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山岳に住む動物たち目ざめよ! 1970 | 9月22日
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最後に,普通アフリカ高山地帯のケニヤ山を住みかとしているハイラックスを調べてみましょう。尾がなく,ウサギほどの大きさの,この変わりものの動物は,ゾウとサイの親せきにあたると言われています。そのふんは特殊なもので,上等な香水に用いられるハイラシュームを含んでいます。ハイラックスは,仲間の高山動物ほど,かしこそうでもなく,またすばしこくもありません。穴の中に住み,その穴の温度は,氷点よりやや上です。約5センチの厚さの,毛皮でおおわれています。いとこたちは,そこよりは暖かい,低地の大草原に住んでいますが,彼らの毛皮は1センチとちょっとしかありません。
このように,地上どこでも,高い山々があるところには,そうした高地をわが家にする,おもしろい動物がいます。これらの動物が,近寄りがたいところにいるということは,おもに人間の略奪者からの安全を意味します。大小さまざまの多数の種類の動物がいます。力持ちのゴリラ,おもしろおかしく自由にはね回るビクーニャ,威厳のある野生のヤギ,荷を運ぶ,がん強なラマ,ちょこちょこ走り回る,山のビーバーなどがその例です。動物園で,これらの中のあるものに出くわすなら,その動物の住みかである,そびえ立つ,清楚な山頂や深い岩の割れ目を,ちょっと,心に描いてみてください。
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バスで密林を通ってゆく,ブラジリアへの旅目ざめよ! 1970 | 9月22日
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バスで密林を通ってゆく,ブラジリアへの旅
ブラジルの「目ざめよ!」通信員
わたしたちは奥地へ直行する興味深い旅行の計画を立てました。目的地は美しい新首都ブラジリアです。この町のことはよく聞かされるし,今ではハイウェーも完成し,正式に開通したので,一度自分で見てこようということになったわけです。ハイウェーはBR14と呼ばれています。
この二車線道路は,アマゾン川の古い港町ベレムから,ブラジリアまでの約2,200キロを,ほとんど一直線に南下します。中央ブラジルの高地に,この近代都市の建設がはじまったのは,1950年代の末で,首都になったのは,1960年4月でした。わたしたちは,ジャングル・ハイウェーBR14を行く,4日間にわたる,ブラジリアへのバス旅行を楽しみにしていました。
興味を引かれる
こんなハイウェー計画をいったいどのようにして達成するのか,いつも理解に苦しんでいました。技術的な観点から見て,大きな川に橋をかけたり,湿原地を横断する道を作ることは不可能だ,と多くの人は考えました。ヘビ,トカゲ,ジャガーなどの危険な動物の出没する地域にはいることも想像してみなければなりません。そのうえ,湿気と
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