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    目ざめよ! 1982 | 11月22日
    • のデーリー・テレグラフ紙の報道によれば,パリで一堂に会したヨーロッパの警察署長たちに対し,「新しいシステムによって製造された偽札を見分けるのは至難の業であるとの警告が与えられた」。明らかにされた最新式の方法は,レーザー光線カラー走査機によって造られる石版印刷用の版を使ったものである。偽札の紙幣の色は本物と見まがうばかりで,しかもその偽札は上質であった。この方法には技術と特別な装置が必要であるが,偽札を製造するのに近代的な複写機を用いる場合はそうではない。新しいカラー複写機では,紙幣の両面を同時に,正確に複写することができる。複写機を使える立場にあり,ふさわしい用紙を使うなら,だれでも様々な商店で十分通用する紙幣をすぐに刷り上げることができる,と警察署長たちは告げられた。英国の紙幣の偽札はその欠陥を検出できるが,米国のドルの偽札の場合は大きさも色もすべて同じためそれが比較的困難である。偽札が大量に製造されたなら,関係諸国家の経済が脅かされるのではないかと恐れられている。

      “怪物”雲

      ● 長さ2万1,000㌔,厚さが少なくとも3㌔はある火山灰の雲が数か月前に発見された。それは,バハカリフォルニア半島から伸び,太平洋,インド洋をまたいでサウジアラビアに及んでいる。これは3月29日に生じたメキシコのエル・チンチョナル火山の爆発後に生じたものである。この雲は2万㍍以上も上空にあるため,調査する飛行機も近付けなかった。科学者たちの言葉によると,この雲には5年にわたって地上の気候を変え,干ばつや熱波を引き起こす力があるという。さらに,地上の熱を逃がさないようにして気温を上げたり,地上に届く太陽光線の量を減らして気温を下げたりする可能性があるとも言われている。

      森林内のマリファナ

      ● 森林地帯は今なお青々としているが,その緑も次第に大麻,つまりマリファナの採れる植物に代わりつつある。政府直轄地におけるマリファナの栽培は,米国とカナダ両国,それも特にカリフォルニア州とブリティシュコロンビア州で徐々に増加している。人里離れた所にある,森林を切り開いた土地では,マリファナの採れる植物が慎重に栽培され,他の商業用穀物と同じように手入れがされている。公有地が選ばれているのは,その場所が辺ぴで近付きにくく,その不法な作物の所有者がだれであるかも判明し難いからである。昨年の収穫の推定価格は,ブリティシュコロンビア州で1億2,800万㌦(約320億円),カリフォルニア州で10億㌦(約2,500億円)で,マリファナが主要な農業生産物となっていることが分かる。政府の一当局者はこう述べている。「マリファナを栽培している所では,どこでも犯罪率が上昇している。ピストル強盗,殺人,暴力団の内部抗争などがある」。ウォール・ストリート・ジャーナル紙に報道されているように,米国の国有林における犯罪は,1969年以来3倍に増加した。栽培者たちは現在,より発覚しにくい,また生産高を増すことができる新しい雑種に転向し始めている。

      分べん用椅子

      ● 最も健康によく,また効果的で,自然な出産法とはどんなものだろうか。多くの産科医の意見によると,人間の骨盤の構造から見て,それは座ること,あるいはしゃがむことである。現代になるまでは,その方法が出産に際して最も広く用いられていた。出産を助けるため,様々な文化圏で『出産用掛け椅子』あるいは産み台が用いられた。(出エジプト記 1:16参照。)最近のこと,ある会社が調整可能の現代的な分べん用椅子を製造したが,その椅子を使えば,母親は自分の子供を産むために最も快適な姿勢をとることができる。この椅子を使えば,分べんの際の筋肉の収縮が強くなりその痛みが弱まるだけでなく,母親が自分の子供の出産に手を貸すことも,その出産を見ることもできる。出産が多くの場合非常に早まるため,製造者は現在赤ちゃんが床に落ちるのを防ぐための安全トレーを椅子に取りつけている。

