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  • その17 第二次世界大戦中のクリスチャン中立者たち
    ものみの塔 1956 | 3月1日
    • ヒットラーの根絶政策にもかかわらず,いつも半分の証者を投獄したり,放逐したりできるだけでした。すなわち約1万人が入獄しているとしても,1万人の証者は監獄外にあつて地下活動を自由につづけ得たのです。葬式も行われましたが,これにより数多くの兄弟たちは公やけに集り,聖書の話も聞き,また僅かの時間ですがクリスチャンの交りを楽しむことができました。また小さな秘密の夜間の集りも森の中で行われました。神の助けにより,アメリカの『ものみの塔』雑誌に発表された最新の霊的食物の大部分は,謄写版刷の写しによつて,兄弟たちの手にとどけられ,山のような迫害に立ち向う兄弟たちを強めました。

      収容所内では監視にあたつたドイツの秘密警察は,証者に次のような『宣誓』に署名させようと試み,署名した証者を自由の身にすると約束しています。

      『私は,万国聖書研究協会が偽りの教理をひろめ,宗教の名にかくれて,じつは国家に対して危険な意図を企んでいることを認めます。私は,いまからこの制度から離れ,この教理を全く棄てます。今後,万国聖書研究協会の一員として決して活動しないことを誓います。またこの偽りの教理を述べ伝えているもの,または聖書研究者に興味をもつているものを官憲に告知します。私の手に渡つてくる聖書研究者の聖書は最寄りの警察に提出します。今後は社会人の一人となって国家の法律に全く従つて行きます。今日ここに宣言したことに違反した折にはまた投獄されることを覚悟しています。』

      言うまでもなく,ヱホバの神権的な新世社会との交わりを破らせるこの書類に署名したものは,ほんの僅かな者でした。このような宣誓に署名することは霊的自殺を犯すことと等しいことでしよう。

      これらの大収容所には数千人の政治犯やその他ヒットラー政府の妨げとなり,協力しなかつた者が入れられていましたが,収容所内でのヱホバの証者の伝道活動やその結果については,次の報告をおよみ下さい。

      『ラーベンスブリックの女子収容所の出来ごとは,カトリックの秘密警察によりヱホバの証者に下された不当行為をよく示している。この女子収容所だけでも真理に入つていたポーランド人50名,ウクライナ人15名,チエッコ人10名,ハンガリヤ人10名,北オランダ人25名,ベルギー人2名,ドイツ人500名,それに収容所内で真理を学んだ若いロシヤのヨナダブ級のものが300名いた。ここで約1000名のクリスチャン婦人はカトリックの「煉獄」の拷問を味つた。……朝5時には点呼がとられる……昼間はこれら婦女子に重労働が強いられた。建物の基礎をほり,道路を建設し,石炭を運び,荷物扱ひ所で重いトランクとか箱を動かしたり,その他の無理な仕事をさせられた。しかも,彼らに充分な食糧も,衣類も与えられておらず,ひどい取扱いをうけていた。495名のヱホバの証者は弾薬箱製造の仕事を拒んだため,窓もない暗い独房のなかに8週間もとぢ込めるという刑に処せられた。

      フランス,ゴールのゲナビーベ嬢は,真理には入つていませんでしたが,ラーベンスブリックの収容所に共に入れられていた人です。この人は次のような証言を述べてきました。

      『私がラーベンスブリックの収容所にいたときに会った聖書研究者についての報告を,いまお送りできて仕合わせに思います。私はそれら証者の方々には心から感心させられました。彼らはドイツ人,ポーランド人,ロシヤ人,チエッコ人などの各国人でしたが,自分の信念のために並大抵でない苦痛をうけても耐え忍んでいました。最初の逮捕は10年前に行われましたが,その大部分はひどい待遇をうけ,または死刑に処されて死にました。しかしながらその時の生残者も,また最近あらたに投獄されたものも皆,偉大な勇気を示しました。彼らの態度については秘密警察でさえも感心していました。もし証者が信仰を放棄したならば,ただちに自由の身となり得ました。しかし,それどころか,少しも抵抗を止めずに収容所内に書籍とかパンフレットを持ち込むのに成功していました。そしてこれを書き写した者の数人は絞首刑に処せられました。』

      ヒットラーのカトリックの宗教裁判にも屈せず,中立を守りつづけた,この国際的証者の一団が,彼らの神ヱホバに示した信仰と忠実は,全世界にひろく知れ渡りました。

      この激烈なファシストの戦の嵐が吹きすさんでいるとき,イギリスではどうだつたでしよう? イギリスの兄弟たちも厳然として中立を守りつづけました。戦争の始まったとき,1939年10月30日に発行された白書(ドイツ第2号)がひろく配布され,話題のまととなつていました。その題は『ドイツの自国民への待遇』というもので,イギリスの証者もそれを読んでいました。この白書はドイツ内のヱホバの証者に課せられた身ぶるいするような経験を公やけに世界に発表しているものです。この白書に示された事実はネビーレ,ヘンダーソン卿によって集められた報告にもとづいております。彼は,1939年9月3日の宣戦布告までイギリス大使としてベルリンにおりました。今この白書から引用します。

