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世界展望目ざめよ! 1970 | 5月8日
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が,それらは子どもの生命を危険にさらすことになりかねない。メリー・C・マクローフリン博士は,ポインセチアの葉一枚に含まれる樹乳は幼児を殺すほど有毒であると述べた。西洋ひいらぎの実とアメリカしゃくなげも危険である。同博士によれば,西洋ひいらぎの実を20ないし30粒たべると命取りになる。装身具としてしばしば用いられる,とうあずきの実は色彩豊かであるが一粒食べると成人でも死ぬほど猛毒である。花輪を作るのに用いられるアメリカしゃくなげの葉も危険である。結局,クリスマスに不可欠だと多くの人が考えているこうした装飾品は悲劇の原因ともなりかねない。
乱交の生み出すもの
◆ オーストラリア製薬会社協会の推定によれば,オーストラリアにおける性病は,疫病と同様な割合で増加している。オーストラリアでは,痳病や梅毒に新たにかかる者が毎週1,000人はいると推定されている。これは乱交の結果起きるもので,世界的な問題となっている。予期されるごとく,そのような不道徳の生み出す別のものはおびただしい数の堕胎である。世界中で毎年3,000万件の堕胎が行なわれていると,人口計画専門家のアンドラス・クリンガー氏は推測している。また同氏は,堕胎が禁じられている国においてさえ,妊娠の30-80%は中絶されていると考えている。
霊的な石
◆ アメリカ合同長老教会の神学教育会議議長ジョン・W・マイスター牧師は,教会員が教会から去るのは,彼らが霊的な食物を受けていないからであることを認めた。マサチュセッツ州スプリングフィールドの「デイリー・ニューズ」紙は彼の所見を次のように報じた。「今日教会の座席にいる人をいらいらさせているものは,“長老派教会員”の生活誌で同牧師が述べているように,説教壇から出される貧弱な食事である。イエスの述べた生き生きとしたたとえを借りるなら,人々はパンを求めているのに,石を与えられている」。
聖徒からはずされたサンタクロース
◆ 今年の1月1日から使われているカトリック教会の新しいカレンダーによると,バリの聖ニコラスを崇めることは,義務づけられておらず,その人が自由に決めて良いとされている。この聖人は,法王パウロ6世が格下げした200人の聖人のひとりである。このカトリックの聖人は,オランダ,ドイツ,およびスイスの子供たちから,12月6日に贈り物をもたらす者として見なされてきた。他の所では,彼はクリスマスの祝いのサンタクロースとして知られるようになってきている。
『過去のものとなった教皇の絶対的首位権』
◆ 著名なカトリック神学者,ハンス・コインク博士は,自著「教会」の中で次のように述べている。「わたしはあらゆる著名神学者を知っているが,法王を望まない人にあったことは一度もない。……しかし,われわれは牧師が首位権を行使することを望む。なぜなら,絶対的首位権は,教会に対してさえ,過去のものだからである」。
説教壇から語られる政治
◆ アメリカの「アーカンサス・デモクラット」紙は社説の中で牧師の責任を問うたが,それは十分な理由に基づいていた。その社説は次のように述べている。「今日の牧師の中で,キリストの教えと旧約聖書預言の深遠さからかけ離れているものがいかに多いことか」。今日の牧師は性の乱交を大目に見,暴動や暴力事件に至る行進に参加し,気に入らない法規があると故意に破ってはばからないでいる。「神の人と言い張りながら,その実,無法な詐欺師,羊を装ったマムシである。そのような者は,キリストと国家にとってはのろわれたものである。牧師たちの欺きと詐欺行為のため,彼らに対する一般人の尊敬心は史上最底の状態にまで落ちた」と同じ社説は論じた。
異常な天候
◆ 今年の初め,アメリカでは今まで最悪のふぶきがニュー・イングランドを襲い,南方のフロリダ州においてさえ雪が降った。アラスカのある所では気温が平年より約15度ないし20度高くなった一方,ミッドウェストでは気温は平年より約15度も下がり,人々は悪戦苦闘した。英国では,保健所員が流感と懸命に取り組んだ。この流感のため,4,185人以上が死亡したが,その死者の95パーセントは55歳以上の人であった。
