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読者からの質問ものみの塔 1977 | 1月15日
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ラテン・ウルガタ訳,また他のシリア語の翻訳などです。これに基づいて,ある翻訳者たちは“70人”という読み方を捨て,その代りに“72人”を用いるようになりました。新英語聖書とエルサレム聖書はその最近の例です。ウエストコットとホートという学者たちも,自分たちの作成したギリシャ語本文の中でこの数を用いています。
しかし,“70人”という読み方を支持する有力な写本が数多くあります。それは,通例“新約聖書の写本の中で首位”とされる四世紀のシナイ写本に見られる読み方です。70人という読み方は,いずれも五世紀の写本である,アレキサンドリア写本,エフライム写本,シリア語ペシタ訳などの読み方でもあります。また,三世紀のパピルス(チェスター・ビーティ1)によれば,イエスは“70人”の弟子を遣わされました。―「新約聖書の本文」(1968年版)
それゆえ,定評ある多くの聖書の翻訳は,十分に支持され,よく知られている読み方,“70人”をそのまま残しています。「新世界訳聖書」には次のように書かれています。「こののち,主はほかの70人を指名し,行こうとしておられるすべての都市と場所へ,自分に先だってふたりずつお遣わしになった」― ルカ 10:1。改訂標準訳,アメリカ標準訳,およびR.ウェイマウス,R.リュー,K.ウエスト,W.バークレーの各個人訳と比較してください。
聖書学者たちは,初期の写字生がどのようにしてこうしたわずかな数字上の誤差を生じさせたかについて,様々な意見を出してきました。しかし,このルカ 10章1節の読み方に関する種々の専門的な文献を考察するあまり,各写本の示す事柄の主旨を見失ってはなりません。
古代写本や翻訳の多くは,イエスが大勢の弟子を遣わされたことを証明しており,基本的な点では全く一致しています。わたしたちには,弟子たちが遣わされた理由,弟子たちが行なうよう割り当てられた事柄,また帰って来た時の反応などに関する明確な記録があります。ほとんど2,000年を経た後,こうした完全な記述がわたしたちの手元にあるということは,確かに神がご自分のみ言葉を保存してこられた証拠です。
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遠くの国々を訪れるものみの塔 1977 | 1月15日
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遠くの国々を訪れる
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