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  • パパイア ― 樹上に実るウリ
    目ざめよ! 1979 | 5月8日
    • いるのですが,手ざわりはなめらかです。約九か月で熟してくると,色も緑から黄色に変わってきます。果肉は大体黄色かオレンジに近い黄色ですが,サーモンピンクのものもたまにあり,2.5㌢ほどの厚みがあります。全くと言っていいほど繊維がなく,その香りは,他の果物とは違って,かすかに甘く芳しいじゃ香の強いのが特色です。

      朝食かデザートにパパイアを召し上がってみませんか。ある人は,もちろん熟したものですが,そのまま食べるのを好みます。砂糖やレモンを加える人も加えない人もいます。ブラジルの多くの人々は,それをバナナやマンゴやパイナップルと混ぜてフルーツサラダにするのが好きですが,他にも食べごろのパパイアをそのままパイナップルなどの果物と一緒にミキサーにかけて混ぜ合わせ,おいしい飲み物を作ったりします。まだ青いパパイアを調理してそこに砂糖と多分おろしたココナツを加えて作ったソースに目がないという人もいます。

      熟し切らない果肉にシロップを加えて煮るのも大変おいしいものです。そのほか,パパイアの青い実を,とりわけシチューの時には(かぼちゃのような)野菜として使う人もいます。それに加えて,パイやシャーベットや菓子にも使います。砂糖煮の場合は青い実をさいの目に切るか,すりおろして使います。パパイアをさいの目に切ってから次の日まで(布につつんだ)少量の石灰と一緒に水の中につけておきます。それからパパイアを洗い,砂糖,そしてカラメルの香りをつけたい場合には赤砂糖を入れて加熱します。石灰には砂糖づけの果物のように,外側を堅くする働きがあるのです。パパイアは残念ながら非常に腐りやすいので,かん詰めや清涼飲料水の形にしないと輸出するのは困難です。

      薬としての特性

      パパイアは“薬の木”と呼ばれることもありますが,それには確かにそれなりの理由があります。この木のどこを取っても薬としての特性があるからです。中空になっている肉質の茎にはカルシウム,リン,鉄だけでなくビタミンA,B,Cが豊富に含まれています。雌木の幹にはたんぱく質が1.5%,糖分が7から10%あり,茎,葉,青い実から出る白い汁は格好な虫下しになります。また小さな黒い種子は腸の中の不快な寄生虫のすべてを除き去ってきれいにします。パパイアは肉,玉子,牛乳,豆類などのたんぱく質の消化を助けることにより,すい臓の正常な働きを促進します。さらに消化不良を直し,病気に対する抵抗力をつけ,糖尿病や肝炎の患者に効果を発揮し,さらにぶどう酒やビールの不純物を除去するために用いられます。

      しかし,パパイアが薬剤としてこんなに価値が高いのはなぜだろうかと思われるかもしれません。確かにビタミンや無機塩類だけがその理由ではありません。でもあなたはパパインという酵素について聞いたことがありますか。たんぱく質の消化という点でパパイアの右に出るものがないのは,この酵素のおかげです。パパイアにしか含まれていないパパインは動物の酵素で言えばペプシンに相当します。薬品製造業界は長い間パパインの恩恵を受けてきました。さて,パパインが大量に含まれるのは青い実の皮のすぐ下なので,パパイアがまだ木に付いている間に,細長い傷が表皮につけられます。するとゴムの木からにじみ出る乳液に似た白濁の液がしみ出てくるので,それを容器に受けるのです。皮に傷をつける作業は三日から五日に一回繰り返して行なわれます。パパイアが熟するにつれて液はしだいに少なくなり,熟しきった時点で出が止まります。それから液を乾燥させて出荷の体制を整えます。

      熱帯に住んでいる人や熱帯を訪れる人であればなおのことパパイアのありがたさがわかるでしょう。そのような国々では,小腸や結腸に住みつく鉤虫のような寄生虫に悩まされるかもしれないからです。しかし,パパインはごく普通の寄生虫の角質の表皮を襲い,溶かすのです。パパインは無害であり,熱帯地方では一番手ごろな虫下しです。まだ青くて苦いパパイアに食指が動かなければ,毎食後に葉の一部ないしはスプーン一杯の種子をかんで飲み込んでみませんか。これはあまり気持ちの良いものではないかもしれませんが,寄生虫の体内への侵入を防ぐことができるに違いありません。この種子にはオランダガラシやハツカダイコンを思わせるぴりっとした辛みがあります。

