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偽りの宗教のない世界にかんする「福音」ものみの塔 1969 | 2月1日
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ついては,霊感の下にしるされたヘブル語聖書中に予告され,説明されています。では,どのように,また,なぜ,彼は「もろもろの国人に宣伝へられ(る)」ようになりましたか。
25-27 イエスはご自分の追随者が人々から離れることを欲しておられないと,どうして言えますか。
25 世の人々から離れ,荒野の洞窟で隠遁生活をせよとか,僧院や修道院を建てて,みずから修道士あるいは修道女となってそれらの場所に閉じこもり,こうして,啓示された真理の光を暗黒の世界に照り輝かさないようにせよと,ご自分の使徒や初期の弟子たちに彼は命ぜられませんでした。それとは逆に,死からよみがえらされて何日かののち,そして,昇天して天使たちに現われ,かつ栄光の中にあげられる前に,イエス・キリストはご自分の弟子たちにこう告げられました。
26 「我は天にても地にてもすべての権を与へられたり。されば汝ら往きて,もろもろの国人を弟子となし,父と子と聖霊との名によりてバプテスマを施し,わが汝らに命ぜしすべての事を守るべきを教へよ。視よ,我は世の終まで常に汝らとともにあるなり」― マタイ 28:18-20。
27 イエス・キリストは,ご自分の追随者が,人々をキリストの弟子とするためにあらゆる異教の国々に行くべきことを再び強調する次のような最後のことばを述べ,その直後,弟子たちの見ているところで天にのぼりました。「聖霊なんぢらの上に臨むとき,汝ら能力をうけん,しかしてエルサレム,ユダヤ全国,サマリヤ,及び地のはてにまで我が証人とならん」― 使行 1:8。
28 (イ)使徒行伝 1章8節のイエスの命令は何を意味しましたか。(ロ)霊に満たされたクリスチャンが,真の宗教を持っていたかどうかについては,疑問の余地がありましたか。なぜそうですか。
28 このことは,真の宗教がその当時まで行なわれてきた唯一の領域であるユダヤ人社会および偽りの宗教のしみ込んだ非ユダヤ人の諸国家すべてにおいて,あかしを行ない,人々を神の約束のメシヤとしてのイエスの弟子とすることにほかなりません。霊に満たされた真の宗教を実践するクリスチャンの行なう,偽りの宗教に対する攻撃以外の,何を意味し得るでしょうか。『彼らは真理と真の宗教を持っていたかもしれないが,持っていなかったかもしれない』と言って,疑問視する余地は一つもありません。彼らに対するイエスの約束のことばは,疑問の余地を一掃しているからです。当時,弟子たちは聖霊によって力を受けることになっており,その時までエルサレムで待つようにと告げられていましたが,その聖霊にかんしてイエスは,犠牲の死を遂げられる前夜,彼らにこう言われました。「彼すなはち真理の御霊きたらん時,なんぢらを導きて真理をことごとく悟らしめん。かれ己より語るにあらず,凡そ聞くところの事を語り,かつ来らんとする事どもを汝らに示さん」。(ヨハネ 16:13)西暦33年,シワンの6日,五旬節の日,イエスの昇天後10日目に,彼らは「真理の御霊」を確かに受けました。―使行 2:1-36。
29 異教の偽りの宗教に対する攻撃は,いつ,また,どのように始まりましたか。
29 その約3年4か月後,西暦36年の初秋,チスリの1日ごろ,「活ける神の〔会衆〕……真理の柱,真理の基」の,霊に満たされた成員は,異教徒の偽りの宗教に対する攻撃を開始しました。これは,使徒ペテロが天からの直接の指図によって,ヨッパからユダヤのカイザリヤにのぼり,非ユダヤ人つまり割礼を受けていない一異邦人,コルネリオというイタリア人百卒長の家に初めて足を踏み入れた時のことです。異邦人コルネリオと,彼がペテロの話を聞かせようと自分の家に招いた人々に,ペテロがなおも真理の音信を伝えていたところ,聖霊は,信仰を持つこれらの異邦人にも下りました。その証拠として彼らは,それまでに学んだことのない外国語で話しはじめたのです。(使行 10:1–11:18)この時以来,キリスト教の真理の前にはあらゆる異邦人国家における偽りの宗教に対する攻撃のとびらが大きく開かれました。
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あらゆる偽りの宗教に対する輝かしい攻撃ものみの塔 1969 | 2月1日
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あらゆる偽りの宗教に対する輝かしい攻撃
1 昔のヘルブ語聖書は何を預言しましたか。国々の多くの人はパウロの伝道にどう答え応じましたか。
神のご予定の時に及んで,真理の光が偽りの宗教の暗黒の世界を照らし出すことは,霊感のもとにしるされた昔のヘブル語聖書の預言にさえ示されていました。使徒パウロは,コルネリオが真の宗教に改宗した約11年後,ピシデヤのアンテオケにあるユダヤ教の会堂に集まった人々に話をした際,そのような預言を引用しました。彼はこう語っています。「視よ,我ら転じて異邦人に向はん。それ〔エホバ〕はかく我らに命じたまへり。曰く『われ汝を立てて異邦人の光とせり。地のはてにまで救とならしめんためなり』」。集まったさまざまの国籍の人々を前にして,使徒パウロがその預言を引用して話したのちに,どんなことが起こりましたか。こう書かれています。「異邦人はこれを聴きて喜び,〔エホバ〕の言をあがめ,また〔永遠の命〕に定められたる者はみな信じ,〔エホバ〕の言この地にあまねくひろまりたり」― 使行 13:14-49〔新〕。イザヤ 42:6。
2 そうした「異邦人」の行動は,パウロがその伝道において首尾よく攻撃したことをどのように証明していますか。
2 偽りの宗教に対するこの攻撃は功を奏したと言えるでしょうか。確かにそう言えます。なぜなら,その結果として,偽りの宗教の犠牲者は真の意味で解放され,そして,エホバ神の建てられる,偽りの宗教のない新しい秩序における「永遠の命」への道を歩めるようにされたからです。こうして人々は,あらゆる偽りの宗教の神の力から解放され,すべての偽りの宗教の大敵であられる真の宗教の神への崇拝と奉仕を行なえるよう自由にされたのです。復活した主イエス・キリストが,使徒パウロに現われ,次のように語って,彼に与えられた使命の眼目は,このような解放をもたらすことにありました。「わが汝に現れしは,汝をたてて……役者また証人たらしめんためなり。我なんぢをこの民および異邦人より救はん,またなんぢを彼らに遣し,その目をひらきて,〔暗黒〕より光に,サタンの権威より神に立ち帰らせ,我に対する信仰によりて罪の赦と潔められたる者のうちの嗣業とを得しめん」― 使行 26:14-18,〔新〕。
3 サタンは自分の権威をどのように行使しますか。サタンはこのことを最初にいつ行ないましたか。
3 パウロに与えられたこの使命にかんして,「〔暗黒〕より光に,サタンの権威より神に立ち帰らせ(る)」ということばに注目してください。悪魔サタンは,偽りの宗教を通して,つまり宗教的な「暗黒」を通して自分の「権威」を行使しています。サタンは,「抵抗者,敵」を意味するその名にたがわず,エホバという御名を持たれる生きる唯一の真の神に抵抗しています。(詩 83:18)サタンがエホバ神に抵抗しはじめたのは,完全
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