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    目ざめよ! 1983 | 3月22日
    • 塩地をその住みかとした。それは町の騒ぎをあざ笑い,忍び寄る者の騒々しい音を聞かない。それは山々をその放牧地として探り,あらゆる緑のものを捜し求める」― ヨブ 39:5-8。

      この描写は,野生ロバの現代の生息地に適合しますか。「動物たちの野生の野生の世界」と題する本はこう述べています。「アフリカ野生ロバは,気温が摂氏50度にもなることのある荒涼とした岩地に住む」。エチオピア北部のダマキル窪地にある広い塩の平野は,人間の姿をほとんど見かけない寂しい砂漠です。ここにすばらしいソマリの野生ロバが繁殖しています。塩は野生ロバの好物の一つなのです。野生ロバのうちで最も大型のキャンは,チベットの高度4,500㍍の山中に住んでいます。身も凍るような冬の寒さと雪の深さにもかかわらず,その野生ロバは「あらゆる緑のものを」捜しながらこの山地で生き延びています。この点につき,「野生のウマ・ロバ・シマウマ」と題する本はこう説明しています。「キャンは草や丈の低い植物,特に低湿地に生える堅くてとがったもの,ケイ酸の豊富なものを食物としている。他のどんなウマ科の動物も,それらの植物では,より繊細な口を切ったり傷つけたりしてしまうことだろう」。

      人間は野生ロバをこれらの地域からおびき出すことができるものでしょうか。「この動物は,のどが渇いている時でも,人間の住みかからはずっと遠くに離れている」と,「野生動物国際百科事典」は述べています。このすべては家ロバの性質とは全く正反対です。

      耳長さん ― 人間の言いなりになる奴隷

      性質はのろくても,ロバは喜んで人間のために重い荷物を運びます。1日の重労働の後も,わずかな干し草と少量のきれいな水で満足します。その気長で辛抱強い性質ゆえにある人はロバをばかにします。それで,愚かな人間を表わすのに「君はばかなロバだ」という軽べつ的な表現があるのです。しかしロバは愚かでしょうか。「そうではない」と権威者は主張します。「ロバが自分にとってきつすぎる仕事を時折りかたくなに拒むことがことわざの種になったが,同じようにロバがことわざの上で愚か者扱いされてきたのは,残酷で粗略な扱いを受けたときのその反応に起因するのであろう。本来は気長で粘り強い。優しい扱いを受けると,主人に対し愛情と愛着をもってこたえる」― ブリタニカ百科事典(英文)。

      実際,ロバは馬より頭がいいと考えられています。親切な訓練にこたえ応じて,ある程度主人を反映するのです。(箴言 12:10)飼い主としての経験を持つアベリル・スウィンフェンはこう書いています。「ロバが何を成し遂げることができるかは,大部分飼い主がそれに何を教えようとするかにかかっている。……その知覚作用は鋭く,人間にも簡単にすっかり慣れてくれる。したがってこの動物の行動上の連鎖は,かなりの程度その所有者あるいは指導者のそれを反映する」。

      ロバの優れた記憶力は,その頭のよさの証拠です。初めて通った道でもロバは忘れません。ある飼い主たちはロバが家まで自分たちを引いて行ってくれるので,手綱を手離し,荷車の中で昼寝をします。荷車の中で座って宿題をしている間に,ロバが学校へ連れて行ってくれた時のことを思い起こす人もいます。

      ロバの力は品種によって違います。ロバは平均75㌔の荷物を運ぶことができ,2.5㌧の物を引っぱることができると言う権威者もいます。ロバは馬とは違いだ円形をしていますが,それは荷物を運ぶには理想的な形なのです。

      重い物を運ぶ能力と足取りの確かさとによって,ロバは山の多い国で重宝がられています。南アフリカの山岳王国レソトでは,ロバは貴重な財産です。この山に住む人々は,道路が余りないため,畑から店に荷物を運ぶ時にはロバに頼っています。このことで思い起こすのは,山の多いエドムの近くに住んでいたと思われる裕福な人,ヨブのことです。ヨブは確かに,自分の持っていた幾千頭もの雌ロバの働きに感謝しました。―ヨブ 42:12。

      科学技術の進歩のため,世界の数多くの地域でロバは時代遅れになっています。では,人間の言いなりになる奴隷,耳長さんにはどんな将来がありますか。

      人間の愛ある創造者が,ロバだけではなく,ご自分の地上の創造物全体を絶滅から救うために時宜にかなった方法を取られることをわたしたちは確信できます。その方は,この地球が全世界的な楽園に変えられると約束しておられます。野生動物も家畜も,その美しさに貢献し,神から与えられた性質に応じて各々の役割を果たすことができるでしょう。このことは従順な人類に何とすばらしい喜びをもたらすのでしょう。―創世記 1:28。ホセア 2:18。啓示 11:17,18; 21:3-5。

  • ロバは御しやすい ― そうとばかりは限らない!
    目ざめよ! 1983 | 3月22日
    • ロバは御しやすい ― そうとばかりは限らない!

      ゆっくりと山道を登っていた50頭のロバが,どう猛な牧羊犬に襲われました。ロバは背中に重い荷物を負いながら,恐れた風もなく犬を無視して歩き続けました。様子が変わったのは,1匹の犬が先頭を行くロバの後ろ足にかみつこうとした時です。

      ネイチャー・マガジン誌の中でフランク・ヒベンはこう書いています。「犬がロバの足を襲った瞬間,そのロバは重い荷物をものともせず,電光石火の勢いで向きを変え,すんなりとしたひづめで,歯をむいてうなっている犬の顔を蹴り上げた。と同時にロバは洞窟のような口を開け,力の限り叫んだのである。……この時まで,私はロバの鳴き声を一度も聞いたことがなかった」。1頭また1頭と,50頭全部がそれに倣いました。それは驚くべき鬨の声でした。

      犬が攻撃を再開するや,後方にいたロバが何頭か走って来て2匹の犬を取り囲みました。怒り狂ったロバの輪に入り込んでしまった「1匹の犬は,逃げ道を見付けたと考え……しっぽを巻いてその方向に走って行った。一番近くにいたロバは頭をすばやく下げた。その歯は犬の背中でがっちりかみ合わされた」。こうして2匹の犬は共に捕らえられ,その輪の外に投げ出されました ― 死体となって。他の犬は逃げました。「3ないし4頭のロバはその鼻の穴を大きくふくらませ,まるで仕事が終わったかのように大声で鳴いた。それから全体が再びいかにも眠たげな重い足どりになり,隊列に戻った。ロバはまた“ただのロバ”になった」。

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