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世界展望目ざめよ! 1970 | 8月8日
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ず,また,多くの司祭が不満をいだいている理由を知らない,あるいはそれを認めようともしない,司教たちに特に大きなショックを与えている。
アポロ13号の緊急帰還
◆ アポロ13号は月旅行から急きょ帰還したが,これは人間がいかに地球に依存しているかを示すものである。酸素タンク内の短絡が引き起こした爆発により,3人のアメリカ人宇宙飛行士の生命が重大な危険にさらされた。ただちに問題となったのは,それら3飛行士が地球に戻るに足る十分の酸素と水が,故障した宇宙船にあるかどうかということだった。人間を宇宙に送り出すロケットがどれほど強力であっても,地球が人間の住み家であるという事実を否定することはできない。
膨大な量の密売ヘロイン
◆ 国連の専問家の推定によれば,密売されるヘロインの量は毎年約50トンに上る。これは,服用量に換算すれば,最低100億服に当たり,男女,子どもを含め,世界中の人すべてに優に3服ずつ配れるほどの量である。
「地球の日」の災い
◆ 「地球の日」と命名された去る4月22日,アメリカでは地球の生態学的な災いに人々の関心が集められた。今日,世界の多くの人は,各地の河川・大気・土地がいかに汚染されているかを知っている。アメリカの国土面積は約8億ヘクタールほどであるが,人口のほとんどは都市に集中し,国土の大半は人口稀薄地域である。「地球の日」の講演者の多くが指摘したごとく,今後の課題は,汚染に関するこの新たな認識を,環境改善を推し進める確固とした踏み石とすることである。それには抗議デモをする以上のことが必要である。
かつては海面近くに位置していた,大洋の海底
◆ コロンビア大学の地質学教授ブルース・C・ヒィーゼン博士と同大学の大学院生ポール・J・フォックス両科学者は,大西洋の最深部がかつては事実上,海面近くに位置していたことを示す証拠がある,と語った。両人は水深8,287メートルのプエルトリコ海溝でサンゴ礁の残存物を発見した。驚くべきことに,その種のサンゴは水深15メートル以内の海底にしか生息していないのである。この海底はいったいいつ8,000メートル以上も陥没したのであろうか。ノアの時代の大洪水にともなって生じた変動の時期に起きたと考えることができるであろう。
カトリックおよび監督教会の合同
◆ アメリカのローマ・カトリック教会と監督教会は報告書を発表し,この二つの教会の「組織上の合同」は実現可能と考えられると述べた。両教会を代表するスポークスマンの予想によれば,「遅くとも5年ないし10年以内に」,監督教会とカトリック教の信者は,いずれのサクラメント(秘蹟)にもあずかれるようになるとのことである。
LSDと奇形児の出生
◆ LSDを使用する親を長期にわたり調査した結果,明らかにされたところによれば,LSDは,「突然変異を引き起こすおそれがある,つまり,細胞の遺伝子に変化を生じさせるものとして真剣に考慮しなければならない」とのことである。この調査の責任者,チェストン・M・バーリン博士は次のように述べた。「現時点では,LSDの使用が奇形児を生む原因となるという明白な証拠を得たと早急に結論することはできないが,LSDの安全性を疑う根拠は以前にも増して確かなものになった」。
「顧客を欺く」弁護士
◆ 弁護士を雇うには相当の金がかかる。これは周知の事実である。過去18年間,中部カナダ法律協会に所属しているジョン・ダグラス・アルナップによれば,金を欲するあまり,弁護士の品位に泥をぬる若い弁護士がふえているとのことである。そうした弁護士は,「大金を得ることだけを考え,どのようにして得るかはほとんど問題にしていない」と同氏は語った。さらにすべての労働者と同様,弁護士も支払いを受けるのは当然であるが,「報酬に目がくらんで,顧客に対し不誠実な仕事をする弁護士は,自分自身と顧客,それに弁護士業そのものを欺いているのである」と語った。
減少する,教会の出席者数
