-
若い人たち,自分の親を尊敬しますかものみの塔 1970 | 6月15日
-
-
をいっさい口にしないようにして,賢明にふるまうでしょう。その良い行ないに動かされて,父親はエホバのしもべになるかもしれません。それは,信者の妻の良い行ないが夫を動かすのと同じです。(ペテロ前 3:1,2)使徒パウロの次のことばは,うやうやしい態度を保つ助けとなります。「のゝしらるるときは祝し,責めらるるときは忍び,そしらるるときは勧をなせり」。(コリント前 4:12,13)パウロはまたロマ書 12章17節で,「悪をもて悪に報い」てはならないと述べています。
理にかなっているわけ
22 親に敬意を表わすのは若いクリスチャンにとって特にたいせつです。なぜですか。
22 あなたは若いクリスチャンのひとりですか。いつも親に敬意を示し,親を正しく敬うのは,必ずしも容易ではないかもしれません。周囲のいたるところで若者が親に逆らっており,そうした反抗の精神と戦うのは容易ではありません。しかし,家族内の法と秩序に関する神の取り決めを退けるなら,どうしてキリストの弟子でありうるでしょうか。また,その御国の統治の益にどうしてあずかることができるでしょうか。そうした不敬の念をいま表わすのであれば,御国統治下の法と秩序に関するエホバの取り決めに対しておそらく不敬の念を表わすのではありませんか。ハルマゲドン前の今,親権に対する従順を表わすことによって,あなたはハルマゲドン後の御国の統治に従順に服する臣民のひとりであることをエホバの御前で実証できるのです。
23 若いクリスチャンが親と意見を異にする場合,動揺するかわりに何を考えることができますか。
23 あなたは親と世代を異にしているのですから,物の見方で親と異なるところがあってもなんら不思議ではありません。親の考え方は偏狭だと思うことがあるかもしれませんが,自分の考え方にも,未熟さと人生経験の乏しさのために偏狭な点があるのではなかろうか,と考えたことはありませんか。あなたの年の二倍あるいはそれ以上生きてきた人のほうが,おそらくいっそう平衡の取れた物の見方ができ,ある行動をとるとどんな問題が起きるかをよりよく察知できるのではないでしょうか。若い人々は,年功を積んで得られる平衡の取れた考え方を身につけていないため,とかく軽率な決定をしがちです。即位後まもない若い王レハベアムはその好例と言えるでしょう。彼は,その父を補佐した年長者たちから受けた慎重でもっともな助言を退け,いっしょに育った若者たちの無謀な助言をいれました。その結果,国は悲惨な事態に陥り,十の部族が離反して別の王国を建てました。―列王上 12:6-8。
24 若い人は親に聞き従うことによってどのように益を受けられますか。
24 「我が子よ汝の父の教をきけ 汝の母の法をすつることなかれ」と神のことばがあなたに語るのはもっともなことです。(箴言 1:8)あなたは,人生経験に富む円熟した親から益を受けることができるのです。親は,あなたが学校で学んだ学問上の事柄についてあなたほど知ってはいないにしても,人生や人生問題についてはあなたよりもよく知っています。もしあなたが,エホバの律法や助言をとうとぶ親に恵まれているなら,親から得られる導きと助言は特に有益です。
25 若い人が親の助言と導きを必要とする理由を示す例をあげなさい。
25 若い人の肉体的な欲望には強烈なものがあり,そうした欲望のために,物事を明確に考えたり,判断したりする能力が圧倒されることはありうるのです。したがって,親の助言や決定に従えば,自分の一生をだいなしにするような愚かな誤りを避けることができます。たとえば,異性を“愛撫”してはいけないと親が禁じる場合,親はそれがどんなに危険な行為かを知って禁じるのです。人は異性に愛撫されると,性欲をよびさまされ,からだは性関係を持つ備えをするようになります。神が人体をそのように仕組まれたことを親は知っています。まだ結婚していないあなたには,そうした関係を持つ権利がありません。それで,あなたの性欲がそうした仕方で他の人によって呼びさまされるままにするなら,淫行の罪を犯す重大な可能性が生ずるのです。(コリント前 6:9,10)たとえそうした事態には至らないまでも,挫折感や感情的な混乱に陥るでしょう。ですから,親の言うことを聞き,もう少し年を取って結婚する時まで求愛行為を差し控えるのは理にかなっていませんか。
