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中央アフリカの大河目ざめよ! 1973 | 6月22日
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と,わたしたちはリバー・ボートで1,600㌔以上旅をしたことになります。しかし,川の中間点はまだ先です。わたしたちの乗って来た船は,荷物を積み換えたあと,ここから引き返します。というのは,スタンリー滝と呼ばれる7つの滝が行く手をはばんでいるからです。かなり上流のこの場所でさえ,北アメリカのナイアガラ瀑布の流量の数倍に匹敵する,毎秒1,700万㍑の水が雷鳴のような響きをたてて岩盤の断層をすべり落ちています。
しかし,ちょっと来てください。これはぜひお見せしたい光景です。滝のそばには,独特の方法で魚を捕えるワゲニアス族が住んでいます。彼らは急流をものともせずに,岩の割れ目に棒を組んださくを立て,それに,木とつるで作った,口部の直径が1.8㍍ほどの円すい形のかごを幾つか取り付けます。そして1日に2回わなを点検し,かごの中にはいって,流れが速いためにそこから出られなくなった魚を集めます。彼らは少しも恐れずに渦巻く流れにカヌーをこぎ出し,わきかえる水のまっただ中に飛び込みます。獲物を集める時には,コクタンのように黒い彼らの筋肉が躍動します。
水源へ向かって進む
スタンリー滝をあとにして,わたしたちはさらに上流へ向かいます。このあたりでは,ほとんど真南の方角に旅をすることになります。大きな湾曲刀のように,川の流れは最初北東へ,その後赤道を横切って東へ向かい,それから南へ曲がります。
この川は赤道の両側で違った時期に雨期を迎えるので,他の多くの大河に見られるように極端に水位が高くなったり,低くなったりすることはありません。水位の高低の割合いは,アメリカのミシシッピ川の20倍,ナイル川の48倍に比べてわずか3倍です。(これは水位と水量が季節によってほとんど変動しないことを示している。)
スタンリー滝を越えた地域では,この川はルアラバ川として知られています。ザイールの奥地に延びているこの川は,ルブンバシ(以前のエリザペトビル)の付近にまで達しています。しかし,もっと遠くの水源はザンビアの北東部に発しています。
中央アフリカの大河! それは巨大なコンゴ川,また今では,日用必需品をその川に大きく依存している国の名前にちなんでつけられたザイール川として知られている川です。確かにそれは,つきることのない驚異であり,知性を備えた創造者の知恵と強力な力を物語るもののひとつです。
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有益な卵目ざめよ! 1973 | 6月22日
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有益な卵
● 科学者ロマノフは,自著「鳥類の卵」の中で鶏卵に関して次のように述べた。「鶏卵ほど,世界中の人びとに食され,賞味されている動物性食品はほかにない。これほどさまざまな方法で料理されるものもない。鶏卵がそれほど人気があるのは,それが容易に入手でき,また非常に多くの料理法で使用されているという理由だけではなく,栄養価の点でほとんど他の追随を許さないほどにすぐれているからである」。
卵を食事に供する方法には,生のまま供する,殻ごとゆでる,いり卵にする,焼く,熱湯に落とす,ゆでてからからしなどをあえる,揚げるなどの方法がある。また,オムレツ,ケイキ,クッキー,プディング,アイスクリーム,エッグノッグ,カスタード,サラダその他を作るのにも用いられる。
栄養学者は卵の黄味を最上のたん白質の一つとみなしている。卵黄は鉄や銅などの無機物やビタミンA,B,Dにも富んでいる。また鶏卵が医学研究に用いられる点も見過ごしてはならない。
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