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お子さんのためにどんな将来を開くことができますかものみの塔 1968 | 6月15日
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クリスチャンの両親が子供に教えなければならないのも,それと同様な戒めです。(マタイ 22:37。コリント第一 6:9,10。黙示 21:8)親は,真理と正義に対する愛を子供に教え,霊的なものの価値および創造者に対する信仰を子供の心に植えつけなければなりません。この教えを絶えず,「家に座する時も路を歩む時も寝る時も興る時も」授ける必要があることに注目してください。つまり子供の心に敬虔な資質を培うことを,絶えず心がける必要があります。
愛のある規律が必要
子供たちの将来を確実なものにするには,この訓育のプログラムに愛のある規律を含めなければなりません。子をその道に従って教えるとは,何が正しいかを教えるだけではありません。実際に正しい道を進んで行くように,子供は陶冶され,動機づけられることが必要です。そのためにはしばしば繰り返して教えるだけでなく,矯正そして時には不従順に対する罰を与えることが必要です。
子供は正しいことをするように生まれついてはいません。霊感による聖書の箴言が述べているように「愚かなことが子供の心の中につながれている,懲らしめのむちは,これを遠く追いだす」のです。(箴言 22:15)なんの制限も課すことなく,子供を放任すべきであるという考えは,正しくありません。それで子供の将来をほんとうに心配する親は,箴言 29章15節にしるされた,霊感によるすすめに一致して行動します。「むちと戒めとは知恵を与える,わがままにさせた子はその母に恥をもたらす」。
こらしめを与えることは,親が子供を愛し,子供のために幸福な将来を願っている証拠です。神のことばはそのことを明らかにしています。「むちを加えない者はその子を憎むのである 子を愛する者は,つとめてこれを懲らしめる」。(箴言 13:24)子を愛する親は,子供が正しい行ないをすることを望み,それで子供を正しい道に導くのに必要な手段をとります。聖書に示されているように,適切なこらしめは確かに有益です。「それによって鍛えられる者に,平安な義の実を結ばせるようになる」― ヘブル 12:11。
ふつうに考えられているのとは反対に,子供は親から導きを与えられ,またその行動に合理的な制限を課せられることを喜びます。時に不平を言うことがあっても,子供は自分たちの福祉に真実の関心を示す親を愛し,尊敬するようになります。子供は行動を律する規則を内心望んでいるのです。規則があれば,何をしてもよいか,何をしてはいけないかがはっきりするため,決定を下す際に迷う必要がありません。両親からいろいろなことを定められている,ある10歳台の子供は,「そのため気分的にとても楽です」と語っています。
奇妙に聞こえるかもしれませんが,現代の青少年は時としてもっと厳しく指導されることを望んでいます。たとえば,ニュージャーシー州の高校生の一グループは,「パーティーを適当な時間に始めて適当な時間にやめること」という,親の定めた規則に異議をとなえました。彼らは異口同音に,それではばくぜんとしていると言うのです。「両親はわたしたちの帰宅すべき時間をはっきり決めてほしい」と,そのひとりは語っています。
子供を放任して,それが親切であり,また子供の愛情を得る道であると考えている甘い親は,大きなまちがいをしているのです。おそらくその子供は怒りあるいは憎しみをいだき,親を恨むようになるでしょう。妊娠を遂に告白した一少女はこう語りました。「なぜとめてくれなかったの。全部のことを承知していたのに。ジミーの両親が留守の時,わたしがジミーの家にいることを,おとうさんやおかあさんは許したんだわ。わたしが何をしてもかまわないのね」。お子さんの将来を気にかけていられるなら,あなたは愛のこらしめを与えることをされるでしょう。
道徳を害する毒からの守り
道徳を堕落させる毒がはんらんしている今日,その毒から子供たちを守るために規律を用いなければなりません。子供の将来を守るには,今の読み物,ラジオ,テレビで盛んに扱われている性,暴力,不道徳で心を満たさないように子供を守ることが必要です。子供の健康に気をつけるのと同様,子供の心を保護するための手段を講ずる必要があります。―エペソ 5:3-5。
たとえば食器にごみがたまるならば細菌の繁殖を促し,それを使う者は病気になるでしょう。それで皿や食器具を清潔にしておくことに気を配るのです。不健全な知識は同様に悪い結果をもたらします。それは心の病気をひき起こし,将来を台なしにする犯罪や不道徳の道に子供を走らせるかもしれません。それにもかかわらず,子供を放任する親は,子供の心が毒されるのにまかせています。テキサス州の一警察署長はこう語りました,「我々は食器類の消毒には気を配るが,子供の心が毒されていることに無関心である」。
子供の心が毒されることを放任している親があっても,自分がそうする必要はありません。(ピリピ 4:8)そのうえ,このような世間的な子供たちとの交わりからお子さんを守ることも必要です。(コリント第一 15:33)その効果的な方法は,リクリエーションと仕事を子供と共にして,なるべく多く子供の仲間となることです。
定期的な聖書の勉強
多くのクリスチャンの家族は,時間をきめて毎週,一緒に聖書を学ぶことをならわしにしています。父親はこのことに率先し,「〔エホバ〕の薫陶と訓戒とによって,彼ら[子供]を育てなさい」と命じた聖書のことばに従います。(エペソ 6:4,〔新世訳〕)家族は,道徳的な正しいふるまいに関する聖書の原則を話し合うだけでなく,エホバ神について,また従順な人類を祝福するそのお目的について聖書の教えている事柄を学びます。これによって信仰は強められ,青少年は神に従い,神に奉仕することを望むようになるでしょう。
子供たちは,今が事物の制度の終わりの時であり,道徳の低下と神の正義の標準の無視がその証拠であることを理解するでしょう。(テモテ第二 3:1-5。マタイ 24:3-21)また心の正しい人を,神のすばらしい新しい秩序に導き入れて,完全な健康と永遠の生命を得させる神のお目的を理解することでしょう。その輝かしい将来を目ざして生きるのは価値あることです。―ペテロ第二 3:13。黙示 21:3,4。
言うまでもなく,これらの事柄を子供に効果的に教えるには,両親自身が神のことばに通じ,またエホバ神とそのお約束に堅い信仰を持っていなければなりません。エホバの証人は,あなたが聖書の知識を得てこの堅い信仰を得られるように,喜んでご援助します。ご請求のあり次第エホバの証人はあなたの家で聖書の研究を無料で司会いたします。この聖書研究により,エホバの薫陶と訓戒とによって子供を育てる責任をはたすことが容易になるでしょう。このようにしてのみ,永続する幸福な将来を,お子さんのために確保できます。―エペソ 6:4。
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大会に出席するための旅行ものみの塔 1968 | 6月15日
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大会に出席するための旅行
● アフリカのコンゴ(キンシャサ)のひとりの特別開拓者は,ものみの塔協会に手紙を送り,なぜ2か月続けて時間の目標を達成できなかったか説明しました。ある月には巡回大会に出席するため,8日間歩かねばなりませんでした。つまり大会への往復で500キロ余を歩いたのです! その特別開拓者は大会に行き,そして自分の区域に戻るのに180時間を費やしました。コンゴの兄弟たちは,大会に対して深い認識をいだいており,どんなに遠くても出席します。
― エホバの証人の1968年度年鑑より
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