異なった種類の人間
◆ アメリカ,ノースウェスタン大学医学部神経学主任で,精神医学教授を勤めるベンジャミン・ボーシェズ博士は次のように語った。「第二次世界大戦のとき,アメリカの少年はだれも傷つけたくなく,だれも殺したくないと思う人間であった。しかし,今の時代の人はそれとは違う」。第二次世界大戦中,戦闘の時ライフルを発射しようとしないアメリカ兵はたくさんいた。しかし今では,弾薬を管理することが問題となっている。朝鮮戦争で,銃の引き金を引いたアメリカ兵は半数にすぎなかった。ベトナムでの兵隊は,ライフルM-16を自動にセットして,目に映るものにはてあたりしだい発射する,とボーシェズ博士は述べた。そして,撃つことを命令するのではなく,撃つのをやめるようにするのが現在の問題となっている。同博士は,「わたしは,アメリカの少年の変転を憂慮している」と述べ,彼らが怒り立った者たちであることを指摘した。そして,「率直に言って,一,二年前でさえ,わたしはベトナムで起きていることよりも,むしろこれらの怒り立った者が帰国したらどんなことになるかという問題のほうがもっと心配だった」と語った。
最も暴力事件の多い年代
◆ 米国政府の暴力原因究明および防犯委員会の最終報告は次のようである。「合衆国における暴力件数は,驚くほどふえた。暗殺,集団暴力,あるいは個人的な暴力行為のいずれを問わず,1960年代の10年間は,以前のどの10年間よりも著しく暴力が増大し,米国史上最も暴力事件の多い年代である」。
共産党に投票する予定の司教
◆ イスラエル,ガリラヤのジョセフ・ラヤ大司教はイスラエルの次期選挙で共産党に投票するつもりであると次のように述べた。「政府は,わたしが介入して,人々が共産党に投票しないように説得することを公式に要請してきた。……とんでもない話だ。わたしは共産党に投票するつもりだ,カトリックの司教であるこのわたしみずからだ。そのわけは,少なくとも彼ら ― 共産党員 ― は貧しい者を助けることについて話し合うからである。そして貧しい者や財産のない者を保護することについても述べている」。同大司教は,イスラエルにおける,西方教会の活動は,国民の間に「憎しみの大きな」原因を導入したと語った。「彼らは金の力を借りて人々をローマ・カトリック教徒にしている。彼らは,パン・学校・勢力を使って人々を昔からの宗教から買収し,その人々の属している教会,持っている考え方や文化 ― その魂をさえ捨てさせている。ナザレのクリスチャンたちが共産主義者に転向するのはこれが一つの理由である」と同大司教は述べた。
たばこをやめればよく眠れる
◆ アメリカ,カリフォルニア大学医学センター研究員たちは,たばこをやめれば,その結果よく眠れると忠告した。その調査は,大の喫煙家がたばこをやめると,その人の睡眠型は良い方向に少しずつ変化することを示している。たばこをやめた人は,以前より早く眠りにつき,しかも長時間眠る。楽しい夢を見ることさえあった。
抗議された受胎調節計画
◆ コロンビア政府の社会保障診療協会は避任用具を個人に配る計画を実施しはじめた。これに対して,コロンビアのボゴダ大司教管区事務局から抗議が波のように押し寄せてきた。カトリック系の週刊誌「エル・カトリシスモ」は,この問題において,「政府が教会当局と一致して推し進めるという」合意を実現することに,カルロス・レラス・レストレポ大統領は必ず失敗すると論じた。同誌は,全国的な避妊計画は,コロンビアにおける教会と国家との関係を悪化させる糸口になるかもしれないと報じた。
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毎号の発行部数は六百万部以上!目ざめよ! 1970 | 5月8日
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毎号の発行部数は六百万部以上!
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