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人間が世界を治める最後の政府ものみの塔 1967 | 6月1日
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ば,第七と第八の世界強国は第七世界強国の支配期間の後半の時期に同時に支配するのです。しかし二つの世界強国が同時に存在することはどうして可能ですか。
13 (イ)第八の“王”の主要な推進者はだれですか。(ロ)第八の“王”をたてた目的はなんでしたか。(ハ)第八の“王”はどのように第七の者から出ましたか。
13 聖書の示すところによれば,第七世界強国は,今日,国際連合の形で存在する第八のものの主要な推進者です。黙示録 13章11節から15節に描かれているように,小羊の角が2本ある獣によって表わされている,二国から成る世界強国は,海から上った先の獣の像を作ることに率先します。海から上ったこの獣には,七つの世界強国によって次々に支配されてきた,サタンの地上の政治組織全体を表わす七つの頭がありました。この獣の像は赤い獣です。そして赤い獣にも同じ数の頭と角があり,その他にも類似点が認められます。この赤い獣を作りあげた人々が意図したのは,第七世界強国あるいは他の強国がそれぞれの領土に対する主権を維持したままで,国家間に平和を維持する働きをする超国家的な政府でした。「第八のもの[王]」と呼ばれているこの赤い獣は,第七のものから出ることが示されています。(黙示 17:11)今日の国際連合には第七世界強国をはじめ,以前の世界強国全部の残存勢力である国々が加盟しています。ゆえにそれは七つの世界強国にその存在を負っており,それから出たものです。また国連軍は実際に警察行動をしてきました。これらの理由で国連を「第八の」王と呼ぶことができます。
14 第七,第八につづく世界強国が聖書に示されていないという事実は,第七世界強国が共産主義勢力を滅ぼす,あるいは共産主義勢力が第八世界強国を滅ぼすことを示唆するものですか。
14 聖書は,ハルマゲドンの戦いに至るまで第七の世界強国が第八のものと同時に存在することを示しています。それでは第七世界強国はその支配的な地位を維持するために共産主義勢力を打ち負かすでしょうか。そのようなことはありません。また共産主義の世界強国が英米世界強国を軍事的に敗北させることもないでしょう。聖書によれば,第七世界強国と共産主義諸国との対立は最後まで続きます。a いっぽう,第八の王である国際連合は,永続する本格的な平和を目ざしてこれらの王たちを一致させるためにむなしい努力をつづけることでしょう。―ダニエル 11:40-45。
「憎むべき者」
15 第八の“王”はなぜ滅びなければなりませんか。
15 黙示録の預言は次のように述べています。「昔はいたが今はいないという獣は,すなわち第八のものであるが,またそれは,かの七人の中のひとりであって,ついには滅びに至るものである」。(黙示 17:11)神は,地上にあるサタンの政治組織全体がメシヤの国によって滅ぼされることを預言されました。第八の王も当然にその中に含まれています。第八の王は海から上った獣すなわち世界的なサタンの政治組織を映す像にすぎないからです。それは他の国々が腹話術者のようにそれぞれの考えや信念を響かせる反響板のような道具になっているとも言えるでしょう。第八の“王”は他の世界強国のすべての要素を含み,それらとともに神の国に敵対して神の国に代わろうとしています。
16 (イ)第八の“王”はなぜ「憎むべき者」ですか。(ロ)獣の「像」を作ったおもな責任者はだれですか。
16 ゆえにこの国際的な平和安全機構は,エホバ神にとって憎むべきものです。この点においてそれはバビロンのネブカデネザル王が建てて帝国の諸州の人々に拝ませ,また神のしもベシャデラク,メシャク,アベデネゴにも拝ませようとした高さ60キュビト,幅6キュビトの金の像と異なりません。(ダニエル 3:1-15)これらの忠実な人々がネブカデネザルの像を拝むことを拒絶したのと同じく,エホバの証人は国際連合が神にとって偶像のように憎むべきものであることを認め,それを崇拝するならば神の怒りを受けることを知っています。他方,キリスト教国の聖職者は,西暦33年にイエス・キリストを拒絶した者たちにならいました。彼らは自分たちの王イエス・キリストの代わりに憎むべき異教のものを受け入れ,ローマの総督ポンテオ・ピラトにむかって「わたしたちには,カイザル以外に王はありません」と叫びました。(ヨハネ 19:15)聖職者に支持された第七世界強国は,黙示録 13章14,15節に象徴的に預言された獣の「像」の設立に際して,「この事物の制度の神」サタン悪魔の手先となりました。