◆ 西ドイツのプロテスタント教会員で,定期的に教会に通う者は全体の1%に満たない。ローマ・カトリック教徒の場合,その比率は約30%である。しかも,出席者数は減少傾向を示している。カトリックの司教らは,教会を去る人々を,「教会の団結をそこなう」者として非難し,「われわれはそうした行為を受け入れることはできない。…脱退宣言をするカトリック教徒は,われわれの社会に対する重大な罪を犯しているのである」と語っている。西ドイツの教会員が強制的に支払わされている教会税が目に見えて減少しているため,僧職者は,会員の脱退をなんとかして禁じ,教会税を維持しようとして,あらん限りの力をつくしていることがわかる。しかし教会員は減少しつづけている。
人間は浪費家
◆ 専門家の推定によれば,カナダ人は毎日,ひとり当り2キロのゴミを出しており,全国のゴミの量は3,000万キロに上る。ブリティッシュ・コロンビアのカピラノ大学の生物学者L・K・ウェイド博士は,「現代の社会は史上最も浪費的な社会である。何億本ものあきびんのゴミは,許されざる浪費である」と述べた。ブリティシュ・コロンビア大学の資源科学センターの理事クロフォード・ホリング博士は,汚染とゴミの問題が処理されない以上,いつカナダが荒廃するかを予告するつもりはないが,「その時期がいつであれ,人間の将来を憂慮しなければならない時が来るのはごく近い日であろう」と語った。
機械的な祈り
◆ イエス・キリストの異父兄弟である弟子のヤコブは,祈りは,『疑うことなく』信仰を持ってささげねばならない,と述べた。さらに使徒ヨハネは,『神の戒めを守る』者の祈りは聞き届けられる,としるしている。(ヤコブ 1:6。ヨハネ第一 3:22,口語)このことを心に留め,アメリカのカンザス州上下両院でバプテスト派の牧師H・ウェイン・フィンクがささげた祈りを考慮してみよう。報道によれば,同牧師の祈りは次のようなものであった。「神よ,わたしたちはふたたびここにつどい,祈りをささげます。それは,あなたがわたしたちの祈りを聞いて下さることを望んでいるからではなく,また,そうして下さることをほんとうに信じているからでもありません。わたしたちはただ,しきたりに従って,つまり,こうするのがいつものならわしであるゆえに,祈りをささげます」。そしてフィンク牧師は,議員たちが,「広い心と明析な考え,また誠実な動機」を賜わるようにと祈り,終わりに,「神よ,わたしはこれ以上あなたにおひまを取らせたくありません。なぜなら,議員たちはこのつまらない開会の祈りを早く終わらせたいものだと考えており,重要かつ緊急な議事日程を進めたいと思っているからです。主よ,アーメン」と祈った。牧師をしてこのような祈りをささげさせる宗教は,神に喜ばれるものであろうか。
人類の生存の可能性
◆ 去る4月7日付,「カナデアン・マガジン」は次のように述べた。「いまカナダを救うことに着手しなければ,しかも今直ちに行動しなければ,美しいカナダは10年以内に滅びるであろう。さもなければ,1980年までには,この美しい国士は,陽光の代わりにスモッグでおおわれ,川は下水と化して悪臭を放ち,昼夜の別なく騒音に満たされ,病気と暴力がはびこるであろう。カナダ動物学者協会は,『人類の生存そのものが脅やかされている』と直言した」。ウ・タント国連事務総長は,最終期限は10年ないし15年先である,と述べたが,アメリカのニクソン大統領の都市問題特別顧問ダニエル・モイニハンは,人類が1980年まで生存する可能性は五分五分であると語った。これらはすべて,神のことを度外視した見解であることはいうまでもない。
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幸福な家庭生活を築く目ざめよ! 1970 | 8月8日
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幸福な家庭生活を築く
「意志の疎通の断絶」がしだいに深まり,現行の家族制度は「崩境が必至である」とか「大失敗を喫している」などとみなされ,同時に多種多様な関心事をかかえている今日の世界にあって,幸福な家庭生活を築くことができますか。
確かに築けます! 数多くの家族がその方法を見いだしています。それらの家族は,共通の基礎となるもの,つまり聖書を見いだしたのです。
あなたの家庭生活を確かな土台の上に築いてください。神のことばである聖書を毎日お読みになり,同時に聖書の内容を学んでください。
聖書を理解する助けとして備えられた本「とこしえの命に導く真理」は,子どももおとなも聖書の真理をはっきり理解するためのわかりやすい聖書の手引きです。1冊100円のご寄付でお求めになれます。さっそくお申し込みください。
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