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エルサレムの滅び ― それは現代に対する警告か目ざめよ! 1980 | 12月8日
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エホバの証人が行なう世界的な伝道によって,自分たちが決定を迫られていることを知らされています。
世の人々はそれにどう反応しますか。ほとんどの人は関心を示しません。クリスチャンと自称する人々でさえも,その生活態度によって,『わたしたちには世俗の国家以外に支配者はいない』と言います。
この態度はどんな結果を招くでしょうか。ご自分の聖書を開いてマタイ 24,25章,マルコ 13章,ルカ 21章を直接お読みになってみてください。イエスが,エルサレム滅亡前の世に対して予告された事柄の多くは今の時代に対しても予告しておられたのだ,ということがよく分かります。その予告されていた通りの戦争,食糧不足,不法,偽りの希望を言い広めることなどが,イエスの示された「しるし」の他の面と同様にはっきり見られます。利己主義と暴力は当時知られていた世界の特色でしたが,今日の世界でも同じことが言えます。したがって前途には,世界の事物の体制全体の滅びも控えています。―箴 2:21,22。
しかし義を愛する人々にとって現在見られる災いは,救出が近いことを指し示すものです。なぜならイエスは,「これらの事が起こり始めたなら,あなたがたは身をまっすぐに起こし,頭を上げなさい。あなたがたの救出が近づいているからです」とも言われたからです。―ルカ 21:28。
何への救出でしょうか。それは,義を愛する人々がすべて神の王国の支配下で本当に安全に生活できる新秩序への救出です。(ルカ 21:31。ミカ 4:3,4)そういう前途にあなたは心を引かれますか。もしそうであれば,今こそそのことを信じている人々と交わるべき時です。彼らは,口で言うだけでなく,行動によっても神の支配権を信じていることを示すのを目的として,王国会館で定期的に聖書を学んでいます。
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揺れ動く信仰目ざめよ! 1980 | 12月8日
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揺れ動く信仰
「古い信仰は瓦解したが,それに代わる新しい信仰はまだ芽をふいていない」。これは1978年11月30日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙に掲載された社説の一部です。この社説はガイアナの集団自殺に関するもので,次のように述べていました。
「宗教の瓦解は必至である。この宗派が問いかけたのは,人間には信じたいというやみがたい意志があり,確固とした信仰への渇望があるということである。今日,この渇望を満たそうとして人々が頼る最後の場所は,どこかの主要な宗教グループであるが,それらの宗教グループは南アフリカをどう治めるかなどという問題に没頭し,信仰のための時間をほとんど設けない。ローマ・カトリック教会でさえ,宗教上の衝動に関する善悪を識別する幾千年にもわたる経歴がありながら,魂をゆり動かす力を失いつつある」。
希望を科学に求める人もいますが,この社説はそう考えてはいません。「衰退しているのはひとつ宗教的な信念だけではない。啓蒙運動に端を発した世俗的な強力な信念もその例にもれない。理性の力,科学の力,進歩に対する信念,すべてが次第に疑問視されるようになっている。そして宗教界の場合と同じように,俗界の場合も,この風潮をはぐくんでいるのは,大抵,押しも押されもせぬ僧職者なのである」。
「原爆を発明した科学者たちも雑誌を発刊したが,その表紙にはいつも最後の審判の日の時計が描かれている。これは自分たちの犯した罪に対する衝撃的な証拠であり,科学は善いものであるということに対して彼らが抱いている疑惑の衝撃的な象徴である。今日科学界が,宇宙は“大爆発”によってできたという説をめぐる多くの証拠の前に揺れ動いていることはだれにでもわかる。しかし爆発の前に何があったかとの疑問が生じ,究極的な質問に答えられないという事実に直面して,科学者の根本的な信念はゆさぶられている」。
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