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聖書は依然として無比の本ものみの塔 1960 | 1月15日
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こうした反対や偽りの説明をされても,生き残つたということは,聖書が真に無比のもの,その主張通り神の本であることをさらに証拠づけるものです。そして聖書自身に関する証言の確実なことを強調しています,「植物はしぼみ花は落ちる。しかし,ヱホバの話された言葉は永遠に存続する」― ペテロ前 1:24,25,新世。
聖書の存続力に関する現代の証拠が最近新聞で報道されました。ある報告によると聖書は,全巻あるいは部分的に1136の異なつた言葉に訳されてきました。そのうち215は聖書全巻,273はクリスャン・ギリシヤ語聖書全巻の翻訳です。そしてそれらは,現代の普通の小説よりも大きいものです。1958年には,アメリカ聖書協会だけでも,1660万冊の聖書を配布しました。そのうえ,今聖書が訳されている言葉の数にもう3つの新しい言葉を加へ,合計1136に増加させました。―1959年5月25日号の「タイム」。
また,聖書の友たちが,聖書を翻訳して全世界に配布するためにその時間と資力と,時には命さえささげるということも,やはり聖書が無比なものであることの証拠といえましよう。そうした犠牲を払つてまでも大きな利益を読者に与える本がほかにどこにあるでしようか。これと比較してコーランやヴェダの出版協会はどこにありますか。またその宣教者たちはどこにいますか。現在のところ聖書の発行と配布は30億台に入つています。
以上述べて来たことを考慮すれば,1959年の4月,アメリカのラジオがニュースで,聖書が翻訳された言葉の数はその他のいくさつかの本に浚駕されたと報告したのは,むしろ不思議に思えました。この報告はまずレーニンの著書を第一にあげ,次に「八十日間の世界一周」で最もよく知られているシュールス・バーンをあげ,その次にシエークスピアの劇を置いています。聖書は後の方に出てきます。しかし,アナウンサーは,そのリストが1957年だけに適用されるのを指摘しなかつたばかりか,それらの本の翻訳の数を全然確かめませんでした。ユネスコの報告も,その年に,65の国で,そして200以上の言葉で,合計2万7978の異なつた本が出版され,その過半数が小説であつたことを示しています。科学的問題を扱つた本の多くがいつまでその権威を維持するかは誰にも分りません。
こうしたことはすべて,3000年前に,ある賢明な王が書いた次のような言葉を思い起させます,「多くの書を作れば際限がない。多く学べばからだが疲れる。事の帰する所は,すべて言われた。すなわち,(真の)神を恐れ,その命令を守れ。これはすべの人の本分である。」人がこの目的のために必要なものは,レーニンの著書でも,ジュールス・バーンやシエークスピアの著作でもなく,いまも最も広く翻訳され配布されている無比の本,神の御言葉である聖書です。―伝道の書 12:12,13,新口。
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人間が平和に生き残ることへの関心ものみの塔 1960 | 1月15日
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の語りたまうことを聞かん。ヱホバはその民その聖徒に平和を語りたまえばなり。されば我らは愚かなる行いにふたたび帰るなかれ。げにその救いは神をおそるる者にちかし。かくて栄光はわれらの国にとどまらん。あわれみと真実とともに合い,義と平和とたがいにくちづけせり」。それで,これらの半のような人々はヱホバの民と交わることにより,またヱホバの愛ある親切を受ける人々と交わることにより,平和に入ります。
8,9 (イ)なぜヱホバは,御国証者たちと戦いませんか。(ロ)ヱホバは,どのように彼らに平和を語り,また彼らに対してゼカリヤ書 9章10節を成就しますか。
