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  • アヘン戦争 ― 今の時代に対する教訓
    目ざめよ! 1975 | 8月8日
    • 中国人が西洋人を野蛮人と見なしたのも,理解に難くありません。教会の宣教師を伴ったヨーロッパ人は優れた文明を中国にもたらしたと自負したにしても,中国人は彼らを外国の侵略者と見なしたのです。

      すでに起きたことだけでも,東洋人である中国の人々にとっては,キリスト教の国々,その文明,経済,政治,宗教をきらう十分ないわれがありました。しかしそれだけではありません。もっと多くの事が起きました。

      戦いを宣する

      中国の政府はこの不法なアヘンの取引きをやめさせるために今や強硬な手段を取り,外国の商人たちに軍隊を差し向けました。何百万ドルに上るアヘンが英国人や他の商人から没収され,さまざまな制限が外国人に課せられました。

      これらの手段は商人とくに英国人を怒らせました。彼らは巨利を生むアヘン,および他の商売がだめになるのを見てとったからです。こうして1839年,史上にあまり類のない戦争が始まりました。英国は中国に宣戦し,アヘンを中国人に売る権利と他の権益を要求しました。

      戦いは中国に不利でした。中国は英国の武器に対抗して自衛できる装備を持たなかったのです。その結果,英国は容易にアヘン戦争に勝利を収め,1842年,南京条約の締結によって戦争は終わりました。

      この条約は力ずくで中国に課せられた最初のものでした。しかし最後のものとはならず,中国人の言う,一連の“不平等条約”の始まりとなりました。

      南京条約によって英国は,中国のいろいろな港における通商権を得,またのちに英国の植民地となった香港の領土を得ました。中国はまた戦費賠償金を支払わされたうえ,英国から没収したアヘンの代価まで支払わねばなりませんでした。

      他のヨーロッパ諸国そしてアメリカが続いて譲歩を要求したのに対しても,中国は抵抗するすべを持たず,諸外国は中国に戦争をしかけては新しい条約を締結しました。ますます多くの港や権益が放棄されました。英国は香港に九龍<カウルーン>を加え,ロシアは北方に領土を得,他の国々もそれぞれ権益の分け前にあずかりました。

      こうして自国の領土,都市,国民に対する中国の主権は著しく減少するに至りました。ある条約は,中国が外国人の貿易業者に課すことのできる税金を低く定め,関係国の同意なしにはそれを引き上げることを禁じていました。そのような同意が得られることはまずありません。また裁判権も失われています。例えばアメリカ人が中国人に対して罪を犯しても,アメリカ当局に裁判権がありました。

      このすべてに対して,キリスト教世界の諸教会の宣教師また他の代表者たちはどんな態度を取りましたか。イエズス会の発行するローマ・カトリックの雑誌「アメリカ」は,教会が中国の人々の期待に背いたことを認めています。それは教会が「過去における宣教師活動において,帝国主義の権力,その武力外交,不平等条約による権益と協調したことの過ち」について述べ,「中国における伝道団体の失敗は,主として宣教師と西洋のクリスチャンたち自身の両者あるいはそのいずれかの責任に帰せられる」と結論しています。たしかに諸教会は中国との交渉においてしばしば尊大に振る舞い,また西欧列強の悪行を支持していました。

      さらに多くを失う

      外国人に対する中国の態度について,ワールドブック百科事典に次のように出ているのも不思議ではありません。

      「1890年代までに多くの中国人は不平等条約の責めを外国人に帰して,中国以外の人々と国々をひどくきらうようになった。中国人の反抗分子は秘密結社を作り,中国における西欧の影響にとどめを刺すことを誓った。これらの結社は中国人の間で大きな支持を得た」。

      1899年,これらの結社は西洋人に対して暴力的な反対運動を始めました。この運動は,キリスト教世界の教会に帰依した中国人に対しても向けられたのです。主要な秘密結社の一つである義和拳がけん闘練習に似た儀式を行なったと言われており,その理由でこの運動は「拳匪事件」と呼ばれています。

      しかし翌年,アメリカ軍を含む国際的な軍隊が介入してこの反抗運動を鎮圧し,中国には重い賠償が課せられました。例えば,北京の中心部に広大な外国人居留地が設定され,中国人はそこに住むことを許されませんでした。そこには外国の軍隊が恒久的に駐留することになりました。加えて中国は何億ドルに上る賠償金を13か国に支払わされています。

      苦い経験

      アヘン戦争およびそれに関連した事件の結果,中国が経験した事柄は,現代における中国の歩みを相当の程度まで方向付けました。今日,中国人が西洋に対して抱く敵意は,過去においてキリスト教世界が中国に対してとった行動と直接に関係しています。

      いま国連の内部で,他の急進的な勢力が力と数を増し加えていることは,『まいたものを刈りとる』という聖書の原則の真実さをキリスト教世界に示す同様な例と言えるでしょう これらの国々は,キリスト教国にとって好ましくない政治的また経済的な発展の道を歩んでいます。

      また西洋とそのキリスト教会に根ざす道徳および宗教の価値は,これらの国の多くの人にとって植民地主義と不可分に結び付いているゆえに,ほとんど受け入れられないものとなっています。クレイトン・レーシィーは,「発展途上の人と国におけるキリスト教」の中で次のように述べています。

      「アフリカ,アジア,ラテン・アメリカにおいて民族主義的な自己意識が芽ざすにつれて,西欧植民地主義の残したものすべてが,その加害者を攻撃するために突然に立ち上がった。

      「その結果,『生き方』を決める精神的,観念的要素と,西欧文明の技術的な進歩とを切り離して考える傾向が広まっている。

      「西欧の社会的,道徳的な諸原理,つまりはそれが根ざしている宗教上の信仰は他の社会のそれと比べて勝るものではないと一般に考えられている。事実,それは劣るものとさえ,見られている」。

      全くのところキリスト教世界は何億という人々の心を遠ざけてきました。悲しいことに,それは人々がキリスト教に背を向ける結果となっています。キリスト教世界の表わしているものは真のキリスト教では決してなく,むしろ偽善的なものであって,神には忌むべきものですが,人々はそのことを悟っていません。中国の場合,このような人心の離反は,8億の人口を擁する国をキリスト教に反対させる結果となっています。

      このすべてに対して,キリスト教世界は神の前に申し開きしなければなりません。そして今日の世界の出来事に見られる聖書預言の成就は,神がその申し開きを求める時の急速に近づいていることを示す明白な証拠となっています。―マタイ 7:15-23。啓示 17章。

  • バプテスト教会の内紛
    目ざめよ! 1975 | 8月8日
    • バプテスト教会の内紛

      ● 最近,米国テキサス州クゥインランの第一バプテスト教会は,神から賦与された能力に関する論争のため真っ二つに分裂した。近隣の町シャーマンのデモクラット紙は次のように報じている。「この小さな町のバプテスト教会員たちは,教会の礼拝中に殴り合いをし,警察の監視の下で投票を行ない,教会の会計係の家から教会の書類を盗み出し,反目し合う執事のグループに導かれて二つの派に分裂してしまった。片方のグループは,第一バプテスト教会では安心して礼拝を行なうことはできないと主張している」。同教会の牧師ロン・ハワードはこう述べている。「この出来事は自分にとってかなりのショックであった。クリスチャンがこのような反応を示すなどとは考えてもみなかった」。真のクリスチャンがそのような反応を示さないのは当然である。

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