      最高の知能指数

      ● 平均知能指数が最も高いのはどの国民だろうか。北アイルランドのアルスター新大学のリチャード・リン博士の研究によると,それは日本人である。この研究が示すところによると,日本人の平均知能指数は第二次世界大戦後急速に上昇し,現在では111になっている。ちなみに米国の平均知能指数は100である。リンの研究はこう述べている。「知能は経済面での成功の決定要素である。……日本人の知能指数が優れていることは,第二次世界大戦後の期間に日本が極めて高度の経済成長率を示したことの顕著な要因になったものと思われる」。日本人の知能指数がこのように急激に上昇したのはなぜだろうか。最も信ぴょう性のある説明としては,栄養状態の向上といった環境的な要素の改善が挙げられる,とその研究は述べている。

      超人的な探知機

      ● 刑務所内に麻薬や他の禁制品を持ち込ませないようにすることは,刑務所の職員にとって常に問題となっているが,そうしたものを持ち込ませないために様々な方法が試みられてきた。最新の方法は,アレチネズミと呼ばれる非常によく訓練されたネズミのチームである。「我々が研究したものの中で,ある程度正確な結果が出たのは,この方法だけである」と,カナダの更生局のスポークスマンは語っている。オンタリオ州の連邦刑務所において,6万㌦(約1,500万円)の費用を掛けた実験が初めて行なわれる。入口の箱の中に隠れているアレチネズミのチームが,刑務所に入る訪問者や囚人たちのにおいをかぐ。麻薬が検出された場合に,ネズミは赤いランプのつくレバーを押すよう訓練されている。さらにネズミたちは,アドレナリンの分泌量の多い場合を察知でき,やはりこれも同じように点灯して知らせる。アドレナリンの分泌量が多いのは,人が何かを隠し持っていることを示唆する場合があるからである。何かを隠し持っていると考えられる人々はその後検査を受けるか,刑務所に入ることを拒否される。アレチネズミの鼻は敏感で,食事にも訓練にもお金が掛からないことから,犬よりも好まれている。

      自滅する

      ● 地球上には,わずか25ないし30羽のコンドルしか残っていないと推測されている。米国カリフォルニア州南部で明らかにされた概要から判断すると,コンドルは進んで自滅への道をたどっているようである。一つがいのコンドルが巣を造った所を,鳥類学者たちが注意深く観察した。大型のこの2羽の鳥は,3月に自分たちの卵の世話をどちらがするかで夫婦げんかをし,小競り合いをするうちにその卵は巣からたたき出され,つぶれてしまった。科学者たちはがく然とした。卵は普通18か月に1度しか産み出されないからである。しかしうれしいことに,その後すぐに新しい卵が産み付けられた。次いでまた悲劇が起こった。わたりがらすがコンドルの巣に降り立ったのである。侵入者を追い払おうとして,その2羽のコンドルはまたもや卵を巣からたたき出してしまった。それは下の岩に落ち,わたりがらすに食べられてしまった。

      中国の高速自動車道

      ● 万事が計画通りに行くなら,1985年に中国には近代的な高速自動車道が初めてできることになる。この高速道路は広東<カントン>と香港<ホンコン>ならびに澳門<マカオ>をつなぐ。今のところ道路が旧式なため,広東・香港間の荷物の運搬は,鉄道,船,飛行機によって行なわなければならない。香港から澳門に旅行する人々は,中国を走る高速道路経由で行くほうが,現在の水中翼船を用いる方法より簡単で速いことに気付くであろう。新しい高速道路では時速約95㌔から145㌔を出すことができ,道幅も最終的には4車線から6車線にまで広げられる。10年以内にはその通行料で元が取れるものと期待されている。

  • まず世界の滅び ― それから世界の平和
    目ざめよ! 1982 | 11月22日
    • まず世界の滅び ― それから世界の平和

      世界の滅びはどのように臨みますか。その時にはどんなことが起きるのですか。人間がそれを引き起こすのでしょうか。それとも神がそうすることを意図しておられるのでしょうか。

      「真の平和と安全 ― どこから得られるか」という192ページの本に収められている,上記の主題の章をお読みください。どうすれば自分が生き残れるか,またそのあと世界の平和がどのように確実なものとなるかについて学んでください。わずか300円のご寄付です。郵送料は発行者が負担します。

      「真の平和と安全 ― どこから得られるか」と題する堅表紙の本を送ってください。寄付として300円分の切手を送ります。

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