-
「御心が地に成るように」(その36)ものみの塔 1960 | 6月15日
-
-
始まり,1918年の5月7日bに終りました。後者の日には,戦争同盟国なる英米両国で構成される南の王は,ヱホバの聖所級に対して潰滅の打撃を加えるにいたつたのです。彼らはヱホバにささげられている見える制度の最頂点,ニューヨーク市ブルックリンにある中央本部に打撃を加え,ものみの塔聖書冊子協会の会長とその秘書会計士を捕えました。そして協会のブルックリン本部と外国の支部事務所と機関とを結んでいた関係は断ち切られました。1918年の6月20日,その二人の幹部と聖書出版のわざに顕著な者であつた他の6人の幹部は,80年の入獄と言う刑を宣告されました。全地にいた聖所級の兄弟たちは,みなおどろき悲しみそして呆然としました。これは,ヱホバの聖所の制度としてのわざを大きく妨害しました。そのようなことは,以来一度もされず,第二次世界大戦のあいだでもなされなかつたのです。
13 この打ち砕くわざの背後には誰がいましたか。何が彼の打ちくだく力が終つたことを示しますか。
13 ヱホバの聖なる者たちを打ちくだくことの背後にいた主要な者は,サタン悪魔でした。彼はこの世界のすべての国とその栄光をにぎつていると主張しています。(マタイ 4:8,9。ルカ 4:5,6)ミカエルが立つた1914年,悪魔とその悪鬼共を追い落すために天の戦争が始まりました。悪魔はミカエルに打ち負かされ,1918年3月26日,年一度の主の夕食を祝つた時までには,サタン悪魔がこの地に追い落されたと信じ得る聖書的な理由があります。悪魔はハルマゲドンの戦いでその頭が砕かれるまで『僅かな時』しかないと知つています。それで,彼は大きな怒りをいだいています。特に聖所級の残れる者に対して怒りをいだいています。彼は,残れる者に対しては,自分の持つあらゆる手段を使つて戦争をしかけています。(黙示 12:7-17)彼は1918年に打ちくだく力を示すのを許されました。しかし,彼は今日にいたるまでそれを示すのに失敗しました。また,マゴグのゴグの役割を果して,聖なる残れる者と『他の羊』を滅ぼすために見える軍勢および見えない軍勢をしたがえて北から襲いかかるとき,『美しい地』にあるヱホバの聖所を打ちくだくことはできないでしよう。彼自身が砕かれるでしよう。彼の打ちくだく力は終つてしまいます。―エゼキエル 38:1から39:16まで。
14 三時半が終つて,他のどんな事柄が時たつ中に終らねばなりませんか。なぜ,いまにいたるまでダニエルは聞いたことが悟れませんでしたか。
14 三時と半時の期間は,1918年に終りました。それで,そのまぼろしの他の重要な事柄は,その定められた時に『終る』すなわち成就されねばなりません。昔の預言者ダニエルは,幻の中で見た事柄の意味を解釈することができませんでした。彼は次のように告白しています,『私はこれを聞いたけれども悟れなかつた。私は言つた,「わが主よ,これからのことの結末はどんなでしようか。」彼は言つた,「ダニエルよ,あなたの道を行きなさい。この言葉は終りの時まで秘し,かつ封じておかれます。多くの者は,自分を清め自分を白くし,かつ練られるでしよう。しかし,悪い者は悪いことを行ない,ひとりも悟ることはないが,賢い者(リーサー訳では,知能のある者)は悟るでしよう。」』(ダニエル 12:8-10,新口)西暦前537年頃にそのまぼろしを書いて後しばらくしてダニエルは死にました。かくして,彼はその言葉を閉じて本を封じたのです。
15 私たちのためにその言葉を聞き,その本の封印を解くために誰が用いられましたか。理解を得る賢明な者たちの中にいるため,私たちは何をしなければなりませんか。
