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    目ざめよ! 1971 | 9月22日
    • 沈黙の三秒間

      オーストラリアの「目ざめよ!」通信員

      自分の住む地域の国営放送局にラジオのダイヤルを合わせているオーストラリアの人たちは,毎晩7時になると,アナウンサーが冷静な声で,「こちらはオーストラリア放送委員会です。東部標準時間は7時になります」と言うのを聞く。すると,時報のピッピッピッという音が5回くりかえされ,ファンファーレがそれにつづき,アナウンサーが再び冷静な声で「ニュースの時間です」と言う。

      その時報からファンファレーまでのあいだの重要な「沈黙の三秒間」に,莫大な量の作業が行なわれることに気づいている人は少ない。この3秒間に,オーストラリア6州で,少なくとも28人が,番組の切りかえに関係する操作を行ない,それによって,すべての州の国営放送局は,ニューサウスウェールズ州のシドニーにある親局からの番組の受け入れ態勢をととのえるのである。

      しかしどういうわけでこの重要な沈黙の三秒間が生まれたのであろうか。

      オーストラリアのラジオ放送制度

      オーストラリアには特殊なラジオ放送制度がある。しかし,普通の商業ラジオ放送制度があるのは他のほとんどの国と同じで,100局を越える商業ラジオ放送局がある。商業ラジオ放送局は広告主に依存している。だから,どんな番組の放送を行なうかは広告主に大きく依存している。番組がもし多数の人々の好みに合わされる傾向があれば,その質は低下する可能性がある。

      しかし議会条令により,良いラジオ放送を確保するための委員会 ― オーストラリア放送委員会 ― が設けられた。この委員会は政治的には独立している。その運営基金は大部分はすべて各地のラジオ・テレビ所有世帯主が支払う受信料によってまかなわれる。

      委員会の任務は,広い分野にわたって,特別に質の良い番組を供給することである。そうすれば,視聴者は,自分たちの必要とするもので商業放送局がほとんど取りあげない内容の番組に接することができるわけである。そこで,このことを成し遂げるために,全国番組,地方番組,州間番組の三つの別々の番組が設けられている。この三つの番組は各州で同時に放送される。

      商業スポンサーの好みを考慮することなどにわずらわされることなく同委員会は各地方全域にニュース,オーケストラの演奏,議会の動き,室内楽,時事問題,解説,若い人たちのための軽いプログラムなどを提供する放送番組を企画することができる。これはみなオーストラリアの一般視聴者にとって有益である。

      したがって,オーストラリアの商業放送局は,自分たちの番組のレベルを,視聴者がダイヤルに手を延ばすようなものに低下させる気はない。

      技術面

      ラジオおよびテレビの放送事業の技術面を扱うのは,おもに郵政省(PMG)の仕事である。郵政省は,無線電信,電話,電報,14の大都市のラジオ送信機,いく十かの地方放送送信機,多数の短被送信機,そしてテレビ送信機の大部分を扱っている。

      スタジオの施設は同委員会によって運営されるが,番組がいったんスタジオから流されると,郵政省当局がそのあとの仕事をひきつぎ,増幅器,切換器,オーストラリア全土にまたがる番組線に関する操作を処理する。

      番組線はとくに質が高く,可聴周波数を目立つひずみもなく通過させる周波反応をもつ。これらの線は,ひずみ率が一,二%を越えないように毎日テストが行なわれる。

      地方放送送信機が放送するのは,ほとんど適当な主要都市のスタジオが供給する番組にかぎられる。しかしルート上にある地方スタジオからのローカル番組を挿入するための設備もある。これらのスタジオのニュース放送担当者は,ローカル・ニュースや,その地方と関係のある事柄,また地方で編成した音楽番組を放送する。

      普通,これらの地方スタジオによるローカル番組は毎晩7時直前に放送される。

      重要な三秒間

      活動のときがきた。何が起こっているのだろう? 地方局のアナウンサーは,地方のニュースと発表を放送しながら,頭につけた受信器で,線を伝わってくる主要都市のアナウンサーの声を聞いている。そして主要都市のアナウンサーが,「こちらはオーストラリア放送委員会です。東部標準時間は7時になります」という時に自分も同じことが言えるように,自分の放送を同期状態にする。それから自分のマイクロホンのスイッチを切り,主要都市のスタジオをつなぐスイッチをさっと自分の送信機につなぐ。

      この動作は,この瞬間にオーストラリア全土の地方局アナウンサー全部によってなされる。主要都市のアナウンサーは時報キーを操作する。すると,時報のピッピッという五つの合図が州内の全部の局で聞かれる。時報キーを操作するのと同時に,首都局のアナウンサーは自分の放送網スイッチを入れる。すると,全国,地方,州間放送網がひとつになるので,幾十という表示器のライトがひらめく。

      そして,「沈黙の三秒」がつづく。

      各主要都市アナウンサーは,番組線を伝わってくる中央アナウンサーの声を聞いていて,中央スタジオからの時報を聞いたら,自分の時報のスイッチを切り,中央スタジオと結ぶキーを自分の設備につないだのである。ということは,シドニーの中央スタジオは今,その州の番組ライン,主要都市スタジオ,切換室,種々の中継線テストルーム,地方スタジオをとおして国内(西オーストラリアは例外)の最も遠いところにある送信機と,つながったことを意味する。

      中央アナウンサーがキーを操作する。時報の最後のピッという音から3秒後,ニュースを紹介するファンファーレが全国にひびきわたる。

      何千キロもの番組線,何百という増幅器,また何十人もの人間が,あの「沈黙の三秒間」を聴衆にもたらすことに従事しているのである。

  • 親族に証言する
    目ざめよ! 1971 | 9月22日
    • 親族に証言する

      ● あなたはいろいろな機会を十分に活用して親族に証言しておられますか。もしそうでないなら,あなたに励みとなる次のような経験があります。南西アフリカのある若い夫婦が,エホバの証人である親族を訪れるために遠方の町まで旅行しました。そのエホバの証人はふたりに真理を説明し,多くの質問に答えました。そしてふたりの住んでいる町にあるエホバの証人の会衆の監督に知らせました。その監督がふたりを訪問しないうちに,彼らは監督に電話をかけて家庭聖書研究を依頼しました。聖書研究はその週末に始まり,同じ日,ふたりは公開講演会に出席し,「ものみの塔」研究,巡回する監督奉仕者の最後の話も聞きました。巡回する監督奉仕者がその次に訪問した時には,ふたりはすでに野外奉仕に携わっていました。彼女は夫とともに奉仕し,夫の旧友のひとりと家庭聖書研究を取り決めました。その新しい伝道者は自分で家庭聖書研究を司会して大きな感激を味わっています。

      ― エホバの証人の1971年度年鑑より

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