      たんぱく質の豊富に含まれた本格的な食事の度に,熟したパパイアを一切れ召し上がってください。そうすれば消化不良を起こさずにすむでしょう。もし自分で料理をするのであれば,生肉をひと晩大きなパパイアの葉で包んでおいてください。肉の堅さをほぐすその力にびっくりされることでしょう。ブラジルの内陸部では猟師も家庭の主婦も長い間この方法を採用してきました。年老いた動物を殺した際,その堅い肉をパパイアの葉にくるんでおくと,次の日にはそれが若い動物の肉のように柔らかになります。古いニワトリの場合も同じ方法を用いるか,あるいはパパイアの汁をすり込むかすれば柔らかくなります。このようなわけで市販されている大部分の食肉軟化剤には,パパインが含まれています。

      他の利点もあります。家族のだれかが時々悪性カタルにかかることがありますか。もしそうでしたら,パパイアの花をゆでて赤砂糖を加え,そのシロップをろ過します。こうしてせき止めの良い薬が出来上がります。ブラジルではパパイアの葉の一片を体の痛む所にあてがって,回復を速めようとする人は少なくありません。その葉を直接傷口や痛い部分に結びつけるだけです。またパパイアの果実をすりつぶしたものは,膚のしみを取り除く外用薬としても用いられます。

      パパイアのことが詳しく分かりましたから,ここでその実がどこになるかを思い起こしてみましょう。“ウリ”と呼ばれてはいても,つるになるのではありません。むしろ上を見てください。パパイアは樹上に実る“ウリ”なのです。

  • 輸血の危険に対する一医師の見解
    目ざめよ! 1979 | 5月8日
    • 輸血の危険に対する一医師の見解

      ブラジル,サンパウロのショッピングニューズ紙上で,サロミャオ・A・カイブ博士は「輸血の危険」と題する見出しのもとに次のように書いています。

      「ある場合に血液が過度にまた誤って用いられていることは確かである。血液の損失を防ぐため,もう少し注意を払えば,恐らく輸血の件数を減らせるだろう。

      「……言うまでもなく,輸血は安全のための重要な要素であり,場合によっては危険にさらされた命を救うための唯一の方法となる。しかしそこにはあらゆる臓器移植と同様,ある種の危険がつきまとう。輸血は臓器移植にほかならない。それは梅毒,マラリア,肝炎,シャガス病,ウィルス病などの多くの病気を伝染させる原因となり得る。抜き取られた血液が汚れていることもあり,バクテリアが含まれているためそれに感染して敗血症[血液から毒素が分泌される病気]が引き起こされることもある。

      「……保存血液は血小板を失わせ,受血者の血液凝固能力を低下させる。それが大量に施されると,手術中も手術後も多量に出血するようになる。これは悪循環となり,輸血の量が増えると,出血も増加する。……

      「何回も輸血を受けた人々には異なった血液に対する抗体ができるということに警戒を怠ってはならず,注意深くあらゆる反応を見守って観察するのでなければ,血液を与えても受けてもならない。……

      「しかし最悪の事態が起こるのは不適合輸血の場合である。その時にはすぐさまショック状態が引き起こされ,酸素が欠乏し,高熱が出,体は震える。赤血球は破壊され,患者の尿には血が混じり,腎臓障害が起き,尿毒症[腎臓の働きに欠陥が生ずる病気]になるかもしれない。こうした反応は麻酔状態にある患者の場合には観察しがたい。麻酔によってその反応が隠されてしまうからである。目ざとい医師なら,切断した組織からおびただしい出血が始まり,すべてが血に染まり血でひたされてゆくことに気がつくであろう。これは危険信号である。幸いなことに,腎臓に重大な損傷がなく,手早く処理される時には,体は必ずと言ってよいほど回復する。

      「米国においては,あらゆる技術を正確に駆使しても,毎年実施される800万件の輸血中,16万件の異常反応が観察されている。我が国[ブラジル]では,その割合はきっとそれを上回るはずである」。

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