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命の音信を携えて水路密林地帯に分け入る目ざめよ! 1979 | 6月22日
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の集会となるまでに発展しました。六人の宣教者が「川の危険」という使徒パウロの言葉を鮮明に思い浮かべたのは,このコンタマナでのことでした。(コリント第二 11:26)どのようなことがあったのでしょうか。
暴風を伴った激しいあらしが突如その地域に吹き荒れ,川の水かさが急に増したのです。増水した水は船をつなぎ留めておいたロープを引きちぎり,見張りに当たっていた乗組員はロープを固定させるために岸へ上がりました。しかし,自然の力によってロープはどれも切れてしまい,エル・レフーヒォ号は川の上で漂う状態になりました。船の中で眠っていた三人の乗組員は目を覚まし,急速に水かさの増す流れの中で船を操ろうとエンジンをかけました。ところが,彼らは川の水の猛烈な勢いで下流に流され,ちょうど川岸の崩れた所にぶつかって,川の中に転覆しました。このため,船は右側に傾き,兄弟たちは船内に閉じ込められた形になりました。数分後には船は沈み始めました。しかし,引き戸が開いていたため,中にいた人々は荒れ狂う水の中にはい出し,岸まで無事に泳ぎ着くことができました。
それは川岸にいた四人の宣教者にとって幸福な再会の一瞬でした。仲間の働き人の命を非常に気遣う余り,目に涙をためている者もいました。だれ一人命を失わなかったことを彼らはどれほどエホバ神に感謝したことでしょう。エル・レフーヒォ号はどうなりましたか。それは竜骨を上に向けて完全にひっくり返っていました。「有り難い,わたしたちの家はまだ引き揚げられる」と,彼らの監督,フランシスコ・エチェガライは言いました。
船が水面下に沈んでしまわないうちに復旧作業を行なうため,午前四時にすぐに準備が始められました。七時には,地元の材木会社の持ち主が親切にも貸してくれた二台のトラクターを使って船を川岸へ引き揚げることができました。乗組員たちは船を元の位置に戻そうと幾度も試みましたが,それがやっと元通りになったのは,近所からクレーンを貸りてきてからのことでした。この作業が完了したのは午後四時で,それは12時間にわたる重労働を済ませた後のことでした。彼らはやっと小休止を取り,食事をすることができました。すべての物を失い,疲れ果ててはいましたが,彼らはその日の終わりに,自分たちの目的を果たすために不可欠な家,つまりその屋形船を元通りにできたことを喜びました。幾らか修理を加えるなら,この船は,命に関する聖書の音信,「良いたより」を携えて,ジャングルの住人たちのもとへ行くのに再び使えるようになるでしょう。ここペルーのエホバの証人から財政面の援助を受け,修理に数か月間を費やした後,エル・レフーヒォ号は再び旅に出られるようになりました。
この“宣教者の船乗り”たちの行く手には何が待ち受けているのでしょうか。それは,マラニョン川とその幾百もの支流の全域に密生するジャングル,途方もなく広大なアマゾン流域に広がるジャングルです。わたしたちは,この勇敢な乗組員たちがエホバの祝福と保護の下に,割り当てられた地域すべてを回り,ペルーのジャングルに住む大勢の人々が偉大な創造者エホバに仕える機会を得られるよう援助できることを祈っています。
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閃光を放つ魚目ざめよ! 1979 | 6月22日
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閃光を放つ魚
◆ イスラエルのエイラート湾に,フォトブレファロン・パルペブラタスという学名で呼ばれる体長7,8㌢ほどの魚がいる。閃光魚という名で広く知られているこの魚は,水中を進む際に進路を明るく照らす。そうした光線源は何だろうか。光を発するバクテリアがこの魚の目の下にある器官内にいる。閃光魚は,常食としている小さな甲殻類動物を見つけるのにこの光線を用いる。しかし,攻撃をしかけてきそうなものに出会った場合には,まず光を照らしたまま進み,それから光を透さないまぶたを閉じてしまう。光が消えたら,別の方向へ一目散に泳いで逃げようとする。
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