15 地上のイエス・キリストは,ダニエルの本に関する大きな理解を示しました。1914年以来のこの『終りの時』にあつて,神はイエスを用いて,知識と知らせに満ちる言葉を聞かせ,そしてその本の封印をほどいてその意味をことごとく解明せしめています。(黙示 5:1-5)現代にまですばらしく言及しているその本を理解したいと欲しますか。それでは,キリストを通して与えられるヱホバの助けにより,私たちはこの世のけがれから清められ,小羊の血によつて白く正義の者にされ,ヱホバ神とその御国にささげる誠実な献身で練られねばなりません。聖書的に賢い者だけが,ダニエルの本と聖書の他の部分全部を理解することをゆるされています。しかし,悪い者はひとりとしてそれを理解することができず,救を得ることができないでしよう。現代のこの苦しい時代に彼らは,特にヱホバの証者に対して悪を行いつづけます。そして,神に敵対する不幸な者として滅ぼされるでしよう。―テモテ後 3:1-5。
1290日
16,17 (イ)これは誰にとつて『終りの時』ですか。(ロ)いつから1290日の計算が始まりますか。
16 1918年にヱホバの聖なる民の力が打ち砕かれたが,彼らは終りませんでした。これは,聖所級の『終りの時』ではなく,北の王と南の王および中立の国全部の終りの時です。それは,聖所級およびそれと共に崇拝をささげる『他の羊』の救の時です。ヱホバの御使は,霊的に賢明な者が理解すると語つてのち,次の言葉をつけ加えました,『常供の燔祭が取りのぞかれ,荒す憎むべきものが立てられる時から,千二百九十日が定められている。』― ダニエル 12:11,新口。
17 神にささげる賛美の常供が取りさられることは,ダニエル書 8章11節ですでに予言されていました。それは,一時と二時と半時が成就した1918年に生じたのです。c 日々ささげる常供の犠牲が取りさられた状態は,翌年の1919年3月26日まで続きました。そのとき,ものみの塔協会の会長,秘書会計士そして6人の仲間の囚人は,保釈金づきで釈放されました。それは『獣の像』なる憎むべき神の御国の代用物,すなわち国際連盟の崇拝が,キリスト教会の宗教連邦制度によつて設立された時です。アメリカの連邦会議の行いにより,これは1919年の1月下旬のことでした。d 後者の時までには,ここに述べられた二つの事柄は生じていました。それですから,この時から計算が始まります。
18 1290日に関連して,ミカエルはいつ彼の民を救いましたか。その1290日は,太陽暦でどのくらいの期間に相当しますか。
18 1290日の計算が始まつて後,大いなる君ミカエルは,1919年の3月に彼の民を救いました。1919年の4月13日の主の夕食には,全地で1万7961名以上が祝いました。e 1290日の残りの日のうちに神の聖なる制度のわざは再組織され,改善され,強められました。それは,この古い組織制度の上に全き終りが来る以前に全地にわたる証言が与えられるためでした。時たつ中にどんなことが生じて,神の数えた日の終つたことをはつきり示しましたか。1290日は陰暦の見地から考慮されねばなりません。それで,神の預言は1ヵ月を平均30日の長さとしています。1290日は,預言の1260日よりもちょうど30日,すなわち陰暦の1ヵ月だけ長いだけです。黙示録 11章2,3節は,1260日が42ヵ月に等しいと明白に示しています。42ヵ月は3年6ヵ月に相当します。預言の中では,これら3年6ヵ月は,閏年とか,ユダヤ人の第13月年によつて影響されません。この第13月は,陰暦の年を太陽暦の年の長さに合わせるため,ユダヤ人の暦につけ加えられます。預言の中の1260日は,3年と半年に等しいものです。すると,1290日は3年と7ヵ月に等しくなります。1919年の1月下旬から計算すると,その3年7ヵ月はいつ終りますか。
19 その1290日の終り頃,どんな驚くべき音信が伝えられましたか。そして,どんな裁きのわざに私たちの注意は喚起されましたか。
