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    目ざめよ! 1970 | 9月8日
    • アルゼンチンの「花の町」訪問記

      アルゼンチンの「目ざめよ!」通信員

      毎年開かれる花祭りの時にアルゼンチンの「花の町」を訪れると,いろいろな形の花のさまざまな色合いにまず目を奪われます。そしてあたり一面には快いかおりが漂っています。おびただしい数の草花を見て,創造者のお造りになったものに驚嘆なさるでしょう。『栄華をきわめた時のソロモンでさえ,それらの花ほどには着飾ってはいなかった』のです。―マタイ 6:28,29,口語。

      ブエノスアイレスの北西約50キロの地点にあるエスコバールが,この花祭りの行なわれる町です。祭りの期間にそこを訪れるなら,色やかおりを楽しむことができます。この地域はたいへん肥沃な土壌に恵まれ,花の栽培に適した高さに位置しています。エスコバール郡区は約5万人の人が住んでおり,ここにアルゼンチン最大の日本人居住地があります。日本人120世帯のうち95パーセントは草花栽培に従事しています。

      この地域には草花を栽培している業者が400軒以上あり,そのうちの約300軒は温室を持っています。また多くの草花専業農家は屋外栽培をしています。この産業の規模を知っていただくために,昨年度の数字をあげると,次のとおりです。エスコバールから日に400カゴの花がブエノスアイレスの花市場に送られました。それほど多くはないと思われますか。ところが,一つのカゴの中には,各24本のグラジオラスがはいっている箱が30から40,100本入りのカーネーションの箱が15ケース,48束入りのバラの箱が20個はいっているのです。この商品の市場価格を見積ると,1日800万ペソス(約820万円)になります。

      すばらしい花の展示会

      たしかに,この町を訪れるには花祭りの時が最高です。おびただしい数の花々が展示してあるのです。たとえば,片手にはいらないほど大輪のカーネーションがあります。これはシムという品種で,赤,白,ピンク,その他淡い色の花をつけます。また白い細縞のはいった品種があります。これはたいへんみごとで今年第一位になるかもしれません。

      ツツジもあります。ここにあるのは木と見まがうほど大きなツツジで,花をいっぱい咲かせています。花の色も白,ピンク,紫,さんご色,その他2色のしぼりになったものなどいろいろあります。

      次はバラです。日本人の男の人たちがかがんで,花弁の裏や花梗を見ています。バラに限ってそんなにていねいに調べているのはなぜですか。その人々は花祭りの審査員なのです。花の審査には三つの要素が考慮されるようです。まず第一に,カーネーションあるいはバラの花梗は,花が開いた時それをしっかりささえられるほどしっかりしていなければなりません。次に色の純度すなわち均質性が考慮され,最後に審査の対象となるのは花の大きさです。

      この祭りにはバラがほんとうによく出品されます。手前には真紅のバラ,向こうの方にはスーパー・スターと呼ばれるオレンジ色のたいへん人目を引く品種があります。それから2色以上のしぼりになった花をつける品種も出品されています。黄色のバラはバッカニアと呼ばれ,さらに向こう側にはサスペンスという名のバラが見えます。

      木々の幹にまつわりついている珍しいきれいな花を見逃さないでください。これらはラン科の植物で,大きさや形も変化に富んでいます。そして非常に小さなランばかりでなく,木をおおうほど大きなものもあるのです。花の形がたいへんよくととのっていることに注意してください。非常に新鮮でピチピチしているようです。

      ここには見るものがほんとうにたくさんあります。たとえばサボテン部門には,球形・円柱形・卵形・円錐形・三稜形その他,目を見張るような多種多様の幾何学的な形をしたサボテンが見られます。しかもそれらの大部分は今を盛りに花をつけており,大へん美しいのです。しかし,ほかにもシネラリア・グラジオラス・菊・チューリップ・スィートピー,その他数々の目を奪うばかりに美しい部門がありますから,一つの所にあまり長居するわけにはいきません。

      日本式庭園

      日本式庭園を見ないで,エスコバールを訪れたということはできません。ここの地方自治体が必要な土地を提供し,日本人居住者が庭園を造ってアルゼンチンの人々に贈ったのです。5,000平方メートルの土地に趣きよくしつらえられたこの庭園は,築山山水と呼ばれる古典的な型で,日本の風景を小規模に擬しています。

      庭石はコルドバ州のアルタグラシア,サンルイス州のラトマ,ブエノスアイレス州のオラバリアから特別に運ばれました。その中には刻んだ石もあれば,切り出されたままのものもあります。

      庭園内の小池に典型的な日本風の石橋を渡すため,シエラ・チカから囚人の一団が雇われました。その石橋は庭の美観をいっそう引き立てています。さらに,古風な趣きを添えるため,九つの石燈籠が日本から輸入されました。この庭造りに要した人員は全部で約3,000人,250種類の木が植えられました。総工費は約5億円に上ったといわれています。

      花祭りの目的

      この色彩豊かな祭りとお別れする前に温室を訪れ,目を見張るほどたくさん種類のある中から,居間や中庭に飾るために一鉢の花を買うのもよいでしょう。ほとんどの人が,色とりどりの美しく,忘れがたい展示会の思い出に一鉢買って帰ります。それは正しく世話をすれば長い間楽しめる記念品となるでしょう。

      しかし,こうした祭りを毎年催すには,大量の草花を売りさばくということのほかに,もう一つの理由があります。庭師や栽培業者のための学校を建てる資金を集めているのです。種や球根を得る新しい技術の開発を目的とする学校ができれば,種や球根を輸入する必要がしだいになくなるでしょう。すでに2,500ヘクタールの建設用地が購入されています。学校が実際に建てられたあかつきには,さらに多種類にわたる草花がこの花祭りに展示されることでしょう。そしてエスコバールは,アルゼンチンの「花の町」という名称を維持することに努めるでしょう。

  • 一番よく読まれる雑誌
    目ざめよ! 1970 | 9月8日
    • 一番よく読まれる雑誌

      ◆ デンマークのエホバの証人のある奉仕者は,必要の大きな所で奉仕するため,家族でフェロ諸島のある島に移り,そこで小さな理髪店を開きました。その土地の者でない人が商売を成功させ,土地の人々の冷淡さを克服するのは容易ではないにもかかわらず,普通の新聞や雑誌とともに,「ものみの塔」と「目ざめよ!」誌を店頭に置いても,問題は何一つ生じませんでした。その奉仕者の話によれば,店に数人の客がいる時でさえ,「ものみの塔」と「目ざめよ!」誌が一番よく読まれるとのことです。顧客がしばしば雑誌を欲しがるので,奉仕者は多くの人に証言し,書籍や雑誌を何冊も配布しました。

      ― エホバの証人の1970年度年鑑より

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