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栄光をもつて家に満たすものみの塔 1954 | 2月1日
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う』(ハガイ 2:9,ア標,ダーベイ訳)。国際連合ではなくて,ヱホバの崇拝の宮こそ,今日地上の唯一の平和の場所であつて,この世の諸国民はこの平和を奪うことは出来ません。この平和はヱホバ神が私共に与えて下さる賜物です。
38 ゼカリヤ書 9章9節の予言の成就として,ヱホバはどのようにエフライムとエルサレムから戦車と馬と戦争弓を絶ちましたか?
38 王なるイエスキリストがどのように来り,そして新しい世の試みられ,験された基礎としての天的シオンをどのように据えるかをヱホバが予言した時,ヱホバはこう言明しました。『われエフライムより戦車を絶ち,エルサレムより馬を絶たん。戦争弓も絶たるべし。かれ国々の民に平和を諭さん。その政治は海より海に及び,河〔曾つてバビロンによつて支配されたユフラテ河〕より地の極におよぶべし。』(ゼカリヤ 9:9,10)戦車や馬や戦争弓はすべて肉の武器の古代的象徴でした。エフライムを頭とする王国とエルサレムを頭とする王国とに分裂したイスラエル人達は,時々これらの戦争の道具を用いてお互いに兄弟殺しの争闘を行いました。しかし終にヱホバはエフライムとエルサレムを一つの民として結合させて,お互いに戦うために用いる戦争の武器を絶ちました。霊的イスラエルの遺れる者も同様です。彼らが以前どんな宗教的又は政治的言明や忠実さを示したにも拘らず,ヱホバは王を通じて彼らを一つの国民に結合させ,平和に神を崇拝し,神に奉仕出来るように聖霊を以て彼らを助けます。霊的イスラエルは一致結合してヱホバの王を支持します。
39 ヱホバの王が今日平和を語るのは,何故この世の諸国民に向つて語るのではありませんか? この故にヱホバの証者は何を行うことを抑制されていますか?
39 『平和の君』である王はその平和の統治を一致結合し,平和を保つている霊的イスラエルだけに制限しないでしよう。ヱホバは言い給う。『かれ国々の民に平和を語らん』。イエスキリストが今日この世の諸国民に向つて平和を語らない以上,どうしてそれがあり得ますか? 彼はハルマゲドンで万国を,ほんの陶工のうつわもののように,こなごなに打砕くために鉄の王杖を揮います。彼は諸国民に対するヱホバの次の宣言に基いて,ハルマゲドンで御自身と戦うように万国に戦いを挑みます。『もろもろの国に宣べ伝えよ。戦争の準備をなし,勇士をはげまし,軍人をことごとく近かより来らしめよ。汝らの鋤を剣に打ちかえ,汝らの鎌を鎗に打ちかえよ。弱き者も我は強しと言え。四周の国々の民よ,汝らいそぎ上りて集れ』(ヨエル 3:9-11)。万国に対するこの戦争宣言の命令に基いて,ヱホバの証者は,どのような平和主義者の制度にも参加出来ませんし,また参加しないでしよう。彼ら平和主義者の制度は,キリスト教の名で行う戦争を止めさせようと国家政府に督促しています。今年の4月8日に国際連合の通常会議は,この世の諸国民の間の恒久平和のために努力するという妄想の下に,軍備縮小の決議を可決しましたが,ヱホバの証者はこの決議を少しも支持しないでしよう。第一に,そんな事をするのは無益です。第二に,そしてそれは更に重大ですが,それは証者達に対するヱホバの御命令に反します。
40 王が諸国民に平和を語ることについての私たちの質問に対する答を探す時,イザヤのどんな特別な予言に耳を傾けるように呼び掛けられますか?
40 では,王が諸国民に平和を語るということは何を意味するのですか? それは何時適用されるのですか? 次の御言葉をお聞き下さい。そしてお聞きになつたら,万国の願わしい者がヱホバの崇拝の家に来ることをお考え下さい。『末の日にヱホバの家の山はもろもろの山の頂きに堅く立ち,もろもろの嶺よりも高くあがり,すべての国は流れのごとくこれにつかん。多くの民ゆきて相語り言わん,いざ我らヱホバの山に登り,ヤコブの神の家に行かん。神われらにその道を教え給わん。われらその道を歩むべしと。そは法律はシオンよりいで,ヱホバの言葉はエルサレムより出づべければなり。ヱホバはもろもろもろの間を裁き,多くの民を責め給わん。かくて彼らはその剣を打ちかえて鋤となし,その槍をうちかえて鎌となし,国は国に向いて剣をあげず,戦争のことを再び学ばざるべし』― イザヤ 2:2-4。
41 この世の国々の完全な,そして永久の軍備撤廃は何時でしようか? 何故ですか?
