「進化」の本を学校で用いる

¹ みなさんの多くは，ほとんど手のつけられていない新しい区域を持っています。それは学校内にあります。わたしたちは以前，教育関係者に会って「進化」の本を配布する努力をしましたが，それから2年たちます。その間，多くの教師や学校の職員が変わりました。人々も多くの問題についての自分の考えを変えました。あなたが学生であるなら，学年が改まると同時に，先生が変わり，生徒の顔ぶれもよく変わるものです。

² 9月になって学校が始まると，親のみなさんの多くは自分の子どもが通う学校の教師や指導員また校長と面会する機会に接します。「進化」の本を読んで味わった喜びをその人たちに話し，彼らにも読むよう提案してみてください。

³ そして，学校に通っている伝道者のみなさん，あなたの先生に本を提供してごらんなさい。どのようにすればよいのか，と尋ねるかたがいるかもしれません。授業のあとか放課後，科学の分野を受け持ってくださる先生の所に行って，自分も両親も科学に関する問題に興味を持っており，「進化」の本を楽しく読みました，先生にもきっと楽しく読んでいただけると思います，と話してごらんなさい。また歴史の授業では，たいてい進化の問題が最初に取り上げられるのではありませんか。では授業中に手をあげて，人間が存在するようになったのは進化によるのではなく創造によると述べている出版物を読みましたと話せるでしょう。あるいは，授業のあと先生の所に行って，自分の読んだ事柄について話し，先生も「進化」の本をお読みになる気持ちはありませんか，と尋ねることもできます。他の生徒たちにその本について話してごらんなさい。自分の読んだことを自由に説明してごらんなさい。普通，おとなが学校にはいって行って，生徒に証言することはできません。しかし，みなさんは毎日そこにいるのですから，みなさんが話すなら，多くのことが成し遂げられます。この国には，わたしたちが家から家に携えて行く音信をともすれば聞きそこなう若い生徒が数百万人もいますが，あなたはそうした人たちの間にりっぱに関心をもりたてることができるのです。

⁴ 会衆によっては，学校で進化の問題が討議されるときに講演者を送る取り決めを設けることができるかもしれません。いうまでもなく，自分の住んでいる区域に，子どもとその教育に深い関心を持ち，時間をさいてまですすんで講演に来る人がいると知って喜ぶ教師は多いことでしょう。

⁵ わたしたちの提案は，監督と学校のしもべが会衆内のだれかにそのための準備をしてもらってはどうかを決定することです。それから，学校となんらかの取り決めがなされた場合，授業時間にそのような話をするために自分の事情を調整する意志があるか，またそれができるかを，その兄弟と確かめるのは賢明です。

⁶ 講演者自身が話を用意すべきです。進化論の弱点の中で特にきわだった事柄を幾つか取り上げることもできますが，創造を事実として支持する証拠を提出することに重きを置くよう提案されています。質問と答えによる討議の機会を設けるかどうかは講演者が決めることができます。結論で，科学的な情報をさらに入手したいかたのために，「進化」の本が1冊100円でお求めになれます，とクラスの生徒や先生たちに話せます。

⁷ 講演者を準備できる場合，監督は資格のある伝道者が教師と連絡を取るよう取り決めます。その仕事を依頼された伝道者は次のように教師に話せばよいでしょう。学校で進化が討議されるさい資格のある講演者に来てもらい，問題の「別の側」についてクラスの人に話していただけるよう取り決めができます。そうすればこの主題についてより広い視野が得られるのではないでしょうか。よろしければ，講演者はクラスのかたがたに知っていただく目的で，創造を支持する事実のいくつかを喜んで説明できます。そのような通知を受けた教師は校長と相談してから，学期末にそうした取り決めを設けるかもしれません。それでも，りっぱな取り決めであることには変わりありません。

『神に転ずべきである』

¹ 使徒パウロは，自分の宣教について説明し，アグリッパ王にこう語りました。『わたしは，諸国民にも，悔い改め，神に転ずべきであるとの音信をたずさえてまわりました』（使行 26:20新）パウロはあらゆる種類の人々に深い関心を示し，神に転ずるよう勧めました。わたしたちもみなそれと同じような関心を持つべきではないでしょうか。

² もし人々がエホバについて聞いたことがなければ，神を呼び求めることはできません。彼らはだれかに伝道してもらうことが必要です。そのわけでわたしたちは野外宣教の異なった面すべてに参加するのです。（ロマ 10:13，14）家から家へ人々を訪問する際，神がみことばの中で語っておられる事柄に人々の注意を向けさせます。偶然の証言の際にも同じことをします。また，聖書の文書を配布することにより人々を神に向けさせようと努力するのです。しかしもしそれらの人がほんとうにエホバの賛美者になるとするならば，たいていの場合，初め真理に接したのちに聖書研究が行なわれることが必要です。

³ 聖書研究をとても容易に始められる区域もありますが，人々の反応がそれほど好意的でない地方もあります。あなたの申し出る家庭聖書研究の取り決めが受け入れられても，受け入れられなくても，人々にそれについてぜひ知ってもらうのは良いことです。ひょっとすると，それがきっかけとなって聖書について考えはじめる人がいるかもしれず，そのような人は別の証人が訪問するとき研究に同意するかもしれません。

⁴ 弟子を生み出すわざにおける家庭聖書研究の価値を認識しながら，わたしたちすべては研究を始める面でいっそう効果的になるよう改善に努めるのは良いことです。多くの提案が「王国奉仕」を通じて与えられてきました。ある提案は他のものよりもあなたにもっとよく当てはまるかもしれません。状況によってはある近づき方のほうが別のものよりも良い場合があります。しかしどの提案にしても練習が必要です。もしわたしたちがいくつかの方法を学んだのであれば，融通性をもって使い分けることができます。たぶんわたしたちは，家の人を会話に引き入れるよう努力して良い益を収めることができるでしょう。つまり時機にかなった質問をして，それから相手の話すことに耳を傾けることを学ぶからです。こうすれば家の人の興味を刺激し，研究への道を開くことになるかもしれません。家庭聖書研究を効果的に始める面で改善を図るために，あなたは家族のだれかと，あるいは他の伝道者とあなたの提供の仕方を練習し，それについていっしょに話し合ったことがありますか。

⁵ もしかすると，あなたは聖書研究を一度も司会したことがないかたかもしれません。研究を司会したいと何度も考えたことはあるのですが，はたして自分にほんとうにできるのだろうかと疑問に思っておられるかもしれません。では次のような提案があります。いくつかの聖書研究を司会し，エホバの賛美者になるよう他の人たちを援助することに成功している会衆内のだれかの所へ行ってみてください。研究の仕方を見守るために，何回かいっしょについて行ってもいいかどうかその伝道者に尋ねてみてください。そのようにすれば，あなたはその伝道者の経験から益を受けられます。それから，エホバが助けてくださるという信仰をもって，訪問する人々にあなた自身の奉仕を申し出てみてください。

⁶ たとえあなたがまだ研究を司会する資格を持っていないと感じても，やはり無償の聖書研究の取り決めについて人々に知らせることができます。その結果研究に関心を示す人をだれか見いだしたならば，研究の司会の経験を持ったことのある他の伝道者を連れて行ってください。