      『1500名のユダヤ人と800名の万国聖書研究者が居た。……彼らはおのおの違つ色のバッヂを,例えばユダヤ人は黄色地にダビデの星がつき,聖書研究者はすみれ色であつた。ユダヤの囚人は月に2回,文通が許るされていたが,聖書研究者には外界との通信を全く許可されていなかった。一方彼らの配給は削減されなかった。某人はこれら証者に最大の敬意を払つていた。彼らの勇気と宗教信仰は特筆すべきものであり,彼らは神の御意を行つていると思つて,極端な苦しみにも甘じて耐えました。……この万国聖書研究者は聖書からその教理を説明し,ドイツ国内の各地に数多くの会員を有しているが,彼らは兵役を拒否するためナチス秘密警察によりつけ狙われている。これら不遇の民は,ユダヤ人と同様にひどい待遇をうけている。』

      1939年11月15日に,協会のロンドン事務所は,議会,宗教指導者,地方行政官,新聞社などに次のような声明文を送りました。

      『ヱホバの証者は,何処にすむものであろうと,その国の法律とか慣習を重じ,神に奉仕することを求め,万人に善意を抱いています。もし人がヱホバの証者を裁いて不忠の非難を浴せる場合は,人の作つた法律が聖書に反するものであり,また全能の神にだけ帰すべき崇拝を人に捧げさせようとしている場合です。現在起きている出来ごとについてのヱホバの証者の立場は,同封されている「ものみの塔」からの要約のパンフレットに明白にされています。またこのパンフレットは証者がつねに申立を保つている理由及びどんな種類の兵役をも拒否している理由とを明らかにしております。イギリス内の幾千というヱホバの証者のために,協会は証者の立場を明瞭にすることを希望しています。最高の神の僕として,私たちもドイツの兄弟たちと同じく,絶対の中立を保ちます。私たちの献身,奉仕,忠節はひとしくヱホバの神権政府に捧げられ,ヨハネ伝 17章16節の言葉「私が世のものでないように,彼らも世のものではありません。」に従つて行動します。』

      この声明文は,兵役につかなかつたため迫害されているドイツの証者の実情を明らかにしたイギリス政府の白書にも言及しています。(つづく)

  • 発表
    ものみの塔 1956 | 3月1日
    • 発表

      特別になぜ熱心になるか

      ヱホバの証者は,大会の出席について熱心な態度を示します。今年の4月21,22,23日,日本にいる幾百人というヱホバの証者は,東京中野区公会堂で行われる大会に出席します。この時には,『ものみの塔聖書冊子協会』の会長,エヌ・エッチ・ノア氏が訪問いたします。大会で,一致は増し,愛は強められ,互いに励まし合つて熱心さは増大するでしょう。あなたも,この大会出席者の幸福な群に参加することができます。いま計画を立てて下さい! 宿舎請求書をできるだけ早く,東京都港区芝三田豊岡町1番地『ものみの塔』協会に送って下さい。なお,その際,封筒の上に,はつきり『大会用宿舎』と書いて下さい。

  • 読者よりの質問
    ものみの塔 1956 | 3月1日
    • 読者よりの質問

      ● 千年統治の終りに行われる最終の試験の後でも,人は罪を犯しますか? もし,罪を犯すなら,ヱホバはその人を死にいたらしめることができますか? 黙示録 20章14節と21章4節には,こう書かれています,『死も黄泉も火の池に投げこまれた。』そして『もはや,死もない。』― アメリカの一読者より

      ここで云われている死は,アダムの罪による死です。千年統治の後に,アダムの罪による死は,人類になんらの影響をおよぼしません。むかしの影響も,死人の復活によつて消し去られてしまいます。永遠に死んでいる者,つまり第二の死の状態にいる者は,意識的な無関心か,悪を行つたために,その状態に入つています。新しい世に,アダムの罪による死はありません。

      千年の終りにある最終の試験を通つたからとて,人間がロボットになるわけではありません。人間は自由な道徳人であって,自分の行動を選ぶことができます。それで,もし自分から欲してしようと思えば,人間は罪を犯すことができます。そして,罪を犯すなら,全能のヱホバはその者を死にいたらしめることができます。この死は,アダムの罪による死ではないため,前述の聖句と矛盾しません。創造主が無力で,反逆者を亡し得ない,ということはあり得ません。創造主は,全能の神です。第二の死を象徴する火の池は永遠に存在する。ということから,反逆者はみな亡ぼされてその中に投げこまれてしまうでしよう。

      しかし,そのような事柄を予期する必要はありません。ヱホバは人間をつくられて,人間については何もかも御存知です。そして,人間が自分の自由を使って,どのような行をするか,ということを知るための試験の仕方も御存知です。それで,千年の終りに行われる試験は,非の打ちどころのない正しいものであるにちがいありません。この試験により,価値の無い者は,みなふるい分けられ,ただ忠実を示した信頼できる者だけが残るでしょう。ヨブの場合と同じです。ヨブについてのヱホバの判断は正しく,たとえサタンのひどい圧迫が加えられようと,ヨブは決して正道から離れないとヱホバは御存知でした。最終の試験を通つた後に罪を犯すということは,試験が不完全なものであり,またヱホバは十分正しく試験することができなかつた,ということを意味します。しかし,ヱホバの試験は,成功を収め,そして自分の自由を誤用して罪を犯す人々を取り除くという御目的をなしとげます。

  • 『ものみの塔』の研究
    ものみの塔 1956 | 3月1日
    • 『ものみの塔』の研究

      4月1日 専心の献身 1-18 84頁

      4月8日 同 19-21 及び「あなた方の仕える者を選べ」1-16 88頁

      4月15日 「あなた方の仕える方を選べ 17-21 93頁 及び「私の荷は軽い」

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