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読者よりの質問ものみの塔 1956 | 6月15日
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読者よりの質問
★ アダムは,エデンの園から追放されて,エデンの園の外に生えていた不完全な食物を食べた結果死にましたか。―アメリカの一読者より。
アダムに禁ぜられていたことは,エデンの園の外にあつた食物を食べることでなく,園の中に生えていた特定の木の実を食べることでした。その木とは,善と悪を知るの木です。『されど善悪を知るの木は,汝その実を食うべからず。汝これを食う日には必ず死べければなり。』(創世 2:17)この木の実に毒があつたわけでありません。『女木を見れば食うに善く,目に美わしく,かつ賢こからんが為に慕わしき木なるによりて遂に其実を取て食い,またこれを己と共なる夫に与えければ彼食えり。』ヱホバに背いてこの木の実を食べたために,アダムは害をうけたのです。この木の実を食べることは,最初の人間夫婦が善と悪を自分自身で決定し得ると考えたことを象徴しました。神に不従順であったため,両人は罪を自覚しました,『こゝにおいて彼らの目ともに開けて,彼らその裸かなるを知り,すなわちイチヂクの葉を綴りて裳をつくれり。』― 創世 3:6,7。
ヱホバが死の宣告を与えたわけは,両人が神に反逆して不従順だつたからです。彼らはエデンの園から追放され,額に汗を流し土から生えたものを食べて生きなければならなかつたのです。しかし,両人がこの食物を食べたから死んだのではありません。不従順であつたために死がもたらされたのであつて,この食物が死をもたらしたのではないのです。人間には死と不完全が宣告されました。この食物はヱホバの刑執行の一手段に過ぎなかつたのです。食物が全部の原因になつてはいないのです。地上の人間であつたイエスは,完全でした。そして,生命の権利を持つていたため,完全な人間として永遠に生き得たはずです。ある人々は,このことを非難してこんな風に言います。つまり,イエスは私たちの食べている現在の食物を食べるなら,不完全になつて死んでしまうであろうというのです。しかし,食物がその原因であるとするなら,イエスの地上におられた33年6ヶ月のあいだに,その事は生じていたにちがいありません。そして,もしそうなら,死んだ時のイエスは完全でなく,アダムと同等の立場に居らず,そして正しい贖い主ではないでしよう。しかし,死んだ時のイエスはアダムと同等の立場にいた完全な人間でした。そして,イエスは正しい贖い主だつたのです。イエスの完全性は,食物によつて害されませんでした。食物が主要な原因ではありません。何を食べ,何を食べないでいるかが大切な事でなく,ヱホバに従うかヱホバに背くかが大切なのです。アダムの場合もそうだつたのです。
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発表ものみの塔 1956 | 6月15日
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発表
悪しき霊に対して霊の剣を用いる
エペソ書 6章12節(新口)には,次のような警めの言葉が記されています,『私たちの戦いは,血肉に対するものではなく,……天上にいる悪の霊に対する戦いである。』私たちは,悪しき霊と直接戦うことはできません。悪しき霊は,人間の目には見えないからです。しかし,17節に述べられている『霊の剣』を用いることによつて,私たちと他の者に加えられる悪の霊の攻撃を阻むことができます。武器である神の言葉は,力のあるもので,サタンと悪の霊に対してかならず勝利を得るものです。神の言葉が広く宣べ伝えられれば宣べ伝えられる程,多くの善意者は神の御準備を学び,悪鬼の攻撃から身を守ることができます。6月中,霊の剣を用いるヱホバの証者は人々を訪問して,価値のある4冊の聖書研究冊子を50円の寄附で提供しています。御自分の冊子を求めたい方は,左記発行所に御注文下さい。
『ものみの塔』研究
7月22日 思いと心の病気を避けなさい及び真理にいつもしつかりと従う 1-4 228頁
7月29日 同 5-30 232頁
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