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栄養失調 ― 忍び寄る病目ざめよ! 1978 | 3月22日
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かもしれません。そしてどうかすると満1歳を過ぎるまでは固形食を与えられません。子供は胃が満たされると空腹を感じないので,母親は子供を確かに愛してはいても,子供が栄養失調になってゆくことに気づかないのです。
こういう事もあります。家族が(体を作り,エネルギーを与える食物として良い)魚と米飯の食卓を囲んだとしても,家族の中の男たちは畑で労働する必要上,魚のほとんどを平らげ,一方,子供たちはわずかの魚をおかずにしてご飯をつめ込みます。このような親は,子供の成長と知能の発達に,体を作る食物が必要なことを理解していません。
民間の団体の寄付や外国からの援助による資金に加えて何億ペソが政府および地方自治体によって支出されることになってはいても,栄養失調の問題は増大するかもしれません。フィリピンの出生率はかなり高く,したがって栄養失調との戦いの一部は,家族計画を奨励することに向けられてきました。
各自ができることは何か
栄養失調の見られる地域に住む人は,どんな手を打つことができますか。一般的に言えるのは,平衡を保つのが良いという事です。助言を受け入れるべきであり,昔からのしきたりに執着して新しい考えをしりぞけてはなりません。入手できるかぎりバラエティーに富んだ食物を食べ,また成長期の子供には体を作る食物が必要なことに留意すべきです。それで家族の食べる物の中から適正な分け前を子供に与えなければなりません。これは妊娠中また授乳中の婦人についても特に言える事です。
菜園を作る土地があれば,それを利用して家族の自給食糧を増やすことができます。野菜あるいは果物を作ったり,にわとりを飼ったりできるかもしれません。給料生活者は,たぶん米の量を減らして体を作る食物を多く買うなど,最も有効に金を使うことが必要です。また子供たちが米ばかり食べているのに,ラジオやテレビを分割払いで購入するなどは確かにすべきことではありません。
ここフィリピンのクリスチャンは,イエス・キリストの次の約束にたいへん力づけられています。「それでは,[神の]王国と神の義をいつも第一に求めなさい。そうすれば,これらほかのものはみなあなたがたに加えられるのです」。(マタイ 6:33)霊的な事柄を生活の中で第一にする時,衣食に満足するのは可能なことを彼らは知っています。(テモテ第一 6:6-8)聖書はまたむだを省くこと,勤勉に働いて生活に必要なものを備えるべきことを教えています。加えて彼らは楽観的に将来を見ます。栄養失調などの病気が忍び寄ることのないように神がしてくださる,その時を彼らは待ち望むのです。―イザヤ 25:6-8。
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「医師の引き起こす病気」目ざめよ! 1978 | 3月22日
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「医師の引き起こす病気」
● オンタリオ州ロンドンのR・ケープ博士によると「医師の引き起こす病気は,高齢者の抱える五つの大きな問題の一つに数えられている」と,カナダ・トロントのグローブ・アンド・メール紙は報じている。医師は,様々な薬,あるいは老齢の体には強すぎるほどの量の薬を服用するよう求め,その結果,高齢者を病気にしかねない,と同博士はいう。その他の四つの主要な問題は,精神錯乱,失禁,転倒,そして回復力の低下,つまり風邪などにより体に軽い不調をきたした後,正常な状態になかなか戻らないこと,などである。高齢者に助けとなるものとして,運動,新鮮な空気,良い食物(「ただし,食べ過ぎてはならない」),人生への関心や社会へのかかわり合いを持つことなどが勧められている。
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