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  • 偽りの宗教に対する神の裁きの執行
    ものみの塔 1964 | 3月15日
    • それにも拘わらずこのような獣に乗ることを熱心に望む大いなるバビロンは,それを是認しました。大いなるバビロンのペットである「獣」に国家主権と権力を与えることは,どんな結果になりますか。黙示録 17章14節はそれに答えています。「彼らは小羊に戦いをいどんでくるが,小羊は,主の主,王の王であるから,彼らにうち勝つ。また,小羊と共にいる召された,選ばれた,忠実な者たちも,勝利を得る」。底なき所から上っていま存在している赤い獣は,このようにして,またこの理由で「滅びに至る」のです。この事が起こるとき,「御言が成就」します。―黙示 17:8,17,新口。

      59 しかしだれがまず滅びますか。だれの手によって?

      59 赤い「獣」の背に乗る大いなるバビロンが滅ぼされるのは,獣の滅びと同じ時ですか。淫婦である彼女は獣の最後を見届けるまでその背に乗っていることができますか。そうではありません。すでに定められ書きしるされている神の裁きによれば,決してそうではありません。すでに下された神の宣告によれば,彼女の愛したものが,それ自身滅ぼされる前に彼女を滅ぼします。彼女は長い間この「獣」と十の角に対して淫婦の利己的な愛を抱いてきました。そして何時までも魅力を失わず,彼らの利己的かつ不道徳な快楽の欲求を満足させることによってその保護を得られると考えています。しかしそう考えるのは大間違いであり,彼女は意外な目にあわされてショックを受けるでしょう。

      60 淫婦のすさまじい最後を述べなさい。

      60 全能の神は,十の角がある獣と淫婦との利己的な結びつきを切りたちます。神は彼らの利己的な愛を激しい憎しみに変らせ,その結果,獣と十の角はその背に乗る淫婦を憎み,激しい憎しみを彼女にそそぎます。そのため彼女の宗教的パラダイスは荒廃に帰するでしょう。彼らは紫と赤の衣を彼女からはぎ取り,金と宝石の飾りを奪い,汚れで満ちている金の杯を彼女の手からたたき落とします。彼女は偽りの宗教として裸にされてしまいます。もはや彼女の肉体は愛撫と不道徳を行なわせるだけの魅力を持っていません。「獣」と十の角は彼女の肉をひき裂いて食べ,その骨を燃やして灰にしてしまいます。こうしてバビロン的宗教の世界帝国は灰に帰し,真の神エホバの崇拝者すなわち支配している御子イエス・キリストの忠実な追随者の足の下に踏みつけられるでしょう。―マラキ 4:3。

      61 どなたが赤い「獣」を滅ぼしますか。

      61 そのあとで赤い「獣」と十の角が滅びます。今度は底なき所ではなく永遠の滅びに陥るのです。彼らが戦いを挑む小羊は勝利を得,そのことが起こるようにします。

      62 バビロンと共に滅びたくない人々に,何がすすめられていますか。

      62 偽りの宗教の上に間もなく裁きが執行されることを知ったいま,私たちは何をすべきですか。バビロン的な淫婦は「多くの水の上」,あらゆる民族,群衆,国民,国語の上に坐っています。彼女は今なお私たちの上に坐っていますか。もしそうであれば,神の裁きの執行されるときに彼女と共に滅びるのを避けるため,いますぐにしなければならないことがあります。唯一の真の宗教を愛し,彼女の下から出て離れ去りなさい! 彼女は滅びに定められています! エホバ神の裁きによって大いなるバビロンは1919年に倒れました。その年以来,100万人以上に上る男女,子供がその中から出て来てエホバのクリスチャン証者となり,宗教的な自由を享受しています。いまや倒れた状態にある大いなるバビロンは,恐るべき永遠の滅びを間近にひかえています。そこで今なお,宗教的に大いなるバビロンの支配下におかれ,神を求める人々に向かって私たちは言います,大いなるバビロンを見捨てなさい!

