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新世社会内の結婚ものみの塔 1965 | 12月15日
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18 (イ)不信者であっても信者となった者の配偶者には,クリスチャン会衆を強めるどんな力がひそんでいますか。(ロ)不信者であった者がキリスト教を受け入れるなら,その配偶者は信者としてどんな益を得ますか。
18 不信者ではあっても,すでに信者となった者の配偶者であれば,いつかクリスチャン会衆を強めるために働くようになるかも知れません。時おり,婦人が先に真のクリスチャンとなります。この場合には,その婦人の夫を助けてクリスチャンとするための機会が開けたことになります。やがて,こうした男子の中にも神に献身し,霊的な円熟を目ざして進歩する者が出て来るでしょう。エホバ神がご自身の民の仕事を栄えさせられるに従って,新しい会衆が建てられ,監督や補佐のしもべたちが新たに必要になります。やがて不信者であった夫がそうした立場を満たすようになるかも知れません。そして,以前には不信者であった夫が真のキリスト教を受け入れることによって,家族内での信仰上の不一致も克服されるでしょう。家族のきづなは強められ,かつては夫に反対されていた婦人も今度はその協力を得るようになるのです。これによって妻は自分の宣教をより良いものとし,また拡大することができるでしょう。また子供も益を受けます。それゆえ,信者の配偶者がまだ信者となっていないならば,是非ともその人を助けるべきです。もとより,男の場合にも,女の場合にもこれはあてはまります。
19 なぜ不信者の夫は自分が無視されていると感ずることがありますか。クリスチャンの妻はこの点について何ができますか。
19 あなたの配偶者が今不信者であっても,クリスチャンであるあなたはその人に愛の負債をおっている事を忘れてはなりません。(ロマ 13:8)ラハブを覚えておられますか。イスラエル人がエリコに向かって進軍した時,ラハブは自分の家族を救うために家族の者を自分の家に集めねばなりませんでした。(ヨシュア 2:17-21)この終わりの時代にあって,あなたも同じような事が出来るかも知れません。それゆえ,不信者の配偶者を助けてクリスチャンとならせることを目ざして働きなさい。不信者であるかのように見えても,実際には真のキリスト教に反対していない場合がよくあります。そうした人たちはただ誤解していることがあります。信者となった妻は自分の夫をおろそかにしていなくても,夫はそう感じているかも知れません。妻はクリスチャンの集まりに行き,宣教奉仕をしますが,夫はこれに加わっていません。以前には大抵のことを二人で一緒にしました。しかし今,妻は思いやりをこめ,家庭のつとめをよく果たしていても,不信者の夫は事情が以前と異なるのを知るでしょう。この点をなんとかできますか。あなたの夫に普通以上の愛と思いやりをそそぎなさい。もし彼が真のキリスト教に関心を持ち始めるならら,あなたは喜ぶに違いありません。一切をつくし,深い親切と理解をもってあなたの夫を扱いなさい。―コロサイ 3:12。
20 不信者の夫と友好的な間がらになるためにどんな機会を作れますか。
20 クリスチャン夫婦の訪問が不信者に良い印象を与えることもあります。訪問したクリスチャンの夫がその不信者と真に親しい間がらを築けるかも知れません。たとえば,不信者の配偶者を持つ信者が病気になった時に,献身した夫婦がそこをたずねて,クリスチャンとしての心づかいを示せます。あるいは不信者が病気になる場合もあります。クリスチャンがその人にも心づかいを示せたらすばらしいではありませんか。たしかにそうです。それでは,事情が許すなら,そうした場合に不信者をたずね,助けることはいかがですか。このほかにも援助の機会を求めてはいかがですか。こうして聖書の慰めと励ましとをさしのべることができるでしょう。こうした聖書の言葉はかつては応じなかった耳と心にも感謝をもって迎えられるでしょう。
21 不信者の夫と聖書について話し合う機会ができるなら,クリスチャンはどのような態度で話を進めるべきですか。
