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セーシェル諸島 ― 人類が失った楽園?目ざめよ! 1977 | 3月22日
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全体に散在しています。実際に人口が集中しているのはヴィクトリアだけです。典型的な家屋は屋根が草ぶきの木造で,土台柱を用いて床が少し高くなっています。壁は木製のものもあれば,板紙や厚紙,また段ボールで作られているものもあります。そうした家屋は普通,パンノキ,ココヤシ,肉桂樹,そしてバナナやバニラの木に囲まれた険しい丘にあります。
家畜は家の近くや,時には家の中で飼われています。人々は主に,米,魚,またサメなども食べ,ヤシの木の心やココナツの実の心,タケノコ,ナス,パンノキのケーキ,また種々の野菜などもよく食べます。セーシェル諸島の人々は料理が大変上手で,香味料などを豊富に入れた料理を好みます。この地方で人気のあるトディーと呼ばれる飲み物は,ココナツの木の花の付いた穂から汁を取り,それを発酵させて作ったものです。
しかし,世界の他の場所と同様,ここにも様々な問題が見られます。例えば,盗まれる場合があるので,浜辺に持ち物を置いて行かないようにと,土地の人々から注意されることがあります。また,様々の背景の人がいるため,人種問題も幾らか起きています。ある人々は,他の人より自分のほうが優れていると考えるのです。若者の間では,麻薬問題も多くなっています。島民の大半はキリスト教世界の主な宗派に加入していると唱えていますがそれでも,男女間の乱れた生活が一般に広く見られ,当然それに関連した問題も生じています。また,迷信的慣行が今でも幾らか残っています。ですから,世界の他の場所と同様,セーシェル諸島も神の言葉に約束されているように,楽園の復興を待たねばなりません。―ルカ 23:43。
復興される楽園
これらの美しい島々には,今なお自然の実の多くが残されています。もちろん,ぞくぞくと旅行者が訪れ,新しい生活用式が取り入れられると,それに従って,物事の価値は変化してゆきます。しかし政府は,これら熱帯の島の自然の美を破壊から守ることを堅く約束しています。
わたしたちがセーシェル諸島のような場所を捜し求め,また楽しむという事実は,人間には生まれつき,美しい平和な環境で暮らしたいという欲求があることを示しています。人間はかつて楽園に住んでいたのですから,これは当然のことです。もちろん,最初の人間に与えられたような楽園は,今日どこにも見られません。しかし,これらの美しい島々は,セーシェル諸島のみならず,全地にわたって楽園を復興させることが神にとって可能であることを証明しています。
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高くつく代償目ざめよ! 1977 | 3月22日
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高くつく代償
不道徳な性行為に携わる人々は,その快楽に対してますます高い代償を支払わされている。
● ニューヨークのコロンビア大学伝染病学部長によれば,咽頭部の性病の珍しい型である「咽頭りん疾が増加しており,その原因は口唇性交である」。「それはゲイ[同性愛者]社会で特に問題となっている」ことにニューヨーク市保健衛生部の係官は注目している。珍しいこのりん疾は性病の治療にふつう用いられる薬に対して抵抗力がある。
● ペニシリンを実際に無力にし得る新しい変種として最近に報告されたりん病が,米国でひろがっている。ジョージア州アトランタの疾病コントロール・センターの研究者によれば,その治療費は「ペニシリンの注射をした場合の50セント(約150円)から」他の抗生物質を用いた場合の「3ドルから5ドル,さらに10ドルまで及ぶ」。
● 世界保健機構の報告によれば,アフリカはサハラ砂漠の縁にある広大な地域で悲劇的な不妊症がひろがっており,ある部族などは三分の一以上も人数が減ってしまった。部族の者たちは子供を産ませるため近隣の部族から女を奪う手段に訴えている。世界保健機構では不妊問題の主要な原因として男女両性におけるりん病を挙げている。
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