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増大する教会内部の分裂目ざめよ! 1971 | 11月8日
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にそうであってほしいと思います。法王の憤りに私は憤慨せずにはいられないことがあります。イタリア,スペイン,南アメリカには,司祭を父親とする私生児が無数にいるのです。法王はこのことについて何も言わず,これらの司祭たちはミサを挙行し,告白を聴くことを許されているのです」。
ひとりの司祭はアメリカのカトリック教徒のあいだの人種的分裂について触れ,その状態はミュージカル・ドラマ「ウェストサイド物語」によく現われていると語りました。二つのギャングがおり,一方はヨーロッパ移民のアメリカ人,他方はプエルトリコ系アメリカ人で,その両者とも胸に十字架をかけたカトリック信者から成っているというのです。しかしそのことは,彼らの憎しみ合いや争いを防ぐものとはなっていません。またボルチモアのある黒人のカトリック司祭は,アメリカのカトリック教会内部における人種的分裂を指摘しました。
フランスにおけるカトリック主義の分裂状態は,保守的なあるフランス・カトリック教徒をインタビューしたときに明るみに出ました。この人は最保守派のカトリック組織に属しています。この組織は,『進歩的』にすぎると自分たちが考える他のカトリック教徒に対し,暴力に訴えて反対してきました。この保守派の活動は,ミサがラテン語でなくフランス語で行なわれているといって,カトリック教会の礼拝式を中止させることまでしてきました。
番組のひとつはフランス人の3人の司教の証言をもって終わり,うちひとりはカトリック教会の分裂を認めました。しかしこのときまでには聴視者はすでに自分でそのことを悟っていました。またその同じ司教は,ときどき自分の信仰に「問題」を感じることがあり,イエス・キリストへの「信仰に生きる単純な人たち」がうらやましいと告白しました。
カトリック教徒にとって,こうした事態の暴露はローマ・カトリック教の将来を確信させるものではありませんでした。聴視者の多くはひどい失望感をはばからずに表わしました。
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フランスのカトリック教徒の反応目ざめよ! 1971 | 11月8日
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フランスのカトリック教徒の反応
フランスのカトリック教徒の反応は,彼らの多くがこれらのテレビ番組を見たあと経験した苦悩を示すものでした。フランスの新聞も,個々の市民も,暴露された事柄のあるものにろうばいしました。
同性愛者の司祭が出てきた最初の番組で人々が騒いだあと,その番組のプロデュサー,ピェール・デュマイェは,「われわれの目的は同性愛者の司祭がいることを人々に示すのではなく,教会が同性愛者を公然と自称する司祭をどこまで許すかを示すことにありました」と言いました。多くのカトリック教徒の反応からすれば,教会は許すべき限度を超えている,と彼らが考えていることは明らかです。
ル・モンド紙の論評によると,この番組は「[カトリック]教会が『世にいる』度合のみならず,世からどの程度影響を受けているかを」示すものでした。聴視者の多くは世の影響が教会を堕落させたと考えまし
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