8 御国の証者であるヱホバの民は,ヱホバの油そそがれた王イエス・キリストを捨て,また平和を図るための人間製の機関なる国際連合を選んでいるキリスト教国とすこしの交わりをも持ちません。天的シオン,天的エルサレムの代表者たちである彼らは,ゼカリヤの預言を成就します。どのように? ヱホバの王を歓呼する大きなよろこびの叫びをあげることによるのです。ヱホバの王は「正義して救いをたまわる」方で,その戴冠式にまいりました。それですから,ヱホバ神は彼らと戦う戦争をしません。たしかに,彼らはおたがい同志しばしば戦い合つている諸国民から来ました。諸国民は,冷い戦争,あつい戦争,そして経済的な戦争をしています。しかし,神は全国民から来た羊のような人々を油そそいだ王イエス・キリストのまわりに集めて一致せしめ,彼らに平和を語ります。ヱホバは敬虔な平和の技術を彼らに教えます。ヱホバは彼らの間に平和を命じます。ヱホバは,「上からの知恵」で彼らをみたします。それは,「第一に清く,次に平和,寛容,……かたより見ず,偽りがない」,(ヤコブ 3:17,新口)「平和のきずなで結ばれて,聖霊による一致を守りつづけるように努めなさい」とヱホバは彼らを教えています。(エペソ 4:3,新口)このようにしてヱホバは,彼らの会衆と大会から戦争を断ち切ります。そして,御自分の霊的な民に対してはいまヱホバの王を受け入れる人々に対して告げられているゼカリヤの預言を現代的の仕方で成就します。
9 「わたしはエフライムから戦車を断ち,エルサレムから軍馬を断つ。またいくさ弓も断たれる。彼は国々の民に平和を告げ,その政治は海から海に及び,大川から地の果にまで及ぶ」。―ゼカリヤ 9:10,新口。
10,11 (イ)彼らについての事実は,ゼカリヤ書 9章10節とどのように一致していますか。(ロ)1958年に彼らは何を採決しましたか。それは,イザヤの語つたどんな預言を支持するものでしたか。
10 事実はこの預言と一致しますか。たしかにそうです! ヱホバの証者である御国の証者の国際的な制度と状態を調べてごらんなさい。ヱホバの証者は,今日175以上の国々にいます。しかし,彼らのクリスチャン会衆と国際的な大会には,種族の戦争もなく,国際的な戦争もありません。イスラエルの北の国の主要な種族であるエフライムの支族と,ユダの支族の王を持つエルサレムとの間に行なわれたような戦争は行なわれていません。地的な知恵,動物的で悪鬼的な知恵を表わし示す国際的または人種間どうしのしつと,競争,張り合い,偏見というようなものはありません。1958年ニューヨーク市におけるヱホバの証者の神の御心国際大会のとき,1958年8月1日,金曜日には123の国々から来た19万4418名が出席し,またアメリカ合衆国以外の90の他の都市で行なわれた補足的な神の御心国際大会でヱホバの証者は強烈な決議を採決しました。7234万8403部の決議文は53の言葉で印刷され,全地に無料で配布されました。この決議を採決して配布することにより,彼らはヱホバ神とその統治している王イエス・キリストの御前に次のことを誓つたのです,すなわち彼らはイザヤ書 2章2-4節に述べられているごとく,敬虔で平和を愛する人々につき預言的に示されている事柄を行なおう,と誓つたのです。
11 「すえの日にヱホバの家の山はもろもろの山のいただきにかたく立ち,もろもろの峯よりもたかく上り,すべての国は流れのごとくこれにつかん。多くの民行きて相語り言わん。いざわれらヱホバの山に登り,ヤコブの神の家に行かん。神われらにその道を教え給わんわれらその道をあゆむべしと。そは法律はシオンよりいでヱホバの言葉はエルサレムより出べければなり。ヱホバはもろもろの国のあいだを裁き,多くの民を攻めたまわん。かくて,かれらはその剣を打ちかえて鋤となし,その槍をうちかえて鎌となし,国は国にむかいて剣をあげず,戦闘のことを再びまなばざるべし」。
12 彼らは,その決議の中で正直にも何を言明することができましたか。そして,なぜ?