      63,64 バビロンと共に滅びることを避けるため,このような人は何に加わりませんか。しかし永遠の救いを得るため,どなたに組しますか。

      63 これは「獣」とその「十の角」に加わって,バビロン的な宗教の世界帝国を滅ぼすことに手をかすという意味ではありません。この暴力行為をする「獣」とその「十の角」は救いを得ることがなく,また一緒になってそのような暴力をふるう人々も救いを得ません。偽りの宗教に対する裁きの執行者として神に用いられることは,盲目的な政治国家にまかせなさい。それは私たちのする事ではありません。

      64 唯一の真の宗教が私たちの救いです。その宗教によって私たちは,メシヤすなわちキリストである御子イエスを通して救いを差しのべて下さる唯一の真の神を崇拝します。エホバ神に祈って「あなたの御言は真理であります」と言われたイエスの言葉を,心に留めて下さい。(ヨハネ 17:17,新口)大いなるバビロンから私たちを解き放つものは真理です。聖書におさめられた神のことばを心に深く受け入れ,勝利を得た神の小羊の足跡に従って,この栄光ある崇拝の自由を享受する身となりましょう。神の小羊は大いなるバビロンの政治的な情夫に対して勝ちを得,神の勝利の御国の下にある完全な自由の中に私たちを導き入れます。メシヤによる神の国の治めが永遠のものでありますように!

  • 聖霊に満たされて大胆に神の言を語る
    ものみの塔 1964 | 3月15日
    • 聖霊に満たされて大胆に神の言を語る

      (1964年度エホバの証者の年鑑から)

      フィリピン共和国

      最高伝道者: 36,836

      人口: 27,473,000

      比率: 746人に1人

      フィリピン諸島で新たに2342名の人々がバプテスマを受けて兄弟や姉妹となり,御国の良いたよりを伝えるエホバの証者の隊伍に加わったのはよろこばしい事です。昨奉仕年度中の目立つ出来事は「永遠の福音」大会でした。これはフィリピン最大の大会となっただけでなく,最も楽しく最も充実した大会となりました。支部の僕から興味ある経験がいくつか送られて来ましたが,ここにその二,三を紹介します。

      世界一周大会の迎え役になり得た事は私たちの大きな特権でした。この最大の行事を準備するために数百人の兄弟たちが早くから良く働き,大会の組織は円滑に進みました。

      しかしながら,大会の始まる1日前の8月13日,暴風警報が放送されました。「ルディング」台風が近づいていたのです。台風の猛威は大会の初日に最高潮に達し,演壇と聴衆席につくられた仮屋根をこわし,スタジアムの各所を水びたしにしました。そのため野外奉仕のための最初のプログラムは取り止めになりました。しかしながら,昼近くなって風が静まると共に,たくさんの人たちが進んで働き始め,各所のこわれを修繕しました。プログラムはその午後から予定通り行なわれ,次第に高まる大会の雰囲気は最後の美しく晴れた日曜午後の公開講演会に,3万7806人を集めて最高潮に達しました。これは大方の楽観的予想をもはるかに上まわる数でした。

      こうして奉仕年度は大きな喜びのうちに終りましたが,年度の始めにはフィリピンの兄弟たちにとって心配な問題がありました。フィリピン政府が外国人宣教者のすべてを国外に追放するとの威嚇的な態度を示したからです。支部の僕は20日間の猶予を与えられ,その間に宣教者の追放措置に反論する覚え書の提出を求められました。

      これに対する回答として62年12月10日,追放局から支部事務所に宛てて1枚の手紙が届きました。その文面は次の通りです。「貴下ならびに貴下に所属する『エホバの証者』の国旗敬礼拒否に対する訴えはこのたび却下されましたので,これをお伝え致します」。この事件の却下をすすめた司法大臣の言葉が1962年12月6日付マニラタイムス紙に引用されていました。「宗教的信条の故に国旗を敬礼しないからといって,その市民は他に比べて愛国心がすくないとか,遵法精神に欠けているという事にはならない」。

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