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岩塊の中から採り出される金目ざめよ! 1978 | 8月22日
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状にするため,亜鉛粉が加えられ,こうして金は溶液から分離します。
アマルガム法とシアン化法によって,原鉱石中に含まれている金の90%以上が抽出されます。しかし,この段階では,抽出物の外観は金とはほど遠い感じです。金と水銀の合金,金アマルガムは銀色がかった灰色の粒状をしており,亜鉛と金の沈殿物は褐色がかった黒で軟泥状をしています。ですから,これらの両方の物質を濃縮工場から化学工場に送って,さらに処理しなければなりません。
最終的に微粒子を取り出す
金と水銀のアマルガムの変換はどのように行なわれるのでしょうか。水銀は摂氏357度で沸とうします。これに対し,金は摂氏1,063度になるまで融けません。ですから,アマルガム処理の最初の段階は,これを蒸留精製することです。アマルガムは,外に延びるパイプを取り付けた鉄製の円筒容器(レトルト)に入れられます。このパイプは流水で冷やされています。鉄製の容器を熱して,水銀を沸とうさせ,あとに金が残るようにします。蒸発した水銀は集められて,再び使用されます。
金と亜鉛の沈殿物は,これとは異なった方法で取り扱われます。これは酸で処理されます。この酸には亜鉛を溶かす力があるため,金が分離されます。こし取った金を洗浄して,乾燥させます。
ここまでくると,これら二つの濃縮物から得られた金は,ジグの“床台”の上に残っている他の金と混ぜて溶かすことができます。これらの金は黒鉛の大きなるつぼに入れられます。金の融解やスラグの生成を促すため,種々の化学薬品が加えられます。これらのるつぼは,石油を用いる耐火性の平炉の中で熱せられます。金が融解すると,これをかき混ぜ,鋳鉄製の鋳型に素早く流し込みます。不純物は貴金属より軽いため,かすとして表面に浮き上がり,凝固すると,スラグとして知られる表皮を形成します。数分間冷却した後,スラグをハンマーでたたき落とし,インゴットをきれいに洗います。インゴットは,純粋さの度合いつまり純度を分析された後,番号を付され,包装されて運び出されます。
幾㌧もの原鉱石からほんの数十㌘の金を得るべく,これだけ膨大な努力が払われているのですから,この黄金色の金属に高い価格が付けられているのも,少しも不思議ではありません。しかし,こうして得られた金の大半が銀行の金庫の中に隠されて,人間に直接用いられたり,役立ったりすることがないのは,なんという矛盾でしょう!
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ホンジュラス人の決意目ざめよ! 1978 | 8月22日
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ホンジュラス人の決意
ホンジュラスのある若い男の人は,近づくエホバの証人の大会に出席することを切望していました。彼は証人となって以来,このような大会を欠かしたことがなかったからです。しかし彼は大会前に病気になり,回復した時には,大会出席に必要な費用をかせぐ仕事を見つけることができませんでした。大会の2日前になっても金の工面はつかなかったのです。
ついで大会の前日,森へ出かけて行ったところ,驚いたことに木の中に一羽のオウムを見つけました。見まわすと,更に二羽の小さなオウムがいました。大会に出席することを決意していたこのホンジュラス人は木に上って三羽のオウムを捕え,それを売って,自分ばかりか,母親と弟も大会に出席できました。
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