ものみの塔 オンライン・ライブラリー
ものみの塔
オンライン・ライブラリー
日本語
  • 聖書
  • 出版物
  • 集会
  • しか ― 優雅で美しい動物
    目ざめよ! 1977 | 4月22日
    • しか ― 優雅で美しい動物

      しかは優れて優雅な美しい動物です。大きくて温和な目が首の両側からじっと見ています。つやのある短い毛は平らに寝ているので,しかの姿をいっそう流線型に見せます。じっと立っている時も,走っている時も,あるいはジャンプしている時でも,ほっそりした,足の長いこの動物はぎごちなく見えたり,場所違いの感じを与えることが決してありません。

      枝角は間違いなくしかの著しい特徴です。それは普通は雄じかだけに見られます。しかしトナカイとカリブーの場合には雄と雌の両方に枝角があります。それとは対照的に中国産の水じかとアジア産のじゃこうじかには枝角が全くありません。

      実際には皮膚の固い層である角とは違って,枝角は骨なのです。温帯に住むしかの枝角は冬になると抜け落ちて初夏に新しく生えかわります。熱帯に住むしかの場合,枝角の脱落と生え変わりは別の季節になることがあります。

      新しい枝角は柔らかく,薄い皮膚で覆われていて,そこから短くて細い毛が生えます。細い毛の生えたこの皮膚は“袋づの”と言われるものです。枝角を覆う皮膚には最後には血液が通わなくなり,そうなると皮膚はかさかさに乾き,しかはそれを地面や木やかん木にこすりつけて落とします。

      雄じかが若ければ若いほど,枝角は小さくて短いのです。一組の枝角が最初に生えるのは,動物が一,二歳のころです。

      枝角はいったい何のためにあるのですか。多くの博物学者は,つがいを得るための闘争にそれがおもに用いられ,また雄じかの順位を確立する役割を果たすものと考えています。しかし枝角の無い雄じかでも,ボスの地位におさまって周囲からも認められることに注目しなければなりません。また重大な闘争には枝角がたいして重要な役目を果たしていないらしいのです。それでしかの枝角には他の目的があるのでしょう。

      現在行なわれている説を論評して国際野生生物百科は次のように述べています。「赤しかを観察したところによると,赤しかは夏の暑さにまいるらしい。彼らは夜間に活動し,かなりの時間をごろごろして過ごす。ストーンハウスの説では,枝角は袋づのに血管が豊富な夏期に放熱の役をする。また雄じかの活動している時には枝角の表面の温度の上昇することが測定された。雄じかが餌を食べる夏期には,厚い脂肪の層が蓄えられ,したがって熱を取り去る何かの手段が必要である。雌じかは胎児を発育させることにより,また授乳の際に十分なエネルギーを発散するので,このような放熱を必要としない。枝角は,闘争のためにせよ,目だつためにせよ,そのいずれにしてもぐあいの良くない形をしている。ゆえにこの説は枝角の機能の説明としていっそう理にかなったもののようである。枝角は闘争また目立つため補助的に用いられるものであろう」― 第14巻1928ページ。

      しかの持つジャンプの能力と走る速さは非常なものです。足の上部に強い筋肉があるために,しかは大きく跳び,また速く走ることができます。ミュールじかはひと跳びで25フィート(7.6メートル)も跳ぶことがあります。このしかは約8フィート(2.4メートル)の高さまで跳び上がることができ,また時速にして35マイル(56キロ)の速さで走ることもできます。尾白じかは40フィート(12メートル)跳んだことが観察されていますが,跳ぶことのできる最大の距離はもっと長いと考えられています。

      しかはこのように敏しょうで優美な動物ですから,シュラミの美人が彼女の恋人のことを次のように語ったのも不思議ではありません。「わが愛する者はかもしかのごとく,若い雄じかのようです」。「わが愛する者よ,急いでください。……かもしかのように,また若い雄じかのようになってください」― 雅歌 2:9; 8:14,口。

  • 未知の事は多い
    目ざめよ! 1977 | 4月22日
    • 未知の事は多い

      世界中の研究者は,鳥が非常な長距離をどのようにして飛べるのかという疑問を長い間考えてきた。一面において鳥は海岸線や山脈のような地形の特徴を目印にして飛ぶらしい。しかし明らかにそれ以上の事が関係している。渡り鳥は時として大洋を飛び越え,あるいは陸地の目立った特色を見分けられない夜間にも飛びつづけるからである。どのようにそれをするのだろうか。

      1950年代にドイツの一科学者は,ある種の鳥が太陽の位置を指針として使うことを実験によって明らかにした。実験の示すところによると,空を運行する太陽の見かけの動きの修正を可能にする生物時計さえも鳥に内臓されているらしい。

      夜間の渡り鳥は星を使うようである。ある鳥は一つまたは一群の星を見定め,それに対し一定の角度を保って飛ぶ。太陽によって方角を定める昼間の渡り鳥の場合,夜になると,内臓された時間の感覚によって,星に対する飛翔の角度を修正する。別の鳥は,ちょうど人間が北斗星に沿って目を移しながら北極星を見つけるのと同様,星の不変の並び方を使うらしい。

      このようにして飛ぶ渡り鳥の驚くべき能力について,動物生態学の准教授スチーブン・エムレン博士は次のように述べている。「このような研究を指摘して,動物の移住に関する神秘が解明されたと結論する人も多いがそれは間違いである。現在の理論では,動物がどのように,あるいはなぜ,別の方角ではなくてある一つの方角を選ぶのかが明らかでない。また最近の証拠によれば,星と太陽の手がかりはある種の渡り鳥にとっては不可欠でないとさえも考えられる」。それである種類の鳥は夜間全くの曇り空でも,あるいは雲の層の間を飛んでさえ,方角を間違えずに飛べるらしい。エムレン博士はこうつけ加えている,「これは鳥が天体を頼りに飛ぶという事を否定するものではないが,鳥には方角を定める手がかりが他にもあることを確かに示している。これらの手がかりが何であるかは分からない。ひょっとすると鳥は風を手がかりにしているかもしれず,ある種類の鳥は地球の磁場によって方角を定めるのかもしれない。最近の研究からみて,どちらにもその可能性がある。おそらくいつかは明らかになるであろう。…我々にはまだ分からない事が多い」。

日本語出版物(1954-2026)
ログアウト
ログイン
  • 日本語
  • シェアする
  • 設定
  • Copyright © 2025 Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania
  • 利用規約
  • プライバシーに関する方針
  • プライバシー設定
  • JW.ORG
  • ログイン
シェアする