人間の支配は除かれる
17 (イ)獣とその像はどんな影響を与えてきましたか。(ロ)人間の支配の圧迫から解放される道はどこにありますか。
17 「角が十本,頭が七つ」ある獣の支配の下で苦しんできた人は数知れません。(黙示 13:1)今でも獣の像は人々を助けておらず,世界に起きている恐るべき事柄から人々を解放していません。また最大の艱難すなわちハルマゲドンの戦いにおいてエホバ神のもたらす滅びから人々を保護しません。正直な人は,人間の支配が人々の悲しみを増し加えてきたことを認めます。エゼキエル書 9章に神が預言されたように,それらの人々は,行なわれている「憎むべきことに対して嘆き悲しむ人々」です。このような人は信仰をいだいて神の国の福音の宣明に耳を傾けます。人間の最後の政府が終わってのちに正義をもって全地を治める神の国によって,神は救いを施します。このような人々は「他の羊」としてイエス・キリストに愛され,その保護の下におかれます。(ヨハネ 10:16。イザヤ 49:10。黙示 7:13-17)この人々にむかって聖書はこう述べています。「すべてエホバの律法を行ふ斯地の遜るものよ汝等エホバを求め公義を求め謙遜を求めよ然すれば汝等エホバの念怒の日に或は匿さるることあらん」― ゼパニヤ 2:3,文語。
18 神は地上にどんな状態が実現することを意図されていますか。それは人間の政府によって実現されますか。
18 人間の最後の政府を一掃する恐るべき滅びののち,私たちはまもなく地に正義が行なわれるのを見ることでしょう。そのとき地には君たち,すなわち信仰と信頼性を証明した神の人がいます。しかしこの人々はキリスト・イエスが治める天の政府の命令を行なうにすぎず,したがって人間の政府を構成するのではありません。その時には次のことばが確かに実現します。「まことは地よりはえ義は天よりみおろせりエホバ善物をあたへたまへばわれらの国は物産をいださん」― 詩 85:11,12; 45:16,文語。
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どうしたら出席を改善できるかものみの塔 1967 | 6月1日
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どうしたら出席を改善できるか
● ベルギーのブリュッセルのギリシャ語を話す人々の会衆では,集会の出席数がいつも交っている伝道者数を30から40パーセント上まわっています。監督はどのようにして,それが可能になったか次のように語っています。「(1)会衆全体の霊的な水準を高める目的で,会衆の内部に対する奉仕に関する組織からの助言を漸進的に適用することによって。(2)適切な話や実演によって。(3)集会を実際に役だつ生き生きとした教訓的なものとすることによって。(4)しもべや円熟した伝道者が兄弟たちをたずねて彼等の集会の出席を妨げている問題を,愛をこめて共に解決をはかる。個人的な接触によって。(5)毎月曜日の晩,しもべや円熟した伝道者は,新しい伝道者や援助の必要とする伝道者を,互いの家に招いたり招かれたりして,『ものみの塔』を研究し,集会のために準備する。このようなことは,クリスチャンの一致の絆を強め,孤立する傾向を防ぐことにひじょうに役だちます。私たちは論理的にも聖書的にも,集会の出席は私たちの崇拝の一部であることを確信できます。こうした心構えの結果はなんですか。全部の兄弟姉妹が出席して,すべての集会の出席率は100パーセントになりました。しかしどうすれば伝道者数を越える出席が得られますか。簡単です。最初に人々に会った時から集会に招くことです。私たちは,できるだけひきつけるように品物を示す,この世の商人にまねることができます。私たちの品物とは私たちの集会です」。
― エホバの証人の1967年度年鑑から
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