12 第一次世界大戦中とそれ以後,ヱホバの証者は殺人兵器を用いて「血肉に対する」戦いに参加したことがありません。(エペソ 6:12。コリント後 10:3,4)それで国際大会の決議の中では,彼らは正直な心で次のように言うことができました,「象徴的に言つて私たちは剣を鋤に打ちかえ,槍を鎌にかえました。私たちは多数の国籍から成り立つていますが,互に剣をあげることをしません。なぜなら,私たちはクリスチャン兄弟であり,神の一つの家族の成員だからです。私たちはお互どうしに対する戦争を,もはや,学ぼうとせず,平和,一致,兄弟愛の中に神の道に歩みます。」
13 それでは,イザヤ書 2章2-4節は,いつ成就されていますか。それが成就されていることには,なぜ価値があるのですか,
13 それで,次のことは明白に示されます。すなわち,一国民のヱホバの崇拝者たちが,他の国民のヱホバの崇拝者たちに剣を挙げず,戦争のことをもはや学ばないというイザヤの預言は,ハルマゲドンの戦争後まで待つてから,成就されるということはなく,いま成就されているのです。ヱホバは,いま御自分の民に平和を語つており,御自分の道を彼らに教えています。いまこそ彼らはヱホバの道に歩んでおり,天的なシオンから来る彼の律法に従い,彼のさばきに服し,そして彼の正しくされる道に一致して物事を受け入れます。人間の歴史上において最大の国際武装競争の行なわれている今こそ,彼らは真実のクリスチャン平和の技術を学び,ヱホバの平和の君に従う時です。今こそ,各人は自分自身でそうすることを選ぶことができます。そしてそのことを強制されなくても,それをすることには価値があるのです。
14,15 (イ)彼らは山上の垂訓中のどんな美しい言葉を楽しみますか。なぜ彼らはハルマゲドンを恐れませんか。(ロ)ヱホバは世界の武装解除会議の為し得し得なかつたことをどのように行いますか。彼がそれをするのを見る人々は誰ですか。
14 いま彼らは,イエスの山上の垂訓の中に述べられた美しい言葉を大事にいたします。「平和をつくり出す人たちは,さいわいである。彼らは神の子と呼ばれるであろう」。(マタイ 5:9,新口)彼らはいま「神の子」の平和を知つています。なぜなら彼らは神と平和な関係におり,神の愛する御子の御国と平和な関係にいるからです。この理由の故に,たとえ全国民にのぞんだ危険の中でハルマゲドンが最大なものであろうと,彼らはハルマゲドンの戦いを恐れません。ヱホバ神は大牧者なる王を通して,全国民から来た羊のようなすべての人々に平和を語りつづけると彼らは知つています。ヱホバ神は,彼らを守つて救われる一方,ヱホバ神とその王に平和を求めなかつた地上のすべての者に対して,絶滅の戦争を語るでしよう。これらの敵意ある者たちを滅ぼすことにより,ヱホバ神は国際武装解除会議の為し得なかつたことをします。すなわち,流血に染まつたこの地から国際戦争をぬぐい取つてしまいます。「神の子」であるこの幸福で平和を愛する者たちは,詩篇 46篇8-11節に述べられている人々です。
15 「きたりてヱホバの御わざを見よ。ヱホバは多くの恐るべきことを地になしたまえり。ヱホバは地のはてまでも戦いをやめしめ,弓をおり,戈をたち,戦車を火にてやきたまう。なんじらしずまりて,我の神たるをしれ。我はもろもろの国の中にあがめられ,全地にあがめらるべし。万軍のヱホバは我らと共なり。ヤコブの神はわれらのたかきやぐらなり」。
16 なぜ彼らは,ハルマゲドンの戦争に参加しませんか。