19 それは1922年の8月下旬と9月初旬になります。1922年9月初旬に,次のような驚くべき言葉が鳴り渡りました,『主のために忠実で真の証者でありなさい。バビロンの形跡がことごとく荒廃するまで戦いを行ないつづけなさい。音信を遠く広く宣べ伝えなさい。ヱホバが神であり,イエス・キリストが王の王であり,主の主であることを世界は知らねばなりません。いまこそ絶対緊急の時である。見よ,王は支配している! あなた方は彼を公けに宣べ伝える者だ。故に,王とその御国を宣べ伝えよ,宣べ伝えよ,宣べ伝えよ。』これは,オハイオ州シーダー・ポイント市で行なわれた九日間にわたるヱホバの証者の国際大会の重大な日(9月8日)に告げられました。ものみの塔協会の会長は,『御国』と題する講演の結論にその言葉を述べました。この講演の中でジェー・エフ・ルサフォードは,聖書と事実からヱホバの『契約の使』が1918年の春に霊的な聖所である宮に来て,裁きのわざを始めた,と証明しました。『神の家から始まる』さばきは,行なわれていたのです!(ペテロ前 4:17。マラキ 3:1-5)クリスチャンに対するこの裁きを表わし示すためひとつの決議が採決されました。
20 自称クリスチャンに対するどんなさばきの言葉は告げ知らされましたか。それで,一連のどんな事柄が始まりましたか。
20 9月10日の日曜日の午後,ルサフォード会長は,『いま生存している幾万人は決して死なない』という,挑戦的な題の公開講演をしました。彼はその結論に『世界支配者への挑戦』と題する決議を紹介しました。それは1万8000から2万人の出席者たちの拍手のうちに採決されました。この決議は,諸国民に次のことを知らせたのです,すなわち『諸国民の定められた時』は1914年に終つたこと,キリストによる神の御国は天に設立されたこと,国際連盟はいつわりのもので,『神がその失敗を定めている故に ― 失敗するにちがいない』こと,ヱホバのメシヤによる御国は人類の悪をことごとく取りのぞいてなおすもの,そしてその正義の御国の律法に従うことにより人は生きつづけてこの地から死に絶えることが決してないということです。f この大胆な決議は,1922年から1928年まで年一度のヱホバの証者の大会で採決された七つの決議のうちの最初のものです。これらの決議は,天罰のごとく,背教のキリスト教国に注がれました。『挑戦』と題する最初の決議は,ついにはたくさんの言葉で全世界にわたり4500万部も配布されました。
(次号につづく)
-
-
創造についての聖書の記録は証明されるものみの塔 1960 | 6月15日
-
-
創造についての聖書の記録は証明される
神の御言葉の出版者という意味の雑誌フェークナレンの中で,天文学者アービド・リュンガルは自然科学と聖書の創造の記録についての良い記事を書きました。彼は次のように結論しています,『クリスチャンの立場から見て極めて新しい事柄が示されたと言えよう。それは,我々の世界の年代の始めは限定されたもので,宇宙と物質が存在しなかつた時があり,そして創造がたしかに行なわれたにちがいない,ということは絶対たしかである。今や我々はきわめてすばらしい事実と直面している。すなわち創造についての聖書の記録は,ついこの間までは非科学的なもの,科学的な考えから見ると極めて奇異のものであつたが,いまでは宇宙についての現代的な考えと全く一致している。』『キリスト教を真剣に考えたい人,そして万物の創造者なる神の存在を信じたい人は,あらゆる詩や理性に反すること,あらゆる感覚と科学的な調査に反することを信じなくても良い。彼の信仰は,今日の科学の認める宇宙についての考えと全く一致調和しているのである。』― 1958年12月16日,スベンスカ・ダグブラデット。
-