21 聖書について話し会う機会が来たらどうしますか。不信者と議論を始めてはなりません。彼が話すにまかせなさい。これによってあなたはどのように助けたらよいかを知るでしょう。彼の立場に思いやりを持ちなさい。彼の心にあなたの心を入れ,相手の立場に立って考えなさい。彼の立場に立って問題を見てごらんなさい。ほめるべき点があればほめなさい。たとえば彼は,エホバの証人がなぜ輸血を受けないかを疑問にしているかも知れません。今エホバの証人となっている人の中にもかつては同じような疑問を感じた人が多いという点をあげることができるでしょう。また,あなた自身が同様な疑問を抱いたことがあるなら,そのことを話しなさい。そして,血に関する聖書の原則を理解するまでは自分も同じように考えていたと説明できるでしょう。そのうち,創世記 9章3,4節,使徒行伝 15章28,29節などにある聖書の教えにふれることが有益かも知れません。親切さと忍耐心とをもって臨むなら,この人を大いに助けることができるでしょう。
22 神への献身とエホバの証人の目的に関し,不信者にどんなことを説明できますか。どんな見込みがありますか。
22 時を選んで,不信者の夫が自分自身のためにも,妻のためにも,妻の信じていることを調べて見るべきことを話せるでしょう。また,神に対する献身の意味と,献身してクリスチャンとなった彼の妻がなぜエホバに対する献身の誓いを果たすべきかを説明するのが適当かも知れません。(伝道 5:4,5)別の時には,エホバの証人が聖書を教えるのは,人々が真理の知識に従って行動するのを助けるためであるとも説明できるでしょう。(ロマ 10:13-15)また,聖書の教えを知ることに益のあることを話すとよいでしょう。こうすれば,彼は自分のするべき事を理性的に判断するでしょう。事が運んで不信者の夫と聖書研究が始まる場合に,すくなくとも初めしばらくの間は,楽な気持ちで勉強をするためにその人の妻が研究の場にいないほうが望まれる場合もあるでしょう。この点は個々の事情に従うべきです。しかし考えてごらんなさい。こうしてクリスチャンとしての深い関心を示すなら,この人はいつか自分の妻やあなたと共に永遠の福音を述べ伝え,「いのちの言葉」を人に教えるようにもなるのです。なんと大きな見込みがあるではありませんか。―黙示 14:6。ピリピ 2:16。
23 結婚においてどんな資質を働かすべきですか。なぜエホバのさとしに注意すべきですか。
23 こうしてエホバのさとしを顧みる時,結婚について何が言えますか。たしかに,新世社会内の結婚には真の幸福があります。時に問題の起こることがあっても,愛を働かせ,聖書の原則をあてはめることによってそれを解決する決意をすべきです。神が合わせられたものを守るために努力しなさい。不信者の配偶者に対しては誠実な援助をさしのべなさい。そして,愛をもってあなたの結婚を美しく飾りなない。愛にまさるものはないからです。「愛は大水も消すことができない,洪水もおぼれさせることができない」。(雅歌 8:7)結婚によって結ばれた男女として,言葉により,行いにより互いに愛を示し続けなさい。エホバのさとしをたえず心にとめなさい。その時あなたはしあわせになるでしょう。愛が栄え,聖書のことばが尊ばれる時,クリスチャンの結婚はなんと輝かしいものとなるのでしょう。
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耳のある壁ものみの塔 1965 | 12月15日
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耳のある壁
アメリカ,ニュージャージー州の一人のエホバの証人は,アパートで一人の婦人と聖書研究をしていた時に起きた事を次のように報告しました。「ある日,聖書研究を終えて家を出たあとで,隣りの人がちょうど研究を終えたその婦人の家を訪れたのです。その隣りの人は壁越しに聖書研究に耳を傾けていたと説明し,とても興味を感じたのでもっと聖書を学びたいというのです。私が彼女にも教える事ができるかどうか彼女は知りたがっていたとのことです。私はこの話を翌週研究へ行った時に知らされました。研究が終わってから隣りの婦人を訪問し,研究をとりきめました。彼女は聖書の知識においてとてもよく進歩しており,彼女の姉妹も興味を示し研究に参加している事をお知らせできることは大きな喜びです。
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