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世界展望目ざめよ! 1985 | 8月8日
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同機関の推定では,ソ連の場合にその率は9%である。
核兵器保有能力を持とうとする努力を推し進める国の数も増えている。「カーネギー国際平和財団は……1983年以来,核クラブの正式会員になることに向けて,“重大な段階”を踏んだ国々8か国を挙げている」と,サイエンス・ダイジェスト誌は述べている。名前を挙げられた国々は,南アフリカ,パキスタン,インド,イスラエル,イラク,リビア,アルゼンチン,ブラジルの各国である。
原住民のための聖書
オーストラリアの原住民は間もなく,数ある自分たちの言語のうちの一つに訳された聖書の部分訳を入手できるようになる,とブリスベーンのクーリエ・メール紙は述べている。原住民の中で最大のグループの話すクリオル語が最も適した言語として選ばれた。この本の準備には10年の歳月が費やされた。Holi Baibulと呼ばれるこの本には,創世記とルツ記が収められており,さらに裁き人の書,四福音書,フィレモン,および啓示からの抜粋が収められている。
正確な時間
米国政府の計時の基準として使われている原子時計にまた,うるう秒が加えられた。1972年以来11回目である。気づかなかった人もあるかもしれないが,そのうるう秒は6月30日の終わりと7月1日の初めの間に入れられた。ワシントン特別区の海軍天文台の話では,地球の自転の速度に基づく太陽時が,セシウム原子の共鳴振動数に基づく原子時計ほど正確でないためにうるう秒が入れられる。地球の自転は,「誤差が1日に1,000分の1秒以内」であるが,原子時計のシステムは「誤差が1日に10億分の1秒以内である」と,ニューヨーク・タイムズ紙は述べている。
ビールと野球
大リーグの数多くの球団は,野球の試合中アルコール飲料を飲むことに制限を設けている。なぜだろうか。「ファンがけんかをしたり,卑わいな言葉を吐いたり,ビーチボールやビンをグラウンドに投げ込んだりすることについて憂慮の念が高まっているからである」と,ニューヨーク・タイムズ紙は伝えている。デトロイト市のタイガー・スタジアムでは,アルコール分の少ないビールしか売られていない。ニューヨーク市のヤンキー・スタジアムでは,7回でビールの販売が打ち切られる。シカゴ市のコミスキー・パークでは,飲みすぎないようにとファンに警告する言葉がビールのカップに印刷されている。アトランタ市では,グラウンドに近い特定の部分は,飲酒者立ち入り禁止になっている。野球のコミッショナーの顧問であるリック・セローネはこう述べている。「昨今では人々が球場での事件を恐れるようになっているが,球場は酔っぱらったり騒いだりするために出かけて行く場所でないことを知ってもらいたいと思う」。
大気汚染
化学会社は大気中に,発ガン物質を含む有毒物質を幾千トンも排出している,と最近の米国議会の調査は示している。その水準はかねて考えられていたよりもはるかに高く,またはるかに広範に及んでいることが分かった。「我々は数々の化学工場に関する情報を受け取ったが,そのほとんどは,日常の排出においてさえ,危険な化学物質を驚くほど高い割合で排出している」と,下院保健・環境小委員会のヘンリー・A・ワックスマン委員長は述べた。大気中の汚染物質に対する国家基準値は,石綿,ベンゼン,ベリリウム,水銀,塩化ビニールの五つの有害物質についてしか定められていない。他の物質に対する基準値は各都市あるいは州に任されており,その基準値には大きなばらつきがあり,時には桁が違うこともある。
過去を略奪する
史跡に対する世界的な略奪行為は「空前の規模に達している」と,US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌は述べている。「南北両アメリカおよび世界各地のすでに知られている考古学的遺跡すべてが蛮行によってほどなく裸にされてしまうのではないかと当局者は恐れている」。裕福な収集家から多額のお金を得るために,泥棒たちはアステカ族やマヤ人の墓,アメリカ・インディアンの埋葬地,沈没船などを荒らした。そして大抵の場合に史跡を荒廃させてしまって学術調査を不可能にしてしまう。「略奪の責任は,『レイダース 失われた聖櫃<アーク>』や『ロマンシング・ザ・ストーン』といった最近の映画における考古学の大衆文化的な描写にある,とする人は少なくない」と同誌は述べている。
ガンの脅威
「1985年に米国で誕生する子供が,やがて,健康な組織を冒すガンにかかる可能性は3分の1を上回る」と,米国ガン協会(ACS)の発行する「臨床医のためのCa-Aガン・ジャーナル」誌は述べている。同協会によると,1985年に生まれた男子について言えば,ガンで死亡する可能性はほぼ4分の1である。女子については,その可能性は5分の1である。ガンで死亡する確率が高くなっているように見える一因は,心臓血管系の病気のような他の死因となるものが減少しているために,人々が長く生きるようになったことにもある。この状況によって今度は,ガンにかかる危険にさらされることの多くなる人が,増えるのである,と同協会は述べている。もっと明るい面では,最近の米国ガン協会の報告は,「新たにガンと診断された患者の5年生存率は事実上50%」であることを示している。
第2位
「最近のギャラップ調査では,世界でも特に暴力的な国として,コロンビアに次いでブラジルが第2位に挙げられている。その調査によると,過去5年間に,ブラジルの家庭の34%は何らかの犯罪に遭った。米国におけるそれに相当する数字は13%である」と,ウォールストリート・ジャーナル紙は述べている。犯罪があまりにも多く起きるので,「暴力事件のニュースはもはや,ほとんど興奮を引き起こさなくなっている」とその記事は伝えた。銃の売り上げは伸び,ボディーガード産業は繁盛している。サンパウロとリオデジャネイロの警察は,強盗に遭う恐れがあるので,夜間に車を運転する人は信号でも止まらないようにと勧めている。強盗事件の大半は貧しい家庭の出である若者で,一司祭の話によると,そうした若者は,「金持ちから奪うのは全く正当なこと」と考えており,「盗みを罪として告白することさえない」。
言い訳なしの日曜日
ある日曜日に人々を教会に来させようとして,ベツレヘム合同メソジスト教会は,人々が口にする言い訳をすべて扱うことにした。テキサス州のラフキン・デイリー・ニューズ紙に伝えられたところによると,ゆっくり眠れるのは日曜日だけと考えている人々のためにはベッドがあり,好きな番組を見逃したくないと思う人々のためにはテレビがあり,「わたしが教会に行ったりしたら,屋根が落ちてくる」という人のためにはヘルメットがあった。建物の中が暑すぎるとか寒すぎると感じる人々のためには毛布と扇子が準備され,知っている人がいないという人のために名札が,日曜日は遊ぶことにしている人にはスポーツ用品,着る物のない人には衣服が用意された。そのほか,背もたれの垂直な堅い椅子と安楽椅子,送迎サービス,「出席している偽善者すべての記録を取るための」スコアカードなどが用意された。
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他のほほをも向けるべきですか目ざめよ! 1985 | 8月8日
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他のほほをも向けるべきですか
そうするのは今日でも実際的なことですか。お子さんに,そうするよう教えたほうがよいでしょうか。
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