気はかなりの数の人口に影響をおよぼし,小児麻痺を広げたり,てんかんを発生させる危険があり,特に熱帯地方では他のいくつかの病気と関連をもつかもしれない,と研究者たちは結論している」。
犬の排せつ物のなかに病原菌がいて,それが人間にうつるとしても驚くにはあたらない。人間自身,しばしば保菌者になることが知られているのだから。それで,適正な下水設備は,危険を内蔵する排せつ物を処理するために重要と考えられている。
どうすべきか
犬が人間に病気をうつすおそれがあるということは,わたしたちは犬といっさい関係をもたないようにするのが賢明だということだろうか。そうではない。それは,人間も病気をうつすことがあるのだから,すべての人間との交わりをさけるのが賢明だ,というのと同じである。要は,犬が感染源になりうるということを知っておくことである。どんなにひとなつこくても,そうした犬が必ずしも安全だというわけではない。聖書が犬を不潔な動物と呼んでいるのは,理由のないことではない。―箴言 26:11。
したがって,正しい行ないとは,犬のそばにいるさい,適当な注意を払うことである。その辺にいる犬をどんな犬でもかまわずになでたり,犬になめさせたりすることは,たとえひとなつこい犬であっても,いいことではない。その犬は伝染性の病気をもっているかもしれない。または感染している犬のおしりをかぐか,なめるかしていたかもしれないし,病菌のいるごみのなかをころげ回っていたかもしれない。たとえよく知っている犬でも,顔をなめさせたり,自分の皿で物を食べさせたり,人が触れるような場所にふん尿をさせたりするのは清潔な習慣ではない。
とくに,自分の住んでいる地域の犬が感染源であることが知られているときには,注意すべきである。たとえば,自分の住む地域で胞虫嚢胞症が発生したなら,屠殺した動物の生の臓物を犬に食べさせないように,またそれに近づかせないようにしなければならない。この病気の多いウルグアイでは,それは法律違反である。そういう法律を守ることを怠ってはならない。
また,飲料水を,犬や,犬の排せつ物で汚されないように注意することもたいせつである。食料についても同様の注意を払う。たとえば,犬に菜園の中を飛び回わらせたり,その中で遊ばせたりすべきではない。すべての食物をよく煮て,付着しているかもしれないサナダムシの卵を確実に殺すのはたいせつである。
わたしたちは,愛ある創造者によって造られた動物を楽しんでよいわけであるが,それと同時に正しい判断もたいせつである。それで,ひとなつこい犬が必ずしも安全ではないことをおぼえておこう。
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コアラの赤ん坊の離乳目ざめよ! 1972 | 1月22日
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コアラの赤ん坊の離乳
◆ オーストラリア固有の動物である,熊に似たコアラは,ユーカリ樹の葉だけを常食としている。コアラの赤ん坊は乳を飲まねばならないのは当然だが,生後6か月になると植物を食べるのに慣れるよう助けられる。食べ物のこうした転換がどのように行なわれるかは興味深い事柄である。フランソワ・ブリエールは自著,「ほ乳動物の博物学」の中で,その現象をこう述べている。「離乳期には……母親はユーカリ樹の葉でできた一種のかゆを赤ん坊のコアラに与えることができる。赤ん坊はそれを母親の肛門から直接食べる。この植物性『スープ』は排せつ物を全く含んでいない。しかもそれが出るのは1か月間だけであり,二,三日おきに午後3時から4時のあいだである。この期間に赤ん坊の生長は大いに速められる」。
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