26 クリスチャンの若い人々は何を行なうことが勧められていますか。
26 これまでに考慮してきたことから見て,「なんぢら主にありて両親にしたがへ」としるされている神のみことばの助言に若い人々が心を留めるのは賢明な道です。(エペソ 6:1)父母に対するあなたの態度が,世俗的な若者の反抗的な態度の悪影響を受けないようにしましょう。あなたに対する親の愛,またあなたの福祉に対する親の心づかいに感謝し,円熟した親の持つ,いっそう平衡の取れた考え方を尊重してください。親が行使するかしらの権に従順に従ってください。そして次の聖書の命令に心を留めてください。「なんぢの父母を敬へ これ約束を加へたる誡命のはじめなり さらば,なんぢ幸福を得,また地の上にいのち長からん」― エペソ 6:2,3。
-
-
『すべての国の人々を弟子とする』ものみの塔 1970 | 6月15日
-
-
『すべての国の人々を弟子とする』
エホバの証人の1970年度年鑑より
マレーシア
人口: 8,967,000人
伝道者最高数: 164人
比率: 54,677人に1人
昨年5月,この国の首都で人種暴動が起こりましたが,エホバの民は,あらゆる人種の人々がとこしえの命に導く真理を学ぶのを助けるという平和なわざを引き続き行ないました。「真理」の本の英語と中国語版は,大きな反響を呼んでいます。銀行に勤めるひとりの姉妹は次のような手紙を送ってきました。「『御国奉仕』で伝道のために時間を買い取った人々の経験をいくつか読んで励まされたわたしは,そうしたすばらしい模範にならいたいと思いました。翌朝,勤めに出かける際,20冊の『真理』の本を携えて行き,それらすべてをたちまちのうちに社員の間で配布しました。翌日,さらに20冊持って行き,近所の事務所でそのすべてを配布することに成功しました。わたしは,エホバの証人の文書を求める人はごくわずかだろうと思っていたので,このことから大きな励ましを得ました。ところで,わたしは2週間のあいだずっと,何冊かの本を携えて行き,昼休みの時間や仕事が始まる前に書籍を配布しました。その結果,2週間のうちに,113冊の本を配布することができました。このおかげで,わたしは大へん幸福になりました。そして現在,まかれたたねのいくつかが成長するのを助けています」。
もうひとりの姉妹はつぎのように語っています。「貧民区で証言している時,わたしは聖書に関心をいだくひとりのインド人の少年に会いました。少年は文書を求めませんでしたが,わたしは再び訪問することを約束し,それを実行しました。少年は書籍を求め,家庭聖書研究が始まりました。2回研究した後,彼は御国会館に来ました。ところがその時から家族の反対が始まりました。母親はこずかいの額を切り下げたため,少年は家から5キロ離れた御国会館まで歩きました。彼の忠実さは報われました。というのは,2か月間歩いて通った後,父親が彼に自転車を贈ったからです。しかし,少年が克服しなければならないのは単に家族の反対だけではありませんでした。研究が進むにつれ,少年は麻薬を使っていること,タバコをのむけがれた習慣を持っていること,そのうえ,他のいろいろな好ましくないこの世の習慣があることを告白しました。これはこの世的な交わりから受ける不健全な影響によるものでした。しかし少年は,エホバに受け入れられるため,新しい人格を身に着ける努力を払わねばならないことにすぐ気づきました。少年は努力を払って悪い習慣を一つ一つ捨て,この世的な『友だち』から嘲笑されましたが,彼らとの交際も断ちました。2か月間定期的に研究した後,神権宣教学校にはいりました。それから1か月して,少年は野外奉仕に参加したいと申し出ました。神の奉仕者としての資格を得るために要求されている高い標準を知らされた彼は,それらの条件にかなうようけん命に努め,初めて研究した時から5か月後に御国の良いたよりの伝道者として報告する喜びを得ました。確かに神のみことばは力を発揮します。そして,神のみことばが非常に明らかに示されている『終わりの日』の現在は特にそう言えます」。
-