41 この世の諸国民はヱホバの審判に注意を払う人々ではなく,またヱホバの叱責に気を付ける人々でもありません。彼らの軍備縮小の会議や決議は決して完全な軍備撤廃のためのものではなくて,単に軍縮制限のためのものに過ぎません。そしてこれらの会議と決議は,諸国民が剣を鋤に打ちかえ,鎗を鎌にうちかえ,そして剣を下に置いて,戦争を学ぶことを止めるように,今まで決して導かなかつたし,またハルマゲドンの始まる以前決して導かないでしよう。『全能の神の大いなる日の戦』が彼らを撃つ時,彼らは現代科学によつて改良されたすべての兵器で充分に武装するでしよう。その兵器の多くについての知識を私共は今まだ持つていません。しかしハルマゲドンが成し遂げられる時,ヱホバの王は御国に敵対するそれらのすべての国々をこなごなに打砕くでしよう。その時はじめて私共は完全に軍備を撤廃し,そして永久にそうなるでしよう。
42 では今ヱホバの審判と叱責に気をつける者は,諸国民の内の誰ですか? そして彼らはハルマゲドンでさえも如何にしてそのように行いますか? 何故ですか?
42 この故に今ヱホバの審判と叱責に注意し,今ヱホバがシオンとその宮から彼らを教え給う道に歩む者は,このようなすべての国々と国民の中から出て来た願わしい者らの『大いなる群衆』であります。これらの者は今完全な軍備撤廃を行います。即ち彼らは以前決死的争闘のために専用されていた兵器類を平和的な,生産的な用途に変え,実際にお互いに振り廻し合つていた剣を下に置き,もはやそのような肉の戦争のことを学びません。ハルマゲドンが始まつて,ヱホバが敵共を狼狽させる時,それらの敵共のおのおのはおのが兄弟に叛いて手を振り上げるでしよう。しかし万国から出て,高くそびえている『ヱホバの山』に来たこの『大いなる群衆』はそんな事をしません! 彼らすべては『すべてのものよりも優る平和の神』と一致して堅く立つことが出来るように,おのおのがその兄弟に援助の手を貸すでしよう。彼らは皆共々に『ヤコブの神ヱホバの家に流れのように集まつて来たのですから,その通り行うでしよう。そしてヱホバの家でヱホバは次の御目的を励行致します。『この処においてわれ平和を与えんと万軍のヱホバ言い給う』― ハガイ 2:9,ア標。
43 どんな光景を目撃する私共は如何に幸福ですか? そしてこれに関聯して私達はどのようにして更に幸福になれますか?
43 では,ごらんなさい。今日ヱホバの崇拝の家は栄光に満ち,神の平和が与えられています。ヱホバの御言葉の証明であるところの,この光景を目撃するために生きている私達は何と幸福なことでしよう。『清き美わしきものをもて』清く神を崇拝し,そして地の極にまだ残つているすべての願い求めつつある人々を助けることによつて,更に大なる栄光をもつて神の家に満たすために,絶えず休みなく働きながら神の家に住むことは私達にとつて何と幸福なことでしよう。
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『チエツコの共産主義者はヱホバの証者を迫害する』ものみの塔 1954 | 2月1日
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『チエツコの共産主義者はヱホバの証者を迫害する』
『チエツコの共産主義者はカソリツクのみならずヱホバの証者をも迫害する』という見出しの下に,合衆国のカソリツクの週間紙,我等の日曜訪問者は,1953年5月17日に,ロンドンからの次のようなニユースを出版しました。
『チエツコスロバキアでは,カソリツク教会と教会の最大の反対者であるヱホバの証者達の群上に,非常なそして残酷な抑制が加えられている。此処で得た報告によると,チエツコスロバキアでは2260名のヱホバの証者 ― その中460名は婦人 ― が拘引されている。彼等の指導者ボミル・ミラーは最近15年の重労働という刑を宣告された。前の指導者であるジヤン・セビンは18年の禁錮の刑を宣告された。ナチの時代には,セビンはデカウとブケンワルドの収容所で6年を過した。1950年,彼の監督の地位を無理に止めさせようした結果,彼は病気にかかり,不具になつて仕舞つた。欧州では国際聖書研究生協会としてよく知られているヱホバの証者達は,他の鉄のカーテンの国々,特に東部ドイツでひどい迫害を受けている。その運動の指導者達が語るのに彼等はプラグの当局が取つた処置はチエツコスロバキアでのその派を殆ど消滅させてしまつたことを信じている。』
前述の報告によると,共産主義者はカソリツクとヱホバの証者との間に区別なく迫害していると述べながら,刑務所にいるカソリツクの数が発表されていないことは興味深いことです。1951年度のヱホバの証者の年鑑に出ている最も最近に発表された数字によると,チエツコスロバキヤにいる証者達の9割が今刑務所に入つています。
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