16 この「全能の神の大いなる日の戦争」に生き残る人々は,地上のおどろくべき事を解決し,あらゆる平和撹乱者をいつそうするヱホバのみわざをたしかに見るでしよう。生き残ることを期待しているこれらの人々は,すでに平和があたえられ,神の友という関係に入つています。そして,ハルマゲドンの宇宙的な戦争に参加する必要はありません。彼らの道は,次のような預言的な言葉の中に,こう示されています,「この大軍のために恐れてはならない。おののいてはならない。これはあなたがたの戦いではなく,主の戦いだからである」。この理由の故に彼らは,ハルマゲドンの戦争に備えて武具を身につけるとか,訓練をうける必要がありません。―歴代志略下 20:15,新口。
17 (イ)ハルマゲドン後,千年の支配は誰に対して始まりますか。(ロ)イザヤは,その時に平和が永続することをどのように証明しますか。
17 ハルマゲドンが終ると,平和の君による千年支配は,現在のすべての国々から救い出された忠節で,平和な地上の民の上に行なわれ始めるでしよう。彼の支配は,海から海まで,そして河から地の果にまで及びます。その支配は全地に及ぶものです。彼の支配については,次のような預言的な祈りが記録されていました,「もろもろの山と丘とは義によつて民に平和を与えるように,彼の世に義は栄え,平和は月のなくなるまで豊かであるように」。(詩 72:3,7,新口)預言者イザヤは,平和の君の下にあつて,平和が永続するということを次のように証明しています,「そのまつりごとと平和とは,増し加わつて限りなく」(イザヤ 9:6,7,新口)神の代弁者である彼は,全国民にむかい,全国民から集められて生き残つた民にむかつて平和を語ります。
18 ノアの大洪水後に現われた虹についての歴史的な預言は,どのように成就されますか。地は何に変えられますか。
18 今から幾千年もむかし,不敬虔な昔の世が世界的な大洪水で滅ぼされた後に,神の平和な目的を象徴する虹は,ノアとその家族に現われました。その歴史的な預言は成就されます。すなわちハルマゲドンのあらしが現在の戦争になやまされる組織制度を滅ぼして,平和と正義の新しい組織制度のために地を清めて後,光り輝く虹のごとき平和は全地と地上の住民全部の上に及ぶでしよう。そのとき,キリストの支配の下に地上で生活し始める人々は,自分の建てるものが滅ぼされるとか,武装を身につけた侵略者によつて取られる,という恐れなしに確信を以つて建てるでしよう。そして,彼らの畠が戦略行動中の軍隊や,恐ろしい破壊の機械装具によつてめちやめちやにされるとか,駄目にされるという恐れを持ちません。彼らは,建てて植えます。しかも,彼らは建てたものに住み,自分の働きの実を刈つて楽しむという絶対の確信を持つているのです。地を滅ぼす者たちが絶滅されているのですから,地は王を通して与えられる神の祝福により完全な楽園の住居に変えられるでしよう。
19 平和は,人間と動物のあいだに,どのように確立されますか。すべてのものは,神に「善意を抱く者」として,どのように「地上の平和」を楽しみますか。
19 この地的な楽園内では,すべての動物は神の力によつておとなしいものになります。そして,神の命令にしたがつて,動物を支配する人間と平和な関係を持つようになるでしよう。彼らは「小さいわらべに導かれ」るでしよう。(イザヤ 11:6,新口)従順な人類は完全な健康を持ちます。そして肉体的に完全となつた彼らは,神のかたちに従い,神のさまによる美しいものとなります。さらに記憶の墓の中に眠つているすべての人々は,王の声により目をさまされ,永遠の父なる彼の支配下にある地上で永遠の完全な生命をいただく機会を得るために復活させられるでしよう。彼はこれらの者たちに平和を語ります。地上に住む人は,みなヱホバ神を永久に崇拝し,ヱホバ神の救い主なる王に従うことにより,上なる高きところに居られる神に栄光を捧げ,「善意者」として「地上の平和」を楽しみます。平和の神は,彼らを是認し,そして彼らに平和を語ります。
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