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その相違はどのように世界を揺り動かしているか目ざめよ! 1975 | 5月22日
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ような事態をもたらし得るのは,非常に深刻な事情」にすぎないのです。
ですから,諸国家間の統一行動はいずれも,正義の原則や同胞に対する純粋の関心ではなく,利己主義や自己保存という不安定な土台に立脚し起こされたものであることには疑問の余地がありません。そのような基盤に基づいてなされる努力は成功するでしょうか。
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その相違はわたしたちの将来にどう影響するか目ざめよ! 1975 | 5月22日
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その相違はわたしたちの将来にどう影響するか
聖書は,これまでに考慮してきた世界情勢を驚くべき正確さをもって予測していました。「地上では……逃げ道を知らない諸国民の苦もん」を引き起こし,人々をして「人の住む地に臨もうとする事がらへの恐れと予想から気を失」わせるような事態がほんの一「世代」のうちに展開するさまを人類が目撃するということを聖書は予言していました。(ルカ 21:25,26,32。マタイ 24:3-8をもご覧ください。)こうした新たな全地球的挑戦に立ち向かう努力の一環として,諸国家はいよいよ多くの権威を国際連合に与えています。
このような事態を正確に予見した聖書の預言は,その国際的な組織が,先行する七人の「王」つまり聖書の歴史上順次優位を占めた七つの世界強国から出る「第八のもの」であることを明らかにしています。(啓示 17:10,11,口語訳; バークレー訳; 新世界訳)聖書は政府を表わすのにしばしば動物やその「角」を用いています。(ダニエル 7:17,23,24; 8:20-22)したがって,この複合的な政治勢力はここでは「獣」によって表わされています。この「獣」は世界を支配した以前の七人の「王」から出ており,それらの王たちを表わす「七つの頭」を持っています。しかし,その「獣」は「十本の角」をも持っています。(啓示 17:3,7)それらの角が何を表わしており,また何を行なうかは非常に重要な事柄です。
預言はこう続いています。「十の角は,十人の王のことであって,彼らは[この預言者の生きていた時代には]まだ国を受けてはいないが,獣と共に,一時だけ王としての権威を受ける」。(啓示 17:12,口語; バークレー; 新)預言的な意味で完全性を表わす数字を付した「十人の王」は,国連と共にしばしの間支配している今日の諸政府全体を表わしています。
過去の歴史と比べれば「一時」のようなその短い期間中,諸政府は他のほとんどすべての事柄では意見を異にしながらも,全地球的な平和と安全を確立するための人為的な企ての点で,ついに初めて『心を一つにして,自分たちの力と権威とを獣[つまり国連]に与え』ます。―啓示 17:13,口; バークレー; 新。
諸国家は以前起きたものとは全く異なる危機に直面していることを認め,ついに総力をあげて自国の主権を守ろうとする試みの面で一致団結します。そして,そのような統一行動が,自国の主権の基盤をなす,崩壊しつつある“文明”を救うものとなるよう必死に願っているのです。キッシンジャー長官はその点を次のように認めています。
「歴史家としては,人はこれまでに存在したどの文明も結局は崩壊したことを覚えておかねばならず……悲劇の必然性を感じながら生活しなければならない」。だが政治家としては,問題は解決されるに違いないとの仮定に立って行動しなければならない」。
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