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色を効果的に使う目ざめよ! 1977 | 1月8日
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色票系の中でどこに場所を占めるのですか。それらは色相環の中に含まれています。三原色全部(あるいは望むならば等和色)を特定な比率で注意深く混ぜると,オリーブグリーン,濃淡さまざまの茶およびベージュのバラエティが無数に得られます。
この仕掛けは色を調和させるのにどう役立ちますか。多くの場合,補色を使うことから好ましい結果が得られます。これらは色相環の上で相対する位置にある色です。それで赤は緑とよく合い,青は橙と,黄色は紫というふうに互いによく合う色を知ることが出来るでしょう。ある人々は二組の補色を使って四色の優れた配色を考案しています。しかし満足できる配色を見いだすことは個人の好みと大いに関係しています。ひとりの人にとって気に入ったものでも,別の人の意見では正反対のものになるかもしれません。
ひとつの色がその補色の両側に位置する二つの色のどちらともよく合うことは,決してめずらしくありません。例えば青は黄橙および赤橙と快い調和を作ります。別の優れた配色は等しい間隔に位置する色を三つ組み合わせたものです。青緑,黄橙,赤紫の三色あるいは赤,黄,青の三原色の組み合わせがその例です。
隣り合った色つまり色相環の上で隣接する色を使った配色も目に快いものです。例えば,黄,黄緑,黄橙を混ぜるときれいな色になります。紫,青紫,赤紫も同様です。別の面白い方法は相互補色として知られている方法で,これは隣り合った五つの色を,その中央の色の補色と組み合わせたものです。例えば,隣り合った色として緑,黄緑,黄,黄橙,橙を選んだとすれば,六番目の色は中央に位置する色(この場合は黄色)の補色である紫になります。
一色の変化についてはどうですか。このような変化は中立の色素である白と黒のいずれかを一つの色に混ぜることによって作られます。この場合,色の三角形が有用となるでしょう。これはどんなものですか。ワールドブック百科事典によれば,「色の三角形」とは「ある色を一つの角に置き,別の角に黒を,三番目の角に白を置いたものである。色相環の一色,例えば赤と白を混ぜるならば結果は明色(白色を混ぜて出す濃淡の色合い)であり,この場合はピンクになる。赤を黒と混ぜるならば結果は暗色(黒を加えてできる濃淡)であり,この場合はえび茶になる。また赤に白と黒の両方を混ぜると結果は中間色であり,この場合はばら色になる」。このような色の三角形は17ページに示したようなものになるでしょう。
これはどのように用いられるのですか。同じ百科事典は次のように続けて述べています。「色の三角形において,一直線上にある色はどれを組み合わせても目に快く映る。清色は明色および白,暗色および黒,あるいは中間色および灰色と調和する。明色および中間色は黒と溶け合い,暗色と中間色は白とよく合う。明色,暗色あるいは中間色の組み合わせもよく調和する」。
部屋は色によって実際よりも大きく見えたり,あるいは小さく見えたりすることをご存じでしたか。室内装飾の専門家フローレンス・バーリィは次のように書いています。
「部屋の見かけの大きさは色によって変化する。色はまた部屋の造作を隠したり,目立たせたりする。部屋を大きく見せるには,薄い,冷たい色を使うとよい。壁は後退するように見え,いっそう遠ざかるように思われる。部屋を小さく見せるには,前進する,あるいは見る人に向かって迫って来るように見える明るい色が良い。かさばって見える椅子は背景と同じ色にすることによって隠したり,小さく見せたりできる。対比させる色を使うことによって,特定の物あるいは場所を引き立たせることができる。例えば白い食器棚の中で少しも目立たない白い食器も,内側を濃い緑色にした食器棚の中では引き立って見える」。
色を効果的に使うこれらの方法のどれかを試みたことがありますか。色を効果的に使うには,色について知るべきもう一つの事があります。それは何ですか。
色の心理的な効果
色彩には著しい心理的な効果があり,これを有効に用いることができます。色彩の専門家ファーバー・ビレンは次のように述べています。「人々は自分では意識していなくても,色彩に富んだ環境に置かれるならば,くすんだ環境に置かれていた時とは非常に異なる反応を示すものである。我々は職業上の経験からこの事を知った。人間にとって自然な状態は,光,色,形の絶えず変化する環境の中に生活することである。自然界には単調な環境などというものは存在しない。今日我々が知っているように,子供は単調な環境に置かれると実際に知能の低下をきたす」。では基本的な色の及ぼす効果はどんなものですか。
いわゆる暖色の中には赤と橙があります。これらは活気を与える色で,感情や体の機能を刺激する傾向があります。「色彩とデザインの技術」という本によれば,赤い光は「脈拍を早め,血圧を上昇させ」ます。赤を好む人は往々にして衝動的また精力的であり,強い個性の持ち主で活動と成功を渇望します。適切に用いるならば,赤と橙は活気づけますが,使い過ぎると緊張を生みます。
別の暖色は黄色です。明るくて鮮明な黄色は太陽を連想させ,快活,陽気そして生き生きした色です。他方,濃い黄色と緑がかった黄色はあまり好まれません。多くの人はこれらの色を見ると,病気,臆病,ねたみ,不信を連想します。しかし他の色と関連させて適切に使うと,これらの黄色も全体として好ましい効果を出すのに貢献します。
紫,青,緑系統の色は“冷たい”色であり,穏やかで落着きを与えます。これらの色は鎮静作用を人に及ぼします。赤い色が人に与える影響とは対照的に,青い光は脈拍を遅くし,血圧を下げることが知られています。薄い青は青空また川や湖水を連想させ,安らぎを与えます。薄緑も穏やかな色で,戸外を連想させます。あなたの必要とするものが,緊張のない静かな生活といった方面のものであれば,これらがあなたの好みの色かもしれません。
壁の色の選択についてフローレンス・バーリィは次のように助言しています。「壁の色を選択する際には,できるだけ大きな塗料の見本を求めて,幾つかの見本をカーテンの近くの壁にテープで貼りつけ,太陽の光と電燈の光と両方の光の中で見るとよい。色は周囲のものによって影響されることに留意すべきである。はっきりしない,くすんだ見本は白い紙と並べて置くと,本当の色が分かる」。
色は光という神の賜物ゆえに人類が楽しむことのできる特別な祝福のひとつです。「色は自然界に見られる,この世の楽しみのひとつである」と,ファーバー・ビレンは述べています。「それは自然界における常態であって例外ではない。そして幸福な生活は色に大きく依存している」。ゆえにあなたのいっそう大きな楽しみのため色を効果的に使うことを考えてはいかがですか。
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生命は偶然に発生したか目ざめよ! 1977 | 1月8日
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生命は偶然に発生したか
● 生命は偶然に発生したと考えることは道理にかなっていますか。生命は化学物質の単なる化合や反応の結果生じたのでしょうか。
1973年9月号の科学アメリカ誌はこう報じました。「生命そのものは,畏怖の念を抱かせる無数の自然の化学反応と言える。マックファーレン・バーネット卿はこれを簡潔に次のように言い表わした。『わずか一個の精子の頭部に,生化学ジャーナル誌全巻に載せられている以上の情報が収められていることを知ると,謙虚にならざるをえない』」― 103ページ。
生命のこの驚くべき複雑さは,生命が化学物質の偶然の化合や反応の結果生じたのではなく,神の創造力によって生じたものであるとする聖書の説明を確かに裏づけています。―詩 36:9。
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